人間ってのは、どうして不安を見つけるのが上手いのかね……
コメディ映画監督の中井戸八郎(69)は、絶賛スランプ中。そんななか、新潟で家庭を持つ長男の章雄(44)が仕事を辞めて戻ってきた。時を同じくして、長女の美子(33)が離婚、孫の吾郎(10)を連れて出戻った。家にはもともと引きこもりの次男・真太郎(36)がおり、中井戸家は図らずも一家集結することに。ある日、映画プロデューサーの森が、八郎が所有するはずの“世界の黒川”と呼ばれる名監督の遺稿がネットオークションに出ていると告げる。慌てた八郎は家族の誰かが出品したのではと疑い、改めて家族一人ひとりと向き合ってみようとするが……。
中井戸監督の作品さながらに(見たことないけど)ドタバタコメディでしたねー。面白かった!
会話の中で沢山の映画が登場するので映画好きにはたまらないと思いますね。ただ私が見たことがある映画は1作あるかないかくらいでした^^;なかったかな…
監督の中井戸監督がこれからもメガホンを取るか取らないかという話だったはずなのに自分の子供たちが実家に集合して、更にとんでもない秘密やらなんやらかんやらが登場してもう凄かったですよ。飽きることがないコメディでした。
中井戸監督は子どもと向き合うことをあまりしてこなかったのかもしれないけど、映画を通してでも自分の言葉で相手に伝えていて、それが良いなと思いました。何歳になっても諦めなくて良いし始めて良いんだよ。っていうメッセージをもらった気がしました。
これは映像化したら面白そうだなー。大変そうだけど^^
<光文社 2020.8>2020.10.9読了