東京近郊にある中古マンション〈アーバンハイツ歌川〉に住む住人たちには、後ろめたい秘密がある。ある日、ペットの蜥蜴が失踪する事件が起きて……。マイペースなおばあちゃん探偵が、鋭く日常の謎を解き明かす。
始めは世話焼きのおばあさんが近所の人のいざこざを名推理で解決していくお話だと思っていました。
大家がマンションを改装するためにおばあさんを利用して上手く立ち退きさせようと動いているのだと分かり、そして住民と関わっていくうちにどんどん不穏になって行くので、必要な人を全員立ち退きさせて終わりではないのか?と思いながら読んでいました。大家さんと、ある住民が20年間隠し続けた秘密が恐ろしかったです。そして何よりも平本さんが一体どれだけのことを知っているのか、それを考えるのも怖かったです^^;すべての真相が暴かれた後、意外とハッピーエンドになって良かったです。大家さんは気の毒だったけど、お父さんが味方になってくれて良かった。
<KADOKAWA 2016.4>2024.4.22読了