苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

柴崎友香

続きと始まり 柴崎友香5

続きと始まり (集英社文芸単行本)
柴崎友香
集英社
2023-12-05


あれから何年経っただろう。あれからって、いつから? どのできごとから?
日本を襲った二つの大震災。未知の病原体の出現。誰にも同じように流れたはずの、あの月日──。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、叙事的長編小説。

パートの事務員・石原優子、調理師・小坂圭太郎、写真家・柳本れいの3人がそれぞれ自分が住む場所でコロナ禍の世界を生きている日常の物語。こんなことがあったなぁと思い出しながらの読書でした。東日本大震災の時も、阪神淡路大震災の時もそうだったなと思い出しながら日々日常を送っている。それぞれが今の生活が恵まれていると思いながら、でもそれだけではないと感じながら。出てくる人たちみんなが親との関わりに少し距離があるように感じて、でも全く関わらないというわけにはいかないから、そのまま距離を持ったまま生きていて。日常の中にある少しの機微を書くのが本当に上手いなぁと思います。同世代の桂太郎の妻貴美子と独身のれいに感情移入しながら読みましたが。3人が生活しているところのどこかに、自分もいるのだというなんというか、リアルさも感じました。
読んでいて傷つく言葉もたくさん出てきたけど、自覚がなくひどいことを言うような人間にはなりたくないなと思いました。優子の同僚の河田さんのように嫌なことは嫌、悪いことは悪いと言える人間になりたいと思いました。

<新潮社 2023.12>2024.1.29読了

百年と一日 柴崎友香4

百年と一日
柴崎友香
筑摩書房
2020-07-15


人間と時間の不思議がここにある。作家生活20周年の新境地。この星のどこかにあった、誰も知らない33の物語。人生と時間を描く新感覚物語集。

柴崎さん、作家になられて20周年なんですね。
私が初めて読んだのは2007年で「青空感傷ツアー」という作品でした。確か大学の図書館にあってタイトルが気になって読んだような気がします。
その次に読んだのは「きょうのできごと」で、なぜか映画の方が先に観たんですよね。
映画も良かったし原作も良かったと思った気がします。
今回の作品はテレビで紹介されていましたが、タイトルがめちゃくちゃ長い短編集で^^;タイトルを読むと大体の展開が分かるのですが、どの作品もわりと淡々としている印象かな。淡々とそれぞれの人生を進んでいく…みたいなそんな感じかな。

<筑摩書房 2020.7>2020.8.4読了

待ち遠しい 柴崎友香4

待ち遠しい
柴崎 友香
毎日新聞出版
2019-06-08


住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。
母屋に越してきた、夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。
裏手の家に暮らす現実的な今どきの新婚25歳、遠藤沙希。
年代も性格もまったく異なる3人の出会いから始まった、温かく、どこか嚙み合わない“ご近所付き合い"、その行方は――。
女も男も、人からは見えない、そしてジャッジすることのできない問題を抱えている。年齢や、生きる環境、価値観など、さまざまな違いを乗り越えて、人と人はほんとうに分かり合えるのか? 現代を生きる大人たちに贈る必読の一冊。芥川賞作家が描く新たな代表作!

私も1人暮らしですが、近所付き合いはしていないですねー。ゆかりのような人が突然来たら驚くし、多分引いちゃうな^^;最初は何だこの人はと思いましたけど、まっすぐで嘘のないゆかりさんを段々好きになっていきました。私もゆかりさんとなら旅行もブルーベリー狩りも行きたいな。
それでも、読んでいて辛いと感じるところがたくさんありました。
沙希の不躾な春子への問いかけはそのまま私が言われているようで凄く辛かったです。結婚や出産をしない人は冷たい人なのか。考えないことはおかしいのか。
沙希は母子家庭で結婚や出産に強い思いを抱いていることは分かるけど、自分の意見を押し付けるだけだし、他の人の意見は聞こうともしないし、私は沙希とは関わりたくないなと思いました。子供かな^^;最後なんて本当にただただ振り回されただけですよね。読んでいるこっちも拍子抜けしちゃいましたよ。
やっぱり嫌いだ…嫌だなー←
春子と直美の関係も好きでした。
直美は結婚して子供もいて、二人の環境は変わったけど、変わらず友人関係が続いているのが羨ましいと思いました。私もそんな友人関係を築いていきたいです。読んでいて辛いところはたくさんあったけど面白くて読む手が止まりませんでした。
私もたまに結婚の事とか恋愛の事とか聞かれるけど、春子が言ったようにそうか、私は恋愛や結婚に興味がないのか。と腑に落ちたことも良かったです。好きな人がいないのかとか聞かれても何とも答えられなくてなんでなんだろうって自分でも思っていたんですよね^^;そっか、興味がないんだ。だから別に無理矢理興味を持たなくたっていいんだ。って思えたのも良かったです^m^

<毎日新聞出版 2019.6>2019.7.10読了

つかのまのこと 柴崎友香5

つかのまのことつかのまのこと
著者:柴崎 友香
KADOKAWA(2018-08-31)
販売元:Amazon.co.jp

かつての住み家であったのであろう、“この家”を彷徨い続ける“わたし”。その理由がわからないままに時は移り、家には次々と新しい住人たちがやってくる。彼らを見守り続ける“わたし”は、ここで、いったい何を、誰を待っているのか―。俳優・東出昌大をイメージして作品を執筆、さらに写真家・市橋織江がその文学世界を撮影した、“新しい純文学”。

俳優さんをイメージして書いた作品ということで写真と文章がどうリンクしているのか楽しみに読みました。
私、東出君好きなんですよね。全体的に古風な感じが^^
柴崎さんの文章と東出君はとても合っている気がしました。そして古民家と東出君の雰囲気もとても合っていて、その家に住む主というか幽霊?の雰囲気が醸し出されていました。
最後のシーンも目に浮かぶようでした。切なくてあたたかかったです。

<KADOKAWA 2018.8>H30.10.20読了

公園へ行かないか?火曜日に 柴崎友香4

公園へ行かないか? 火曜日に公園へ行かないか? 火曜日に
著者:柴崎 友香
新潮社(2018-07-31)
販売元:Amazon.co.jp

アメリカにいるから、考えること。そこにいないから、考えられること。2016年11月8日、わたしはアメリカで歴史的瞬間に居合わせた、はずだった――。世界各国から作家や詩人たちが集まる、アイオワ大学のインターナショナル・ライティング・プログラムに参加した著者が、英語で議論をし、街を歩き、大統領選挙を経験した3ヶ月。現地での様々な体験から感じたことを描く11の連作小説集。

世界各国の作家や詩人たちが集まって3か月を過ごす…。
英語が出来ればきっといろんなことが吸収出来て、新たな広い視野が生まれるんだろうなぁ…と思います。こういう研修があるんですね。
柴崎さんは英語がそこまで堪能ではないようでしたが、それでも世界各国の皆さんとコミュニケーションをとって日本では決してないような経験をされていたんだろうなぁと読んでいて感じました。それは、良くも悪くもですが。
読んでいるだけでアメリカに少し滞在しているような気分になりました。特にトランプ大統領誕生の瞬間を目撃したところとか。新大統領誕生の瞬間を見るためにバーにいた柴崎さん。マスコミの煽る感じは世界共通なんだなぁと思ったり^^;
表題作のエッセイは一緒にパークに向かって歩いている気分になり、そして柴崎さんと同様少し怖くなりました。なんだったんだろう…。
アメリカ最後の夜のタクシーの運転手の対応はひどいと思って一緒に暗くなって、でも飛行機で隣になった女性と会話をしたことで少し救われたり、一緒に旅をしているような感じになるのは柴崎さんの文章だからですかね。
面白いとか感情の起伏はありませんでしたが、日常が淡々とつづられている感じがとても良かったです。

<新潮社 2018.7>H30.8.24読了

千の扉 柴崎友香4

千の扉 (単行本)千の扉 (単行本)
著者:柴崎 友香
中央公論新社(2017-10-05)
販売元:Amazon.co.jp

夫・一俊と共に都営団地に住み始めた永尾千歳、39歳。一俊からは会って4回目でプロポーズされ、なぜ結婚したいと思ったのか、相手の気持ちも、自分の気持ちも、はっきりとしない。
二人が住むのは、一俊の祖父・日野勝男が借りている部屋だ。勝男は骨折して入院、千歳に人探しを頼む。いるのかいないのか分からない男を探して、巨大な団地の中を千歳はさまよい歩く。はたして尋ね人は見つかるのか、そして千歳と一俊、二人の距離は縮まるのか……。
三千戸もの都営団地を舞台に、四十五年間ここに住む勝男、その娘の圭子、一俊、友人の中村直人・枝里きょうだい、団地内にある喫茶店「カトレア」を営むあゆみ、千歳が団地で知り合った女子中学生・メイ。それぞれの登場人物の記憶と、土地の記憶が交錯する。

千歳を始めとして関わる様々な人たちの人生が細かく描かれている作品です。千歳目線かと思ったら一俊目線になったり現代の話かと思ったら過去の話だったり。始めはこの交錯する展開に戸惑いながら読んでいましたが読んでいくにつれて1人1人の過去が少しずつ分かっていき、最後は戸惑うことは無くなっていました。
千歳と一俊の馴れ初めもちょっと不思議で、勝男が千歳に頼んだ人探しも理由が分からなくて、1人1人の日常が過去がさらさらと流れていくような感じで読んでいました。
私は団地に住んだことがないので密集地帯にたくさんの人が住んでいる空間というのはあまり予想がつかなくて。たくさんのポストが並んでいるとかその団地内での近所付き合いとか、そういうことをするんだなぁと想いながら読んでました。
どうして勝男がある人を探しているのか、その理由が分かった時は何だか切なくなりました。時代のせいもあるのだろうけど、悲しかった。
千歳と一俊の関係も展開があるのだろうかと思ったけど、少しありましたね。きっと2人は少しずつお互いを探り合いながら知って行きながらゆっくり夫婦になっていくんだろうなと思いました。

<中央公論新社 2017.10>H29.12.2読了

かわうそ堀怪談見習い 柴崎友香4

かわうそ堀怪談見習いかわうそ堀怪談見習い
著者:柴崎 友香
KADOKAWA(2017-02-25)
販売元:Amazon.co.jp

わたしは「恋愛小説家」と肩書きにあるのを見て、今のような小説をかくのをやめようと思った。恋愛というものにそんなに興味がなかったことに気づいたのだ。これからなにを書こうか。環境を変えるため、三年住んだ東京を離れ、中学時代に住んでいた区の隣り、かわうそ堀に引っ越した。そして、考えた末に怪談を書くことにした。そう決めたものの、わたしは幽霊は見えないし、怪奇現象に遭遇したこともない。取材が必要だ、と思い立ち、たまみに連絡をとった。中学時代の同級生・たまみは、人魂を見たことがあるらしいし、怖い体験をよく話していた。たまみに再会してから、わたしの日常が少しずつ、歪みはじめる。行方不明になった読みかけの本、暗闇から見つめる蜘蛛、こっちに向かってきているはずなのにいっこうに近くならない真っ黒な人影、留守番電話に残された声……。そして、たまみの紹介の商会で幽霊が出るとの噂がある、戦前から続く茶舗を訪れる。年季の入った店内で、熊に似た四代目店主に話を聞くと、絶対に開けてはいけないという茶筒、手形や顔が浮かぶ古い地図があるという。そして、わたしはある記憶を徐々に思い出し……。わたしの日常は、いつからこんなふうになっていたのだろう。別の世界の隙間に入り込んでしまったような。柴崎友香が、「誰かが不在の場所」を見つめつつ、怖いものを詰め込んだ怪談作品。

久しぶりの柴崎さんの新刊!と思って手に取った今回の作品。え?怪談?^^;とちょっとびくついたのですが、そこまで怖くなかったかな。ぞぞっとしたのはあったけど…夜に読まなかったのも良かったのかも^m^
わたしとたまみの会話が多かったけど、わたしが忘れていた過去はちょっと怖かったかな。2人が恐怖を見てしまったあの時から、何か違う世界に生きているようなそんな感覚。自分だけど自分じゃないような…難しいですね^^;

<角川書店 2017.2>H29.3.15読了

パノララ 柴崎友香

パノララパノララ
著者:柴崎 友香
講談社(2015-01-15)
販売元:Amazon.co.jp

二八歳の田中真紀子は、友人のイチローから誘われ、彼の家に間借りすることになった。その家は建て増しを重ねた奇妙な家で、コンクリート三階建ての本館、黄色い木造の二階建て、鉄骨ガレージの三棟が無理やり接合されていた。真紀子はガレージの上にある赤い小屋に住むことに。イチロー父は全裸で現れるし、女優の母、無職の姉、モテ系女子の妹も一癖ある人ばかり。そんなある日、イチローは、自分はおなじ一日が二回繰り返されることがあると真紀子に打ち明けるのだった。芥川賞作家が放つ、新感覚パノラマワールド!

読んでいて途中具合が悪くなりそうになるくらい、見につまされることがありすぎてそれに輪をかけて人が悪い意味で個性的すぎて消化不良になっている感じです…
真紀子の気持ちが分かりすぎて、文の気持ちも分かりすぎて、読んでいて凄く凄く辛かったです。怖かったり嫌な話って言うのでは決してないんです。あまりにも自分に当てはめられるというか・・・
それでも2人の気持ちに共感は出来るけど、双方の親は親としては失格ですよね。
将春の30年経っても初恋をしてるような態度も問題だけど、真紀子の親は父親も母親もどうしようもない。子供は親の所有物じゃないんです。思い通りに動かせる機械じゃないんです。親から逃げて良かったです。
親から育て方を間違えたなんて言われたら、私は生きていけません。
存在していることを否定されたように感じるから。
真紀子の嫌われたくないという想いとか、ちゃんと言いたいことが言えなくてたどたどしくなっちゃうのとか、凄くよく分かります。私もそう。
言えないまま言いなりになって生きてきて、自立しなければと思って自立しようとしても阻まれる。みたいな。
私は絵波は苦手です。嫌いです。
人を見下して、でも器用で人をとりなすのが上手くてウケが良くて。えぇ、嫉妬です。
私は真紀子や文と同じで不器用で甘えられなくて失敗ばかりだから。
でも、私は私のままでいいんだってようやく思えてきたところです。だから、真紀子や文もそう思って前を向いて行ったら良いなと思うラストでした。
私はそれで十分だったのだけど、真紀子にとってはあの不思議な現象が必要だったんでしょうね。凄く辛いでしょうけど…。

〈講談社 2015.1〉H26.1.28読了

きょうのできごと、十年後 柴崎友香5

きょうのできごと、十年後きょうのできごと、十年後
著者:柴崎 友香
河出書房新社(2014-09-29)
販売元:Amazon.co.jp

十年前、京都の飲み会に居あわせた男女。それぞれの時間を生きた彼らは、30代になり、今夜再会する。せつなく、おかしい、奇跡のような一夜の物語。

以前刊行された「きょうのできごと」の10年後。
私も読んだのが7年前で^^;細かいところは忘れていましたが雰囲気は覚えてました。
確か映画を見たのが先だったので俳優さんで顔を当てはめて読んでいた気がします。その順番が私には珍しいので映画の方が何となく覚えているかも。
10年前登場人物たちは22歳くらい。そして今。
良い感じで寂しい雰囲気もにじみ出ていて^m^10年年を取ったんだなというのが何だかわかります。
この間読んだ本に関西弁が出てこなかったので、やっぱり柴崎さんの作品に関西弁はつきものよね。と思いながら読みました^^
この本の感想を書くにあたって前の作品の感想を読み返したんですけど、そうか10年前の人間関係はこんな感じだったのか…と思い出したりしました。で、10年後切ない感じになっていたり^^;
けいとと真紀は相変わらずなところもあれば変わったところもあったり。
かわち君のぐずぐずした感じも変わってなかったなぁ。でも、気を遣ったつもりで遣えてないとかそういうの、分かる。人と関わるのって難しいよね。かわち君はイケメンすぎるのがネックなのかも。
今回は中沢がなかなかヘビーな感じになっていましたが^^;
何かを諦めて何かを始めて。30代の彼彼女たちもみんな素敵でした。

〈河出書房新社 2014.9〉H26.10.10読了

春の庭 柴崎友香4

春の庭春の庭
著者:柴崎 友香
文藝春秋(2014-07-28)
販売元:Amazon.co.jp

離婚したばかりの元美容師・太郎は、世田谷にある取り壊し寸前の古いアパートに引っ越してきた。あるとき、同じアパートに住む女が、塀を乗り越え、隣の家の敷地に侵入しようとしているのを目撃する。注意しようと呼び止めたところ、太郎は女から意外な動機を聞かされる…

芥川賞受賞おめでとうございます!!
柴崎さんの作品は大好きで今まで出た本は全部読んでます。
決して受賞作だからとおのぼりさんで読んだんじゃありません←
柴崎さん独特の世界観が今回も現れていたと思います。
干支の名前で決められている賃貸の部屋。そこに住む人々の話。
太郎と隣人の西という女性との、庭にまつわる話(少し表現が違うが)
ずっと何か違和感を感じて読んでいたのだけど、終盤まで読んで気づきました。関西弁じゃなかったからだ。
何気ない会話、何気ない日常。それを文章で上手く伝えるのが柴崎さんの作品だなと改めて思いました。
面白い!と言える作品ではないですけど、この日常の中にある小さな非日常が良いなと思いました。
そうそう、余談ですが私は映像化もされた柴崎さんの「きょうのできごと」という作品が好きなのですが、その10年後が描かれた作品が今月出るそうでそれもものすごく楽しみです^^

〈文芸春秋 2014.7〉H26.9.12読了

星よりひそかに 柴崎友香5

星よりひそかに星よりひそかに
著者:柴崎 友香
幻冬舎(2014-04-10)
販売元:Amazon.co.jp

彼の部屋でラブレターを見つけた女、好きな人だけに振り向いてもらえないOL、まだ恋を知らない女子高生、数カ月で離婚したバーテンダー、恋人に会えない人気モデル、元彼の妻のブログを見るのが止められない二児の母……。みんな"恋"に戸惑っている。
『きょうのできごと』から14年。恋とか愛とかよくわからなくなった"私たち"に、柴崎友香が贈る、等身大の恋の物語。

柴崎さんの作品は久しぶりでした。
短編集も久しぶりかも。微妙に繋がっているような、繋がっていないような。でもその小さなつながりが良かったりして。
あらすじを読んで改めて思ったけど、そうか、今回のテーマは恋の戸惑いだったのか←
どのお話も面白かったけど、私は女子高生のごんさんの話が好きだったかも。恋を知らない女子高生ごんさんの考えが面白かったし、私はきっと学生時代ごんさんのような考えを持っていたと思う。真面目に頑張るけど、さあみんな頑張ろうよ!ってやたらと張り切って主人公になろうとしてる人を見ると冷静な目になるとか^^;
ごんさんは恋を知らない。知ろうとしていない。でもそれはひとそれぞれだから、ごんさんのような気持ちで生活していたってもちろんいいと思う。
私もこの年でなんだけど、恋って分からない。かっこいいな素敵だなと思う人が生活していく中でないわけではないけど、そこから踏み込もうとはしない。まだ自分のことだけでいっぱいいっぱいで、自分のことしか考えられないから。
あ、先に言っておきますけど私がとある事務所のアイドルが好きだからってリアルでもメンクイなわけじゃありませんからね。勝手にメンクイだって思われている節があるので念のため←
出てくる女性たちがまさに等身大で、恋愛に向き合ったり悩んだり突き進んだり、そういう感情をたくさん読めて良かったかなと思います。
私も今はこんな感じだけどこれからまだ人生は続くわけだしどうなるかわからないから、時の流れにそのまま身を投じて、ゆらゆらと生きていけたらいいなと思います。
私もこの主人公たちのように恋について悩む時が来るのかな。
来るのかななんて悠長なことを言ってる場合じゃない年齢になってますけどね。まあ、そこはもう焦りませんけども。

〈幻冬舎 2014.4〉H26.5.2読了

週末カミング 柴崎友香3

週末カミング週末カミング
著者:柴崎 友香
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-11-28)
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ひょんな事故から乗り合わせることになったドライブ――日常からふっと「週末」ぐらいの距離感で抜け出したその先にあるもの――。日々が愛おしく、生きることが嬉しくなる。暖かな幸せに彩られた短篇集。

柴崎さんの作品は出てくる人たちが自分のすぐそばで暮らしているような親近感があるんですよね。そこが好きで新刊が出る度に読んでます。
週末というちょっと特別な日に起きるちょっと特別な事。
何気ない日常が良いなと思いました。
8つの物語が描かれていますが最後の「ハルツームにわたしはいない」は芥川賞候補作だったそうで。
私は芥川賞作家さんの作品はどうも相性があまり良くないなと思っているのですが、柴崎さんだけは読みます。
相性が良いんですね^^

〈角川書店 2012.11〉H25.1.7読了

わたしがいなかった街で 柴崎友香3

わたしがいなかった街でわたしがいなかった街で
著者:柴崎 友香
新潮社(2012-06-29)
販売元:Amazon.co.jp
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2010年の世田谷から、1992年のユーゴスラヴィアで、そして1945年8月14日の大阪で―。1945年に広島にいた祖父。大阪で生まれ育ち、2010年の東京で一人で暮らす36歳のわたし。無職生活を続ける友人の中井、行方不明の「クズイ」…。戦争や震災など過去の記憶と、65年前に書かれた作家の日記が交錯し、現実の時間が動き始める。読むものを深い思索へ誘う傑作小説。

主人公は平尾砂羽というバツイチの女性。この人は不器用な人だなと読んでいて思った。人と関わっている場で何かしゃべらなきゃいけないと思ってよくない言い方をしてしまったり、言い過ぎたなと後悔したり。自分の想いを上手く人に伝えることが出来なかったり。変なところで決意して変な方向へ行くし。何だかもったいないなと思った。お友達の有子も何だかなぁ。私はあまり好きではなかったかも・・・。
何となく共感できるところがあるなと思いつつ、いきなりぷつっと話が終わってしまって、日常の生活をそのまま見てそのまま終わった感じ。何だかもやもやが残るなぁ。
もう一人の主人公、葛井夏は24歳。学習塾で働いている。この人のお兄さんが行方不明なために登場したのだけど、夏の過去の彼氏が酷すぎる…怖すぎる…。それしか覚えてない^^;
うーん、分かるところと分からないところがある。っていう感じかな。
あんまりいい感想じゃなくてすみません…。

〈新潮社 2012.6〉H24.7.20読了

虹色と幸運 柴崎友香4

虹色と幸運虹色と幸運
著者:柴崎 友香
筑摩書房(2011-07-09)
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どうするかなー、今後の人生。そろそろなにか決めなきゃいけないかも。そんな年頃の同級生3人。明日に向かって一歩ずつ。三人三様の一年間。

結婚や仕事など、ちょうどどうしようかなと思う時期、アラサーの3人が主人公です。
学校の職員として働く本田かおり。4つ年下で役者志望のフリーター準之助と同棲している。
イラストレーターの仕事をしている水島珠子。
雑貨店をオープンし、さらに3人の子供がいる春日井夏美。
3人は学生時代からの友人で、読めば読むほど性格も何もかもがバラバラという印象。
3人だと全然違う方が気が合うかもしれないですね。
3人称で語りがあり、結構細かく登場人物が入れ替わるので切り替えるのが大変だったけど、それでもだんだん読みなれてきました。
私ももうアラサーに近づいてきたので、同意できるところもあるだろうなと思い、読むのを楽しみにしていました。
30歳という年齢からの3人それぞれの心情はとても興味深かったです。共感できる部分もありました。
そこそこ仕事も中堅くらいになって、板ばさみになってるところとか結婚について考えるようになるとか、やっぱり女性にとって30歳って結構人生で大事な部分なのかな。
かおりのようにちゃんとした職についていて、自分のことは自分で出来るようになったら、もう自分の好きなようにやっちゃって良いと私は思うけどな。一生働いてもいいって思うなら。かおりのお母さんのような公務員のように堅実な人と結婚以外はない。っていう考え方はもう通用しないと思う。公務員だって安定しているけどどうなるか分からないし、安定を求めていたらこのご時世人なんて選べませんて。
もしかしたら準之助が大スターになるかもしれないじゃないか!って、それは言いすぎか^^;それでも、かおりのお母さんが準之助に言い放った言葉は許せません。
準之助はまだ若いんだから、夢を追い求めて良いと思う。自分で決めてることなんだし。それなのに今の状態だといわば赤の他人にどうしてそこまで言われなきゃいけないんだろう。そのシーンばかり強烈に残ってます。
うーん、上手く感想をいえていないですが。
女性にとってはいろいろ考えちゃう30歳という年齢だけど、自分が思うように行けば結果はいいんじゃないかなと思う。結婚や出産ももちろん理想的だけど、出来ないもんは出来ないし、したいなら求める努力をして、そこまで求めていないなら何かに没頭すれば良いと思う。あくまで私の意見ですが。
でも、私も割りとこういう風に前向きに考えられるようになったのは、転職したお陰なのかもしれない。前の職場にいる時にこの本を読んでいたら、未来なんて全然創造できなくて読み終えた後に落ち込んでいたかもしれない。
30歳まで約3年の私だけど(きゃー!)今のところは結婚もする予定もないし、彼氏も必要ないかなと思ってる。自分の時間を大切にしたいと思ってる。
以前は結婚話を聞くとあせってもいたけど、あせってもしょうがないし^^;
くる時はくる、来なければ残念っていうくらいで、今の心の状態は安定してるかなと思います。
でも、その考えは人によって様々だと思うので、やっぱり難しいですね〜^^;

〈筑摩書房 2011.7〉H23.7.28読了

ビリジアン 柴崎友香3

ビリジアンビリジアン
著者:柴崎 友香
毎日新聞社(2011-02-15)
販売元:Amazon.co.jp
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どこにでも行ける。その意志さえあれば──。黄色い日、白い日、赤い日。映画、ロック、火花、そして街。10歳から19歳まで、誰かにいつか存在した、ある瞬間。第32回野間文芸新人賞受賞後初の小説作品、新たなる代表作の誕生!

主人公の女の子が10歳から19歳までに感じたことを部分的に描いている作品。
内容は本当に日常的なもので、大きな出来事があるわけではないけど、それが柴崎さんの作品のよさでもあったりして。
短い章がたくさん並んでいる構成だったのだけど、私には分かりにくかったかな。
日常だけどちょっと特別な出来事が、どうも私には良く分からないところがあって。
あぁ・・・ごめんなさい。

〈毎日新聞社 2011.2〉H23.3.14読了

よそ見津々 柴崎友香4

よそ見津々よそ見津々
著者:柴崎 友香
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2010-09-23
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ここ5年の間に発表された90篇余りで編んだ初の本格エッセイ集。
東京の木、空の色、おいしいもの、洋服……透き通ったのびやかなまなざしが、ふだんの日々のくらしをいとおしいものに変えてくれます。そして注目は本の話。読めば必ず小説が好きになります。

柴崎さん初めてのエッセイ集です。こんなにたくさんエッセイを書かれていたんですね。
とっても長くて、最近では珍しく時間がかかりました・・・。
面白かったです。柴崎さんのイメージって沸くようで沸かなかったりしていたので、柴崎さんについてをたくさん知ることが出来てよかったと思います。
関西弁の作品を書かれているので関西にお住まいなのかと思ったら、東京にお住まいなんですね。でもあまり日は経っていない様で^^
柴崎さんはお嬢さんっぽいのかと思ったらわりと男っぽいところもあったりして。好きでした。
最近取りざたされる話題についてとか、何だか共感できるところがたくさんあったりして、嬉しかったです。
服の選び方はデザインだけでなく、洗濯表示を見るとか。
ファッションの流行についてとか。私も付いていけているのは本の一部だと思われ。
そして映画や本の解説も書かれていました。
でも、私が読んでいたのは「ジャージの二人」と「箪笥のなか」だけだった。
柴崎さん自身の作品3冊は全部読んでいたけども。
もっと柴崎さんのエッセイも読んでみたいと思いました。
書評していた本も、読んでみよう。(いつになるかわからんが)

〈日本経済新聞出版社 2010.9〉H22.10.12読了

寝ても覚めても 柴崎友香4

寝ても覚めても寝ても覚めても
著者:柴崎 友香
販売元:河出書房新社
発売日:2010-09-17
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人は、人のどこに恋をするんだろう?消えた恋人・麦を忘れられない朝子。ある日、麦に顔がそっくりな人が現れて、彼女は恋に落ちるが…朝子22歳から31歳までの“10年の恋”を描く各紙誌絶賛の話題作。

ネタバレあります

柴崎さんの作品では珍しく、10年と言う歳月を書いた重みのある作品だったかなと思います。いつもの作品は割りと日常のことがありつつ恋愛のことも書かれていると言う感じなので。
朝子のこと、はじめは嫌いじゃなかったです。カメラが趣味だからか、日常の何気ない事を気にかけているのがいいなと思ったし、恋人をこの人だ!と思ったら割とそれで突っ切っちゃうところも嫌いじゃなかった。
でも、最後の行動はいろいろいただけないです。
麦の元へ行くなら行って突っ切って欲しかったし、亮平を選ぶなら亮平だけを見ていて欲しかった。
じゃないと、麦も亮平も可哀相です。
まあ、ああしなければ自分の気持ちの整理がつかなかったのかもしれないけど。
というか、もともとは麦が悪いんですよ。なんですか、あの放浪癖は。
それでずっと会わなければいいのに、10年経って何気なく登場するのもどうなんですか!
それまで朝子がどんな気持ちで待っていたのかとか、結婚しているかもとか他に彼氏がいるとかそういうことは全く思わなかったのでしょうか。
もうもう、言いたい事は山積みです。
でも、1番かわいそうなのは亮平です。
きっと、朝子は自分に似ている別な人を想っているんだと気付いていたはずです。それでも朝子を愛して、付き合ってた。なのにあんな事をされたら、傷つくし、顔も見たくないだろうし忘れたいと思うはず。
なのに、最後の朝子の行動。
あれは酷ですよ。「俺はお前を信用していない」当然だと思います。
でも、彼はきっと優しいから、長い年月をかけて許すんだろうなとも思うのですが。
言い方があまり良くないかもしれませんが、柴崎さんの作品を読み終えて、これ程悶々としていろいろ考えたのは初めてです。
でも、嫌いな作品ではないんです。柴崎さんっぽさはもちろんありましたし。
人の残酷な部分とわがままな部分を見せつけられた作品でした。

〈河出書房新社 2010.9〉H22.9.30読了

見とれていたい わたしのアイドルたち 柴崎友香4

見とれていたい わたしのアイドルたち
見とれていたい わたしのアイドルたち
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映画通であり、自称「テレビっこ」の著者は、「かわいい女の子」を見つける能力に飛び抜けて長けている。将来の売れっ子を見抜く力もすごければ、一見女性が敬遠するような「男ウケ」する女優やタレントまでチェック。本書は、そんな著者がとくに魅力的と感じた女性たちについてクールかつちょっぴりミーハーに綴ったもの。その視点は、男性的でもなければ一般女性のそれとも違う。しかし、著者の言葉にかかると、それほど気に留めていなかった、むしろ苦手だった女優やタレントさえ好きになってしまう! 「素敵な女の子はこの世の宝」。10代からオーバー70まで、女の子の魅力には果てがない。女性の見方、映画の見方がきっと変わる、読むだけでうきうきした気持ちになれる痛快エッセイ。美女観測日記つき。
スカーレット・ヨハンソン/ジュリー・デルピー/エマニュエル・べアール/ケイト・ブランシェット/インリン・オブ・ジョイトイ/ニコール・キッドマン/クリスティーナ・リッチ/カイリー・ミノーグ/ペネロペ・クルス/松坂慶子/ヴァネッサ・パラディ/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/ナタリー・ポートマン/ドリュー・バリモア/ヘレン・ミレン/ジュディ・デンチ/カトリーヌ・ドヌーヴ/マドンナ etc.

柴崎さんは映画通だったんですね。。。
私の中で「アイドル」っていうと、男の人のイメージ。多分、世代だと思うんだけど・・・。
私の小中学生時代はジャニーズ全盛期だったので。Jrもゴールデンの番組を持っていたし。
私の中のアイドルは、言わずもがなだと思いますので省略。
モーニング娘。もAKB48も、私の中ではアイドルって言うくくりではないんだよね。じゃあ何?っていわれると分からないけど。
きっと、1982年頃に学生だったら、女性のアイドルも違和感はなかったと思うけど。
女性でアイドルって考えるのは私は松田聖子さん。
昔と変わらず、何歳になってもかわいらしい衣装を着て、歌っているあの方は、間違いなくアイドルだと思います。
本の話題に入りますが、柴崎さんは小説家の活動以外もいろいろされているんですね。
私は洋画はあまり見ないので、知らない女優さんも多かったのですが、柴崎さんが語ると、その方が出演されている作品を観たくなりました。
読んでいて気になった方はキャサリン・ゼタ=ジョーンズさん。「幸せのレシピ」はみたいと思いつつ見ていなかったので、これで尚更みてみようと思いました。
それから、マドンナさんは本名なんですねぇ。凄い。
ほかの女優さんも勿論気になりました。皆さん素敵ですし。
そして、表紙の方が、松坂慶子さんだとあとがきを読んでから知りました^^;知って見ると面影が。
「ゲゲゲの女房」にも出演されている松坂さん。先々週、あさイチにゲストで来られていました。
とっても可愛らしい方で、一気に虜になりました。いくつになっても、あんなに無邪気に、キャピキャピできたらいいなぁと思います。
最初は、「女性ばっかりの紹介なのね・・・」と思って読んだのですが^^;面白かったです。
洋画も観てみよう。

〈マガジンハウス 2009.11〉H22.5.25読了

ドリーマーズ 柴崎友香3

ドリーマーズ
ドリーマーズ
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目の前にある世界が、夢のように思える瞬間がある
いくつもの風景からあふれ出す、大切な誰かへのたしかな想い
現実と夢のあわいを流れる時間を絶妙に描く表題作ほか、ゆるやかな日常からふと外れた瞬間をヴィヴィッドに映し出す、読むたびに味わい深まる連作短篇集。
オフィスを抜け出したわたしを待つ、少しだけ特別な時間―『ハイポジション』
引越し先に現れる「誰か」との奇妙な共同生活―『クラップ・ユア・ハンズ!』
「おれはもう死んでるんやわ」電車でふいに友達が話すのは…―『夢見がち』
過去と現在、移りゆくそれぞれの風景と、交差する記憶を描く―『束の間』
空と地上、光と闇、喧騒と静寂。台風近づくある日の出来事―『寝ても覚めても』
わたしが見るのは、現実とパラレルに進むやけにリアルな夢…―『ドリーマーズ』

今回の作品は、現実と夢の狭間が主なテーマで。
特に印象的だったのは「夢見がち」かな。電車の中で、友人がかつて自分のみに起きた不思議な話をするの。
その話、私は実際に聴いているように読みました。
結局どういうことだったのだろう。凄く怖かった。何だか実際にもありそうな気がして。
柴崎さんの作品に出てくる女の子は、とっても前向きな子が多くて好感が持てる。
今、この瞬間を楽しんでいるような気がして、羨ましく思う。
だから、柴崎さんの作品が図書館に入っていたら、すぐさま予約するのかな。

〈講談社 2009.8〉H21.11.17読了

次の町まで、きみはどんな歌をうたうの? 柴崎友香4

次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
「次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?」
小林望はかつて高校生のときに写真集を出すほどの腕前だった。しかし今は、大学卒業後、定職につかずCDショップでバイトをしている。友人の恵太はいい奴で、恵太の彼女のルリちゃんはとても可愛くて、好きになってしまいそうだった。その二人が来るまで東京ディズニーランドへ行くという。勝手に便乗し、大学の後輩のコロ助の恋路を発展させようと企む。
「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」
今年の抱負は「戦うこと、眠らないこと」。
失恋から半年間大学へ行っていなかったが、それはまずいと思い、通いはじめる。
しかし、気がついたら眠くて長い時間眠ってしまう。
先生の研究室で寝ていたら、同じ研究室のかおるちゃんがいた。
だんだんかおるちゃんに惹かれていったが、長く付き合っている彼女がいると噂で聞いていた。

最近柴崎さんづいてます。
図書館にある柴崎作品を片っ端から読もうと思いまして^^
今回は2編でしたが、どちらも良いですね〜やっぱり。
表題作の恵太とルリちゃんの関係がとても好き。お互いにちゃんと好きあってるのがわかりました。
望は嫌いです^^;
2作目の女の子の気持ち、分かる〜。私も眠くてしょうがなかったな。
寝すぎる自分に自己嫌悪したときもあるし。
本当に25歳になったら眠くなくなるかな。
私、今でも眠たくなるときたくさんあるんだけど。
かおるちゃんがとても素敵。
確かに、眠っていて起きたら誰かがいるのっていいかも。
それが、見られていて嫌な気分にならない人。いいかも。

〈河出書房新社 2001.2〉H21.6.30読了

ガールズファイル 27人のはたらく女の子たちの報告書 柴崎友香5

ガールズファイル―27人のはたらく女の子たちの報告書
ガールズファイル―27人のはたらく女の子たちの報告書
どんな仕事してるの?好きな人いますか?楽しみにしてることはなに?
いろんな経験をした、女の子たちの日々を聞いてみました。
—注目の作家・柴崎友香が、はたらく女の子から掬い上げた27のリアルライフ。ショートストーリー『毎日、寄り道。』も同時収録。

面白かったです。いろんな職業だったり、いろんな恋愛だったり。
たくさんの事が聞けました。人生勉強が出来た・・・ような。
27人のほとんどが年上で、事実は小説よりもきなりというけど、本当にこんな事があるんだなぁって思うくらい。
私が印象に残っているのは、Aさん。
歳が同じで、1度もつきあった事がないという。
男性に対することとか、雰囲気が何だか似てるなと思って。
私は彼氏がいたことがあるっちゃあるけど・・・あんまりいい思い出がないしな。
この作品を読んでいて、仕事も恋も、焦る必要はないし、自分は自分らしくいればいいんだなって、思わせてくれた気がします。
ショートストーリーも好きです。
最後に、何気ない日常だけど全く同じではなくて、ちょっとずつ変わっている。って言う言葉があって。
私もこんなに毎日同じ生活を繰り返していいのかって自問自答をする時もあるけど、とりあえず今のままでいいのかなって、思えるようになりました。
ちょっと進歩。

〈マガジンハウス 2007.11〉H21.6.29読了

主題歌 柴崎友香3

主題歌
主題歌
ただ、かわいい女の子やきれいな女優を見ていると、それだけで幸せな気持ちになるし、そのことについて話すのが楽しい。「女子好き」な女性たちのみずみずしい日常の物語。

久しぶりに読みましたよ〜。柴崎さん。
この何気ない日常がいいなぁ。
実加も仕事は充実してるし、彼氏の洋治がいるし、友達もたくさんいて、何だか羨ましかったです。
幸せって、いろんな所に転がってるんだよなぁとしみじみ感じて、ほんのりあったかい気持ちになって読み終えました。

〈講談社 2008.3〉H21.6.26読了

星のしるし 柴崎友香4

星のしるし
星のしるし
UFO、占い、家族…30歳を前にした会社員・果絵と周囲の人々をつなぐ、いくつもの見えないしるし。
悩みがないわけじゃない。
でも、いいあらわせない大切なものが輝きはじめる。
街と人々をやさしく包みこむ、著者の新たなる傑作。

久しぶりに読みました、柴崎作品。
何気ない日常が書かれているんだけど、惹かれます。
果絵の気持ち、理解できる所がたくさんありました。
毎日何かしら不安や悩みを抱えてる、私も。
何か悪い事を考えちゃう。
同僚のきりちゃんのような考え方、羨ましい。
やりたいことやほしいことを最短で出来る方法を考えるって、いいなぁ。
絶対そっちの方が生きてて楽しいし。
読んだ後に少しだけ、前向きになれる話でした。

〈文芸春秋 2008.10〉H21.3.18読了

ショートカット 柴崎友香3

ショートカット

人を思う気持ちはいつだって距離を越える。
離れた場所や時間でも、会いたいと思えば会える。
「だって、わたしはどこにでも行けるから」
―遠い隔たりを“ショートカット”する恋人たちのささやかな日常の奇跡を描いた、せつなく心に響く連作小説集。

やっぱり柴崎さんの作品は空気感がいいです。
この短編集の共通点は遠距離恋愛と、なかちゃんでしょうか^^;
なんか聞いた事がある名前・・・と思ったら全ての作品に登場していましたし。
ちょっと連作になっているのも面白かったです。

〈河出書房新社 2004.4〉H19.7.8読了

その街の今は 柴崎友香3

その街の今は

わたし28歳、カフェでバイト中。
合コンには初参加。
大阪の古い絵はがきや写真を見ることが好きやねん…。
過ぎ去った時間の上に再生し続ける街の姿に、ざわめく28歳の気持ちを重ねて描く。
新境地を拓く最新作。

柴崎さん5冊目です。
どんどんはまっていく感じです^^
ストーリーを書くのが難しいな。
何気ない日常とか、異性との関わりとか、何だかわかるな〜って共感できる部分が結構ある。
関西弁もとっても可愛らしく感じるし。
大阪に住んでいる人だったら、もっと楽しめるんだろうな。
札幌を舞台に書いてくれないかな。
って、そしたら関西弁だったらおかしいか^^;

〈新潮社 2006.9〉H19.6.16読了

いつか、僕らの途中で 柴崎友香・田雜芳一5

いつか、僕らの途中で

オススメ!
「手紙っていうのは、自分のことを書くためにあるのかな――」
書いた手紙がまだ届いていない、空白の、でも幸せな時間に、手紙が届くはずの相手が普通に暮らしている――
京都と山梨、遠く離れて暮らすふたりの「往復書簡」ストーリー。

また本の感想が久しぶりになってしまいました・・・。
文章は全て手紙の中のものです。
私、手紙って大好きなんですよね。
書く事はあっても、最近もらってないなぁ・・・^^;
書くのも好きだし、読むのも大好き。
相手が書いてくれた文字が並んでるのって、良いなぁと思う。
登場する2人の手紙の言葉もとってもあったかくて、本当にお互いの事を思いあってるんだなぁと言う事が伝わってくるの。
こういう恋愛、憧れるな〜。
遠恋は嫌だけど・・・。

〈ポプラ社 2006.2.6〉H19.6.3読了

また会う日まで 柴崎友香4

また会う日まで

大阪でOLをしている有麻は6日間の休暇をとって東京へやってきた。
かつて会社の同僚で、今は女優をしている李花や、高校時代のしょうちゃんと会い、再会を楽しんでいた。
有麻には、別に気になっている人がいた。
高校時代から会っていなかった男の子に、ずっと会いたいと思っていた。

柴崎さん3冊目です。
何だかすいすい読めてしまいますね。
上手く言葉では表せられないんですけど、好きなんです。
文章から来る雰囲気がとっても好きなんですよね。
出てくる人は結構特殊な人が多いと思う。
でも、人はこういう一面を持っているのかもなと思って、入り込んじゃう。
それば柴崎さんの魅力かな。
有麻が高校時代からずっと気になっていることを、鳴海くんに告げるシーンが好きだな〜。
何だかとってもかわいらしいなぁと思った。
柴崎さんの作品は、ずっと読んで行くと思います。

〈河出書房新社 2007.1〉H19.2.20読了

きょうのできごと 柴崎友香4

きょうのできごと

中沢、真紀、けいとの3人は、京都の大学院に合格した正道の引っ越し祝いのために正道の家へ向かった。
中沢と真紀は恋人同士、中沢とけいとは幼馴染。
けいとは顔の綺麗なかわち君と話したいがために、接近する。
またかわちは、その日の昼に恋人のちよとケンカをし、悩んでいた。
5つの視点で描かれた、小さな恋物語。

この作品は映画を先に見てたので、もう映画を追っている感じでした。
それぞれピッタリな役どころだったんだなぁと思いました。
柴崎さんって、関西出身だからか出てくる人みんな関西弁ですよね。
私は関西弁って身近で聞く機会がないので何だか新鮮です。
言葉があったかいです。
中沢と真紀の会話は、可愛らしいな〜と思いました^^
実際妻夫木くんと田中麗奈さん、合ってたもんな〜。
伊藤歩さんも合っていました。けいと^^
かわち君は、顔は良いんだろうけど、一緒にいたらイライラしそうだな〜^^;
というか、私も結構引っかかっちゃう人だから、一緒に騙されちゃうかも。危険。
松尾さんって考えたら付き合ったも良いけど^^
この何気ない日常が良いです。
柴崎さん好きだ〜。他の作品も読んでみよう。

〈河出書房新社 2000.1〉H19.2.8読了

青空感傷ツアー 柴崎友香3

青空感傷ツアー

超美人でゴーマンな女ともだち音生と、彼女に言いなりな芽衣。
音生にひきずられるように、大阪→トルコ→四国→石垣島と続く、女二人の凸凹感傷旅行はどこへ行く?
抱腹絶倒、やがてせつない旅の空。
(esbookより引用)

柴崎さん初読です^^
何だか無性に旅行に行きたくなりました。
音生と芽衣のデコボココンビが、最初は読んでいてちょっといらっとしたところも無きにしも非ずだったのですが^^;
最後は良い関係が築けたのではないでしょうか。
芽衣が、四国の旅行先でお酒の席でだったのですが、おばさんにすっごくきつい事をいろいろ言われる場面があったんです。
いや〜私もぐさぐさきました^^;うぅ・・・ごめんなさいごめんなさいって
永井君良いなぁ。こういうまったりした人好きですね。
よっちゃんはもうちょっと逞しさがほしいです。
私は行き当たりばったりじゃなくて、計画して旅行へいこうと思います。
ナンチャッテ^^;

〈河出書房新社 2005.11〉H18.1.5読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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