苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

森見登美彦

シャーロック・ホームズの凱旋 森見登美彦5

シャーロック・ホームズの凱旋
森見登美彦
中央公論新社
2024-01-22


天から与えられた才能はどこへ消えた?
舞台はヴィクトリア朝京都。
洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!? 謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕!
この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。 いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。 シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。

シャーロック・ホームズの話なのに舞台は京都?とその設定から興味をそそられる内容でした^^
私はシャーロック・ホームズの本を読んだことがなかったので登場人物の名前で分かる人はいますが、ホームズが関わった事件等はよく分からないのでもったいないことをしているのだろうか…と思いながら読んでいました(笑)
途中からの展開にドキドキし、読む手が止まらなくなりました。
まさにハラハラドキドキです。
ロンドンのホームズと京都のホームズ、一体どちらが本物なのか、読んでいてもよく分からなくなりましたが^^;最後のヴィクトリア女王の佇まいと言葉がとても印象的でした。
物語は分からないですがホームズやワトソンは多分哀しい別れをしていると思うのですが、こちらは皆が幸せそうで大団円で良かったなぁと思います。

<中央公論新社 2024.1>2024.2.15読了

四畳半タイムマシンブルース 森見登美彦5

四畳半タイムマシンブルース
森見 登美彦
KADOKAWA
2020-07-29


炎熱地獄と化した真夏の京都で、学生アパートに唯一のエアコンが動かなくなった。妖怪のごとき悪友・小津が昨夜リモコンを水没させたのだ。残りの夏をどうやって過ごせというのか?「私」がひそかに想いを寄せるクールビューティ・明石さんと対策を協議しているとき、なんともモッサリした風貌の男子学生が現れた。なんと彼は25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという。そのとき「私」に天才的なひらめきが訪れた。このタイムマシンで昨日に戻って、壊れる前のリモコンを持ってくればいい!小津たちが昨日の世界を勝手気ままに改変するのを目の当たりにした「私」は、世界消滅の危機を予感する。『四畳半神話大系』と『サマータイムマシン・ブルース』が悪魔合体?小説家と劇作家の熱いコラボレーションが実現!

元ネタである「四畳半神話大系」を読んだのでこちらを読みました。ヨーロッパ企画の舞台は見たことがないんですよねー。昔イノッチが出ていましたよね。
「四畳半神話大系」を読んだ直ぐ後に読んで良かったです。出てくる人たちがそのままだったので。関係性も一緒。って、小説版は同じモリミーなんだから当たり前なんですけど^^;
設定はそのままにタイムマシンが登場して、一同が昨日と今日の世界を行き来します。過去を変えてしまったら、未来が変わってしまうことを心配してまともな「私」や明石さんは←何とか未来が変わらないように奮闘します。でも、みんな結局好き勝手やっていたな(笑)
そして25年後の未来からやってきた田村君。彼の秘密にちょっとドキドキしちゃいましたよね。
でも、彼のお父さんが言った「成熟した恋ほど語るに値しないものはない」なんて…ねぇ?1人でニヤニヤしちゃいましたよ。
ドタバタした感じが彼ららしいし面白く読みました。舞台も観てみたかったなー。いつかどこかでやってくれないかなー。

<角川書店 2020.7>2020.8.26読了

四畳半神話大系 森見登美彦4

四畳半神話大系 (角川文庫)
森見 登美彦
角川書店
2008-03-25


私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。

新刊の「四畳半タイムマシンブルース」を読みたくて、元ネタであるこちらを先に読みました。
私はさえない大学3回生で2年間を棒に振ってしまったことを激しく後悔しています。
そこで、私は4つの世界で平行に生きる姿を読者は読み進めていくわけです。面白いですね。
状況が変わったところ、変わっても変わらないところ。それが面白かったです。
1つ目の世界は映画サークル「みそぎ」に入っていて、2つ目は真上に住む樋口師匠の弟子になっています。3つ目はソフトボールサークル「ほんわか」に入っていて4つ目は秘密期間「福猫飯店」に入る。
どの世界でも私は3年生の時に2年間を棒に振ってしまったと悔やんでいて、でも読んでいるこちら側としては何を選んでも一緒だよと突っ込みたくなるという^^
何をしていても小津という疫病神はやってくるし、樋口師匠とも関わることになります。
それでも、何をしていても最後には黒髪の乙女の明石さんと良い感じになっているので良いじゃないかとひがんだりもしてました(笑)
4つ目の物語が面白かったですね。最後に答え合わせをしているみたいでした。

<角川書店 2008.3>2020.8.26読了

熱帯 森見登美彦5

熱帯
森見 登美彦
文藝春秋
2018-11-16


汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。
この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは?
秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……。
幻の本をめぐる冒険はいつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ!
我ながら呆れるような怪作である――森見登美彦

いや本当に怪作ですね…。感想は一言では言い表せない。面白かったとも言えるしよくわからなかったともいえる^^;読みながらこれは今誰のどのシーンを読んでいるんだろうと思いながら読んでました。最初はまさかのモリミーが語り部だし、そのあとは白石という女性、そこから突然物語が展開していき、誰が語り部なのか分からないというか物語が始まるというか…。自分でも何を言っているんだろう。
1982年に刊行された「熱帯」という小説。この小説を最後まで読むことができない謎。そしてその謎を解くために集まって読書会が開かれます。読んだ人たちがどこまで読んだのか話し、検証していくのですがその謎を探るために読書会の会員たちも周りの人たちの動向を探るようになります。そこから雲行きが怪しくなっていきます。
「物語の終わりは新しい物語の始まり」っていう事なんですよね。何度も物語が終わりかけて新しい物語が始まって。その繰り返し。
「汝にかかわりなきことを語るなかれ。しからずんば汝は好まざることを聞くならん」
全てはこの言葉に詰まっているんですよね。
難しかったし、頭を使ったけど、モリミーワールドを堪能しました。
モリミーの作品はまだまだ未読本が多いので読み進めていきたいです。

<文芸春秋 2018.11>H31.2.9読了

太陽と乙女 森見登美彦4

太陽と乙女太陽と乙女
著者:森見 登美彦
新潮社(2017-11-22)
販売元:Amazon.co.jp

デビューから14年、全エッセイを網羅した決定版! 登美彦氏はかくもぐるぐるし続けてきた! 影響を受けた本・映画から、京都や奈良のお気に入りスポット、まさかの富士登山体験談、小説の創作裏話まで、大ボリュームの全90篇。台湾の雑誌で連載された「空転小説家」や、門外不出( !?)の秘蔵日記を公開した特別書下ろしも収録。寝る前のお供にも最適な、ファン必携の一冊。

モリミーさん初のエッセイ集ということで読みましたが…長い!(笑)
今まで書かれたエッセイが詰め込まれているプラス書下ろしもあるのですんごいボリューミーです。更に私は森見さんの作品は数冊しか読んでいないので分からない下りもたくさんあって、分かっていたらもっと楽しめたんだろうなーともったいなさも感じました。
森見さん、スランプに陥っていた時があったんですね。その時のことが結構細かく書かれていました。そして、就職されていたのは知っていましたが、勤務先は国立国会図書館だったんですね…。国立国会図書館に勤めていて小説家になった方といえば阿刀田高さんしか知りませんでしたが他にもいらしたとは。もったいない←
確かにご本人がおっしゃる通り「寝る前に読むべき本」にふさわしかったです。
まだ読んでいない作品も読んでいきたいな。

<新潮社 2017.11>H29.12.18読了

森見登美彦氏対談集 ぐるぐる問答 森見登美彦5

ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集
著者:森見 登美彦
小学館(2016-10-25)
販売元:Amazon.co.jp

森見登美彦氏初の対談集!
10代、20代の読者に圧倒的な人気を誇る森見登美彦氏、初の対談集!
デビュー以降各雑誌に掲載された、いまやほとんど読むことの出来ない対談を一挙収録。
対談相手は劇団ひとり氏、本上まなみ氏、大江麻理子氏、萩尾望都氏、羽海野チカ氏、
うすた京介氏、綾辻行人氏、綿矢りさ氏、万城目学氏など14人。
十年前の森見登美彦氏と現在の森見登美彦氏が対談する小説「今昔対談」も特別収録。

この対談集を読み始めた段階で、森見作品をもっと読んでから読めばよかったと後悔しました^^;作品の話がたくさん出てくるので分からないところがたくさんありました。悔しい。そして京都へ行きたい。
対談集を読んで、読み終えての感想はまずモリミーの小説を読みたい!でした^^特に「太陽の塔」が気になる!今更ながらどんだけ変なのか読んでみなければと思いました←
そして対談相手も魅力的な、私が好きな方ばかりでした。ひとりさんとの対談面白かったなー。ひとりさんの書かれる文章、私大好きなんですよ。最近はすっかり又吉さんばかりが出てきてしまっていますがまた小説を書いてほしいなと思ってます。
そしてマキメ君との対談も面白かったなぁ。勝手にあんまり仲が良くないのかなと思っていたのですが、フツーに仲が良かったですね^^そして2人は同い年くらいかと思ったけどちょっと年の差があったんですねー。2人のゆるい会話も良かったです。
そして大江ちゃん!あのほんわかとした優しそうな感じが会話からも滲み出てましたね〜。何だか久しぶりに逢えた気分でした^^モヤさまに出なくなってからはお見かけすることが無くなったので(私が大江ちゃんが出ている番組を見ていないだけ)
モリミーは本上さんがお好きなんですね。分かります。分かりますよー。私も好き。女性として憧れます。あんなふんわりした綺麗な女性になりたいです。あそこまではたどり着けないだろうけど少しでも近づけるようになりたいです。
モリミー今昔対談も面白かったですね。若干茶番な感じが^^
モリミーがこういう人だったんだと分かったのも良かったです。いつになるかわからないですがちゃんと森見作品を読んでいつかコンプリート出来たらいいなと思います。

<小学館 2016.10>H29.3.8読了

夜行 森見登美彦4

夜行夜行
著者:森見 登美彦
小学館(2016-10-25)
販売元:Amazon.co.jp

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。
私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。
夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。
私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。
旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作!
「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」

森見さんデビュー10周年なんですね。おめでとうございます。
森見作品は結構読んでいるつもりだったのですが、5冊目でした。全然だ^^;
これから少しずつ既刊の作品も読んでいきたいなー。
10年前に姿を消した長谷川さんの謎。そして10年ぶりに集まった6人が旅先で出会った1枚の絵画の話。どれも少し不思議でぞぞっとするような話。誰かが何かに憑りつかれているような…。
どれもしばらく経ってから笑い話として思い出になったんだろうけど、それでもその時の感情はただただ恐怖ですよね。
そして最終章のどんでん返し。あれは結局どういうことだったんだろう。
10年ぶりの火祭の場で、どこかで世界がねじれてしまったんだろうか…。
世界は変わるのかねじれたまま変わらないのか。
最後まで少しぞぞっとする気持ちになりながら読み終えました。

<小学館 2016.10>H28.11.22読了

聖なる怠け者の冒険 森見登美彦4

聖なる怠け者の冒険聖なる怠け者の冒険
著者:森見 登美彦
朝日新聞出版(2013-05-21)
販売元:Amazon.co.jp

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。虫喰い穴のあいた旧制高校のマントに身を包み、かわいい狸のお面をつけ、困っている人々を次々と助ける、その名は「ぽんぽこ仮面」。彼が跡継ぎに目をつけたのが、仕事が終われば独身寮で缶ビールを飲みながら「将来お嫁さんを持ったら実現したいことリスト」を改訂して夜更かしをすることが唯一の趣味である、社会人二年目の小和田君。当然、小和田君は必死に断るのだが…。宵山で賑やかな京都を舞台に、ここから果てしなく長い冒険が始まる。

久しぶりの森見作品です。新刊が出たのも久しぶりということで楽しみにしていました。この作品は新聞に連載されていたものだったんですね。なのですぐに単行本化されるだろうと思ったらまさかの3年後で全面改稿されていたと言う…やはり毎日連載して終わりをちょっと気になるような形にするって相当難しいですよね。体調も崩されていたみたいで…その時よりは体調は戻られたのでしょうか。
怠け者の小和田君が主人公なのですが、彼はずーっと怠け者です。正義の味方が怠け者でなにが悪いっていうセリフが新鮮で好きです。
小和田君の周りにいる所長や恩田先輩や桃木先輩もいい味だしてました。浦木探偵も玉川さんも。
そして正義の味方、ぽんぽこ仮面が次々と人に狙われるのだけど、みんな本当はぽんぽこ仮面に感謝していて、黒幕は誰なのかというのも気になっていたのですが、なるほどそういうことかと納得。
モリミーの作品は何となく文章が独特で難しそうなイメージでしたが、この作品は良かったです。読み終えた後に長い1日を終えた気がしました。

〈朝日新聞出版 2013.5〉H25.7.4読了

ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦4

ペンギン・ハイウェイペンギン・ハイウェイ
著者:森見 登美彦
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2010-05-29
おすすめ度:4.5
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主人公のアオヤマ君はとても賢くていつも多忙な少年。歯科医院に勤めるお姉さんがとても気になっている。よく「海辺のカフェ」でチェスをしてる。
アオヤマ君にはウチダ君という友達がいて、川の探検をし、研究を重ねている。
ある日街中にペンギンが大量発生し、アオヤマ君とウチダ君はペンギンについて研究を始める。
アオヤマ君のように頭のいいハタモトさんが、2人に近づいてくる。ハタモトさんも、独自に研究しているものがあるという。

実はモリミーさんの作品は2冊目な私です。
なので、森見さんらしい文章っていうのがまだ分かっていないのですが。
面白かったです。
ファンタジー小説?SF小説という形なのでしょうか。
何だか理論が難しくて、オバカな私は分からないところも多々ありましたけども。
でも、小学生が一緒に研究したり喧嘩したり無茶したり。
ちょっと早い青春小説のように感じました。
にしても、お姉さんは結局何者だったんでしょう^^;よく分からなかった。
FF?のティーダのような、みんなの作り上げた夢・・・みたいな?
記憶も全て作り上げられていたんだものね、お姉さん。それってとても悲しい。
アオヤマ君とウチダ君が川のことやペンギンの事や、死について、自分なりにちゃんと考えて研究しているのが印象的でした。
ネットとか、簡単に得られる情報ではなく、自分でちゃんと考えているっていうところが私は好印象でした。
スズキ君たちの攻撃にも負けずに闘っていた3人だけど、私が1番好きだったのは、アオヤマ君とお父さんとの会話だったりする。
お父さんが、アオヤマ君をちゃんと1人の人として接しているなと思ったし、お父さんの影響を多大に受けて育ったんだなぁと思いました。
年齢にしては頭が良くてかわいくなくて、いけ好かない部分もあるけど^^;
お姉さんのために涙しているのは、子どもらしい可愛さを感じました。
これからアオヤマ君はどう成長していくのでしょう。
楽しみなような、心配なような^^;
でも、最後の文章は切なかったです。
いつの日かまた、逢えると良いね。

〈角川書店 2010.5〉H22.8.9読了

夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦4

夜は短し歩けよ乙女

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。
吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。
我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。
「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。
「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。
二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。
天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。

予約して10ヶ月目にようやく来ました。
長かったですね〜。やっと読めました。
森見さんの作品は2冊目です。
「走れメロス」の後だったので、文体は森見さんなんですが、恋愛小説なので驚きでしたね^^
とってもほんわかしている彼女ですが、ものすごく強い人ですよね。
先輩が最初ストーカーのようでしたが、段々切なくなってきました。
彼女に会うために数々の試練が彼を襲うんですよね。
一生懸命やるのがまた健気なのよね。
最後の2人のコメントが何だか可愛らしい。
2人の今後が気になりますね^^

〈角川書店 2006.11〉H20.3.23読了

〈新釈〉走れメロス 他四篇 森見登美彦3

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あの名作が、京の都に甦る!?暴走する恋と友情――若き文士・森見登美彦の近代文学リミックス集!
その時、彼の腕を通りすがりの女性が必死で掴み、「ちょっとすいません!」と叫んだ。
思わず見返した相手は驚くほどに可憐な乙女であり、目に涙を溜めている。
芽野は決して女性に腕を掴まれたぐらいでのぼせ上がるような人間ではないけれども、理由を聞く前から彼女の涙にもらい泣きしていた。(「走れメロス」より)
異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意(リスペクト)が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。
山月記/薮の中/走れメロス/桜の森の満開の下/百物語を収録。

実際に読んだ事があるのは、「山月記」「走れメロス」のみな私。
そして森見さんは初読で、最初読み進めるのに時間がかかりました^^;
私が好きなのは「桜の森の満開の下」ですかね。
男の成功の裏に潜む戸惑いがとても伝わってきました。
舞台は京都。登場する人も同じ大学に在籍している人みたいですね。
「百物語」で勢ぞろいしたのがまた良かったです。
「走れメロス」は、あんな展開になるとは思わなかったです^^;
でも、現代風にアレンジするのなら、そうなるのかなぁ。

〈祥伝社 2007.3〉H19.8.5読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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