図書館外への異動が決まった司書の犬上さん。かつてのぼくみたいな子どもを見つけたい、その子がさびしいなら、そばに立っていたい。最後の1年の間、ほのか、スタビンズ、ひな、ゆん、かおりたちに向き合う中、ピッピみたいな研究者・河野さんと再会し――? 『虹いろ図書館のへびおとこ』、もうひとつの奇跡の物語。
こちらのシリーズも遂に完結でしょうか…寂しいです。
「虹いろ図書館のへびおとこ」の犬上さん視点のお話とでも言いましょうか…。こちらのシリーズで登場した利用者の子たちが皆登場して、何だか胸がぎゅっとしてきます。最後の1年で色々あったんだなぁとなんだかしみじみしました。最初にこのシリーズを読んだ時と今とでは犬上さんの印象がだいぶ変わりましたけど、それに輪をかけて内海さんが魔性過ぎて怖い…。犬上さん逃げて!と思いましたよ←
表紙に登場している女の子は誰だろうと思ったけどそういうことでしたか^^へびおとこのその後で犬上さんは誰かと結婚して別の部署で幸せそうに暮らしていることは分かっていましたが、こんな馴れ初めだったんだなーってほのぼのしました。いや、その人かどうかは分からないけど。でも多分そう。スタビンス君とほのかのその後も分かってるからニヤニヤしちゃったし、この図書館を通してたくさんの人が出会っていったんだなと思いました。いや本当に、内海さんと一緒にならなくて良かったよ…ならないと思うけど←
そして図書館の最大の課題であろう指定管理者制度…。霜月さんの努力に私は涙が出そうでした。
私が勤める図書館は今のところ直営ですが、指定管理者制度の話も出てきたことはあるそうです。働く人間が、もっと外へ訴えていかなければならないのかなぁ…とリアルなところも考えさせられたりしました。
<河出書房新社 2024.11>2025.1.27読了