この旅は、わたしたちへのご褒美なのだ
それはわたしの人生に、ひさしぶりに点った、遠い目標だった。
壁も屋根も、街全体が真っ青でまるで夢の中に迷い込んでしまったような、モロッコのシャフシャウエン。二十七歳の岬はここに「自分を少し捨てに」やってきた。グラスにあふれんばかりの生のミントと熱くて甘い緑茶を注いだミントティーや、帽子のような鍋に入ったレモンとチキンのタジン。初めての景色と料理に出会った岬に、予想外の事態が起こり……。(「ジブラルタルで会えたら」)長年の介護が突然終わった佳奈は、アイスランドを訪れた。胸を突かれるように美しい氷河湖や、屋台で買って頬張る熱々の“全部のっけ”のホットドッグ。輝かしい未来なんて想像もできなかった佳奈だけれど、胸にある思いが湧きあがる……。(「オーロラが見られなくても」)
海外旅行へ行き、その行った先で日本にいた時のあれこれを想う…お話(ざっくり)
どのお話も好きだったけど旅先で出会った旅行者と関わる表題作が好きでした。家族に翻弄されて自分の時間を過ごすことが出来ていなかった佳奈がアイスランドで秋月さんと過ごすことで少しでも前を向けたことが本当に良かったです。最後の「マイナス十二度のアイスキャンデー」も好き。ハルビンって名前は知っているけど、そんなに寒い土地だったんですね。
私は国内なら一人でいろんな所へ行けるけど、やっぱり海外は尻込みしてしまって1度しか行ったことがありません。でもこちらの作品を見て、どこかへ行ってみたいなと思えました。
<KADOKAWA 2025.11>2025.12.21読了



















































