時は大航海時代――
スペイン北部の町サン・セバスティアンの良家の娘として生まれ、修道院で幼少期を過ごすものの脱走。男性として新大陸に渡航し、時には商人として、時には無頼漢として、また時には兵士として、広大な南米大陸各地を渡り歩いたひとりの人物が実在した。その名はカタリーナ・デ・エラウソ(1592-1650)。「尼僧少尉」という呼び名でも知られ、その波乱万丈の生涯は人々の興味をかきたて、こんにちに至るまで小説・戯曲・映画・コミックの題材となってきた。
カタリーナ・デ・エラウソをわが国ではじめて本格的に紹介。この人物みずからが語ったとされる自伝『尼僧少尉の生涯と事蹟』の翻訳に加え、歴史研究やジェンダー・スタディーズ、演劇論や比較文学など、さまざまな観点からの論考6編を収録、その数奇な生涯と、後世の物語化に迫る。
タイトルが気になって手にとりました。
本当にこんな方が実際にいたのでしょうか…。いたとは思うんですけど、こんな数々の武勇伝のようなことをなしえたのだろうか…という疑問はやはり残ります。
この本の初めの章は自伝だそうですが、でも自身が書いたという確証はないんですよね?
第2章以降はエラウソについての論文のようなものが続いています。
エラウソはトランスジェンダーだったのではということも書かれていてとても興味深かったです。
本当にこのような人物がいたのだとしたら、事実は小説よりも奇なりだなと思います(笑)
<図書出版みぎわ 2025.5>2025.10.28読了



















































