苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

外国作品

アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う ゲイル・キャリガー4

アレクシア女史、欧羅巴(ヨーロッパ)で騎士団と遭う (英国パラソル奇譚)アレクシア女史、欧羅巴(ヨーロッパ)で騎士団と遭う (英国パラソル奇譚)
著者:ゲイル・キャリガー
早川書房(2011-12-07)
販売元:Amazon.co.jp

異界族と共存する19世紀の英国。人狼団の長マコン卿は、妊娠が発覚した妻アレクシアを放逐した。人狼に繁殖能力はないからだ。不貞行為の濡れ衣をかけられたアレクシアは、男装の発明家ルフォーと旅に出た。だがイタリアを目指す一行を吸血鬼が襲う! 一方、ロンドンではアケルダマ卿が姿を消し、マコン卿の副官ライオールが謎を追って奮闘していた――歴史情緒とユーモアで贅沢に飾られた懐古冒険スチームパンク第三弾!

前回、ここで終わり〜!?と思ったところからの始まり。
自分の子供だと信じない夫を見限りアレクシアはイタリアへ向かい、マコン卿はホルマリンを飲んで酔いつぶれ^^;最初はしっちゃかめっちゃかな感じでしたが。
アレクシアが妊娠し、生まれてくる子供は何者なのか。その真実を調べるためにアレクシアご一行とライオールが奮闘するのですがライオールが本当にお疲れ様です。という感じですね…可哀相に^m^
アレクシアは毎度の事命を狙われていますが今回もまあ大変でしたねぇ…^^;
チビ迷惑の正体も少しわかって、前途多難ですが少し前進して良かったです。

〈早川書房 2011.12〉H26.10.4読了

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う ゲイル・キャリガー5

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚)アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚)
著者:ゲイル・キャリガー
早川書房(2011-06-30)
販売元:Amazon.co.jp

異界族の存在を受け入れた19世紀のロンドン。この地で突然人狼や吸血鬼が牙を失って死すべき人間となり、幽霊たちが消滅する現象がおきた。原因は科学兵器か疫病か、あるいは反異界族の陰謀か。疑われたアレクシア・マコン伯爵夫人は謎を解くため、海軍帰還兵で賑わう霧の都から、未開の地スコットランドへと飛ぶ――ヴィクトリア朝の格式とスチームパンクのガジェットに囲まれて、個性豊かな面々が織りなす懐古冒険奇譚!

英国パラソル奇譚第2弾です。
19世紀のロンドンが舞台。人狼や吸血鬼が人間とともに生きている世界です。
前作でコナル・マコンと結婚し、マコン夫人となったアレクシア。
魂なき者として議長も務め、忙しい日々を送っているさなか、人狼や吸血鬼が人間となり能力を失う現象が起き始めます。そしてコナルも夫人に何も告げずにかつて自分が過ごしていたスコットランドへ飛び立ちます。
さまざまな謎に包まれた今回もどうなるか、ドキドキしてとても楽しめました。
アレクシアの大胆かつ聡明な言動は見ていて惚れ惚れするほど。
前回は冒頭でしか活躍しなかったパラソルも大いに大活躍!いやー面白い。
ただ、アイヴィとフェリシティのアホさ加減はどうにかならんものか。どうしてアレクシアとアィヴィって友達なんだろう。2人の自分のことしか考えてない、自分の身なりや流行しか考えない。
凄く危機的状況なのにちゃらんぽらんなことを言っていて、いらぁ!っと何度もしましたよ^^;
それでもまあ、なんとかなりましたが。
でもまさかの最後の展開。
私も少数派の意見を信じたいなぁ。
あとがきでこれからの展開が少し書かれていました。
アレクシアのお父さんのことも少しは分かるのかなぁ。楽しみです。

〈早川書房 2011.6〉H26.6.16読了

モルグ街の殺人事件 エドガー・アラン・ポー4

モルグ街の殺人事件 (岩波少年文庫 (556))モルグ街の殺人事件 (岩波少年文庫 (556))
著者:エドガー・アラン・ポー
岩波書店(2002-08-20)
販売元:Amazon.co.jp

密室殺人事件の意外な犯人を推理する天才デュパン。自分とそっくりな人間の影におびえる男。船をのみこむ恐ろしい大渦。ぶきみな黒猫を嫌悪する男…。謎解きのおもしろさと恐怖に満ちた7編を収録。

ポーの作品、初読みです。
森晶麿さんの黒猫シリーズを読んでからずっとポー作品が気になっていました。
きっと難しいだろうなと思ったので^^;児童書で読みました。
私が読んだものは7編収録。表題作や「黒猫」「アッシャー家の崩壊」などはタイトルだけ聞いたことがあります^^;
どれもミステリであり不気味であり。これがポーの世界観なんですね。
やはり時代が違うので、読むのに難しい部分がありはしましたが、面白く読みました。
私が1番印象的だったのは「黒猫」かな。あとは「赤死病の仮面」が怖かったです。
短い作品なのにどれも確立されていて人間の心理が如実に表れていて、そういう部分も怖かったりします。
他の作品も読んでみたいと思います。
そして黒猫シリーズを改めて読み返したら何か感じるところが…あるかなぁ?^^;
分かるかなぁ、自分。

H26.5.31読了

夜中に犬に起こった奇妙な事件 マーク・ハッドン4

夜中に犬に起こった奇妙な事件夜中に犬に起こった奇妙な事件
著者:マーク ハッドン
早川書房(2007-02-28)
販売元:Amazon.co.jp

数学や物理では天才なのに、他人とうまくつきあえない自閉症の少年クリストファー。お母さんを心臓発作で亡くした彼は、お父さんとふたり暮らし。宇宙飛行士が将来の夢だ。ある夜、隣の家の飼い犬が殺された。シャーロック・ホームズが大好きなクリストファーは探偵となって犯人を捜し、その過程を一冊の本にまとめようと心に決める。お父さんは反対するし、人との会話もすごく苦手だし、外を出歩いた経験もほとんどない。でも、彼の決意はゆるがない。たぐいまれな記憶力を使って、クリストファーは調査を進めるが、勇気ある彼がたどり着いたのはあまりに哀しい真実だった…。冒険を通じて成長する少年の心を鮮烈に描き、ウィットブレッド賞ほか数々の文学賞を受賞した話題作。

読みました。剛君の誕生日に読み終えるなんて…偶然ですけども←
面白かったです。こういう作品だったんですねー。
剛君がこの作品の舞台をすると決まらなければ私は手に取らなかった作品だったと思います。外国作品自体あまり読まないので…
この作品はクリストファー目線で終始語られるので、正直読みにくかったです。クリストファーの考えていることが難しかったり不思議だったり文章が読み取りにくかったり。読んでいて「アルジャーノンに花束を」を思い出しました。あの作品は最初凄く読みにくくて途中読みやすくなってまた読みにくくなりますけどこの作品はずっと同じ^^;
ミステリと言えばミステリなんですけど全体のテーマはクリストファーの成長であり冒険を描いた物語なんですね。
ウエリントンの犯人を本人は捜査してるつもりなんだろうけどもう言動が怪しすぎて読んでいるこっちはハラハラしました^^;そのあとにもっとハラハラする展開になるのだけど。最後まで読み終えてほっとした感じ。
自閉症、アスペルガー症候群、病気の名前は一言で言えますが症状は人によってそれぞれで、考え方も重度も異なり、また見た目は健常者と呼ばれる人間と同じだから勘違いされやすい。クリストファーの場合記憶力や数字に関しての能力が素晴らしく、上級試験を受けられるほど。
アスペルガー症候群のイメージってあくまで私の意見ですけどふんわりした曖昧な感情とか人の心の中とかそういう予測が出来ないからはっきり言ってくれないと理解できない印象があります。クリストファーもそうでした。両親に対しても学校の先生に対してもちゃんと言葉で伝えないと理解が出来ない。難しい問題ですね。
クリストファーは理解できなかったみたいだけど、両親は両親なりに、ちゃんとクリストファーを愛していて真摯に向き合っていると思いました。感情があらわになったり手が出てしまうこともあったけど、仕方がなかったのかな…。どう接していいかわからなくて分かってほしくて…という想いは伝わってきたから素直に手を出すのはダメ!とは思えなかったです。
この今の両親の想いがクリストファーに伝わっていれば!ともどかしくなるシーンもたくさんありました。
クリストファーの能力を生かしてこれから家族みんなが幸せに生きていくことが出来ればいいなと思いながら読み終えました。
この作品…どうやって舞台にするんだろう。観たいなぁ。剛君がどう演じるかとても楽しみ。癇癪起こしたりパニックになるシーンを凄く見たい←
どんな髪型になるのかなー。可愛くするんだろうなぁ。剛健でまた双子ちゃんになっちゃうんでしょ。いやーもう楽しみ!(論点がずれてきている)

〈早川書房 2007.2〉H26.2.20読了

フランケンシュタイン メアリー・シェリー5

フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)
著者:メアリー シェリー
光文社(2010-10-13)
販売元:Amazon.co.jp

天才科学者フランケンシュタインは生命の秘密を探り当て、ついに人造人間を生み出すことに成功する。しかし誕生した生物は、その醜悪な姿のためフランケンシュタインに見捨てられる。やがて知性と感情を獲得した「怪物」は、人間の理解と愛を求めるが、拒絶され疎外されて…。若き女性作家が書いた最も哀切な“怪奇小説”

私事ですが、昨日『Forever Plaid』を観に行ってきました。その感想は後ほど書くとして。
東京へ行く際に持って行ったのがこの本でした。開場前、雨の中外でこの本を読みながら待ってました。健全なファンでしょ?^m^
冗談は置いておいて、なんとなくストーリーは知っていましたが改めて読んだのは初めてでした。
最後に訳者のあとがきが書かれていたのですが「作品名ほど著者の名前が有名ではない」「フランケンシュタインは怪物の名前だと思っている人が多い」と書いてあり、私はバッチリ当てはまる人間でした^^;
著者さんの名前は初めて知りましたし、女性だとは思っていませんでした。
更にフランケンシュタインは怪物の名前だと思っていました。怪物は怪物なんですね。
ってダブル主演の部分で役名が書かれていただろうに気付かなかった私。先入観とは恐ろしいものです。
改めて知ることができて、まーに感謝ですね。
ということで感想です。
訳者さんも書かれていましたが、私も読む前は怪奇小説だと思っていたのですが、そうではなく悲しい小説だと思いました。
「どうして私を造ったのか」それがそもそもの始まりで、フランケンシュタインは自分が想像していたものとは違う生命体を作り上げてしまった。そして怪物は自分がどうして生まれてきたのか、人から疎まれるのか、命を狙われるのか、その想いを繰り返し自問自答しながら創造主を探すことだけを糧として生きていきます。
もしも怪物が普通の容姿で生まれてきていれば、そもそもこんな不幸で悲しい物語にはならなかった。愛情と共感を知って生まれてきたのだから、悪魔と呼ばれる行為をすることもなかった。
フランケンシュタインが精神を病むくらい逃げて後悔してしまって、自業自得だと言ってしまえばそれまでなのだけど、逃げてしまう気持ちもわかって、ひどい後悔に苛まれていることも伝わってきて。
うまく言えないけど、ただただ切なくて悲しかったです。
後悔の念を叫ぶフランケンシュタインの言葉も切なかったけど、私は怪物の言葉のほうが胸に突き刺さりました。
ヒガシさんとまーは、フランケンシュタインと怪物をどのように演じるのでしょうね。
今から凄く楽しみです。

そういえば、『Forever Plaid』を見たときにフライヤーがあったんですけど、やっぱり2人は美しくてあのビジュアルにギャーなりました^^;
怪物をどう表現するんでしょうね。二人とも美しいのに…←

〈光文社 2010.10(原作1818年出版)〉H25.10.5読了

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う ゲイル・キャリガー5

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)
著者:ゲイル・キャリガー
早川書房(2011-04-08)
販売元:Amazon.co.jp
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19世紀イギリス、人類が吸血鬼や人狼らと共存する変革と技術の時代。さる舞踏会の夜、われらが主人公アレクシア・タラボッティ嬢は偶然にも吸血鬼を刺殺してしまう。その特殊能力ゆえ、彼女は異界管理局の人狼捜査官マコン卿の取り調べを受けることに。しかしやがて事件は、はぐれ吸血鬼や人狼の連続失踪に結びつく――ヴィクトリア朝の歴史情緒とユーモアにみちた、新世紀のスチームパンク・ブームを導く冒険譚、第一弾。

同期の司書に面白かったよと言われて手に取った作品です。
私は外国作品に関しては本当に疎いので、同期にオススメされなければ絶対に気づかなかった作品だと思います。
読んでよかったです。面白かった。
外国作品を避けてしまう理由としては登場人物を全然覚えられないということと^^;何となく文章がまどろっこしくてスラスラ読めないんです、私。
この作品もその部分に関しては例外ではなく…SFでもあるので世界観に入り込むまでには時間がかかりました。
それでも、吸血鬼に人狼に普通?の人間が共存する世界ですよ。好きな人にはたまらないですよね^^私はちょっと「ときめきトゥナイト」を思い出しました^m^
<魂なき者(ソウルレス)>と呼ばれる彼女はブラックリスト化されており、吸血鬼や人狼は彼女には近づきません。なぜなら近づくと能力がなくなりただの人になってしまうから。
しかし、そのことを全く知らなかった吸血鬼がアレクシアに近づき、誤ってその吸血鬼を刺殺してしまいます。そこからアレクシアは問題ごとに巻き込まれていきます。
ストーリーも気になりますが出てくる人たちも個性的。アレクシアと始めは犬猿の仲だったマコン卿とまさかまさかの展開になるし、吸血鬼のアケルダマ卿もなかなか強烈。そしてアレクシアの家族が本当に嫌いでした。妹たちとは半分しか違繋がっておらず、母親もアレクシアの父とどうして結婚してしまったのか、後悔していたりします。みんな何となくアレクシアを邪魔者扱いしていてバカにしています。読んでいる側からすればアレクシアの方がよっぽど聡明で、その他は結婚とおしゃれにしか能のない頭の悪い人達にしか見えなかったから。
そしてマコン卿との関係は初めはじれったくてじれったくて「きー!」ってなりながら読んでました^^;人と人狼だから慣習が違うのは分かるけどなんだその駆け引き!と軽くツッコミながら読んでました。まあ何とかなってよかったですが。
終盤はどうなることかとヒヤヒヤしましたが、最後はほっとしました。最後までアレクシアは冷静でしたね。そして怒涛の展開が待っていてアレクシアの環境がガラリと変わります。変わってからのアレクシアを読むのが楽しみです。
全部でこのシリーズは5冊あるようなので、あと4冊、楽しみに読もうと思います。

〈早川書房 2011.4〉H24.10.27読了

アルカード城の殺人 ドナルド・ウェストレイク3

アルカード城の殺人 (扶桑社ミステりー)アルカード城の殺人 (扶桑社ミステりー)
著者:ドナルド&アビー・ウェストレイク
扶桑社(2012-06-30)
販売元:Amazon.co.jp
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時は一八九×年、トランシルヴァニアの森に建つアルカード伯爵の古城。蔵書整理のため到着したばかりの司書が殺害される。容疑者は、夜にしか活動しない伯爵とその娘、うろんな博士と言動のおかしい助手、いわくありげな女占い師など怪しげな人物ばかり。はたして真犯人は誰なのか?容疑者たちの証言から真相を推理する探偵役は読者であるあなた。キングやストラウブも出演したミステリーイベントを、主催者であるウェストレイク本人が小説化した犯人当てゲームの逸品。

司書の先輩から、司書が殺される作品なんだと伺い気になって^^;手に取りました。
普通の小説とは異なり、ニューヨークのモホンク・マウンテンハウスで1977年から毎年開催されているホテルの滞在客が参加する犯人当てのミステリー劇のイベント「ミステリー・ウィークエンド」を再現した書籍化企画なのだそうで、実際にそのイベントで撮影された写真がいくつも掲載されています。
本格的に自分で考えて犯人を特定しろと読者に挑戦状を出しているようです。クイズもありましたし。私はクイズはあんまり考えないで解決編を読んじゃいましたけど。
殺人が行われるまでの流れと、容疑者たちの証言をもとに犯人を考えます。
多分あの人じゃないかなぁと思ったりもしましたけどちゃんとした理由付けが私はなかったので^^;読み終えてなるほどと思った次第です。
私は海外作品をあまり読まないので、著者が2008年に75歳で亡くなるまでに100作以上の小説を書かれた凄い人だということを知りませんでした。
ページ数も多くないですし楽しんで読めるので、小説をあまり読んだことがない人にもオススメだと思います。伏線は何か動機は何かと自分で考えるのは楽しかったです。(私はなんとなくさらーっと考えた程度でしたけど^^;)

〈扶桑社 2012.6〉H24.8.21読了

罪悪 フェルディナント・フォン・シーラッハ5

罪悪罪悪
著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
東京創元社(2012-02-18)
販売元:Amazon.co.jp
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ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。猟奇殺人をもくろむ男を襲う突然の不運。何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。麻薬密売容疑で逮捕された孤独な老人が隠す真犯人。―弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。刑事事件専門の弁護士が、現実の事件に材を得て描きあげた十五の異様な物語。世界各国を驚嘆せしめた傑作『犯罪』の著者による、至高の連作短篇集。ドイツでの発行部数30万部突破。ドイツCDブック賞ベスト朗読賞受賞。

昨日に引き続き読みました。同様に弁護士が必要となる事件が次々生じます。
そこは前作と同じ感じなのですが、今回の作品はタイトル通り罪悪が残る感じで、物凄く後味の悪いお話も多いです^^;うーわーって思うのが多かったです。報われないとかぷつっといきなり終わっちゃうとか。真犯人が分からずに泣き寝入りみたいなのもあったし・・・
後味が悪いのに読むのが止まらなくなるんです。結構短い短編もあるのに不思議です。
今回好きだったのは「ふるさと祭り」「寂しさ」「秘密」ですかね。
好きっていう言い方をすると人格を疑われるような気がしますが^^;
こうきたか!っていうのと後味の悪さに度肝を抜かれました。
特に「秘密」1番最後の作品なんですけど、最後の文章に驚きました。
えぇぇぇ〜そう来るか〜怖い〜っていう^^;
面白かったです。

〈東京創元社 2012.2〉H24.7.7読了

犯罪 フェルディナント・フォン・シーラッハ5

犯罪犯罪
著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
東京創元社(2011-06-11)
販売元:Amazon.co.jp
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一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。羊の目を恐れ、眼球をくり抜き続ける伯爵家の御曹司。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。―魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。高名な刑事事件弁護士である著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描きあげた珠玉の連作短篇集。ドイツでの発行部数四十五万部、世界三十二か国で翻訳、クライスト賞はじめ、数々の文学賞を受賞した圧巻の傑作。

いつもお邪魔しているブログの方が読んでいるのを何度か見かけ、気になって手に取りました。この著者さん、小説家であり弁護士でもあるんですね。
短編集なのですが、一つ一つの物語がとても濃厚です。
弁護士さんが書かれているものなので事件に関して加害者、被害者、その知人、家族、と事件を取り巻く人達の書き方が見事だなと思いました。
また、法律に関してもやはり何だか微妙なところを突いてくるのですよ^^
それがまた凄いです。
どの作品も納得でしたが特に好きだったのは「タナタ氏の茶盌」「ハリネズミ」「エチオピアの男」ですかね。
ちょいちょい日本人が登場したのも嬉しかったです。
悍ましくて怖い殺人事件ばかりが取り上げられているのに読むのが止まらない、不思議な作品でした。
「罪悪」も手元にあるので読みます^^

〈東京創元社 2011.6〉H24.7.6読了

ようこそ、自殺用品専門店へ ジャン・トゥーレ4

ようこそ、自殺用品専門店へようこそ、自殺用品専門店へ
著者:ジャン トゥーレ
武田ランダムハウスジャパン(2011-09-15)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

10代続く老舗の「自殺用品専門店」へようこそ!どんな死に方をお望みで?首つりロープ、切腹セット、毒リンゴにタランチュラ。ふつうの死に方から、男らしい死に方、女らしい死に方まで、死を願うすべての人の希望を叶える商品を取り揃えております。店はわれわれテュヴァッシュ家が代々経営していますが、おかげさまで、いつもそこそこに繁盛しています。われわれ一家はこの店にふさわしく、暗く、陰鬱で、笑ったことなど一度もありません。だからこそ、お客様にも信用していただけるのです。長男のフィンセントはいつも頭痛に悩まされ、頭は包帯でぐるぐる巻き。現代のゴッホのような風格です。長女マリリンはものぐさで覇気がないけど、店の雰囲気を壊したりはしません。…なのに、末っ子アランが生まれてから、すべてがめちゃくちゃです!この子がベビーカーのなかで笑うのを見たときから、イヤな予感はしていたんです…フランスでベストセラーになったブラックユーモアあふれる物語。

久しぶりに読んだ海外作品です。
タイトルがあまりに衝撃で、だからかなおさら気になって手に取りました。
10代続く自殺用品専門店に生まれた二男のアラン。彼が生まれる前まではお店にふさわしい家族だったのに、アランは陽気でどんな言葉にも前向きで。
よくこんな家族の中で暮らしているのに暗くなったり悲観的になったりしないなと思いました。
最初は読んでいても暗くなるような内容で、自殺したいと思っている人たちの言い分も誰かしら抱えているような悩みで身近にも感じて陰鬱となっていったのだけど。
それでもアランがいることで徐々に家族にも明るい部分や前向きな部分が出てきて洗脳されてきて、最後にはみんな幸せそうで、素敵なラストになるんだと思いました。
・・・最後の1行を読むまでは。
始めは意味が分からなくて、それで終わりだと思わなかったのでページをめくったらあとがきになっていて、どういう事だ?と何度も最後のシーンを読み返しました。
正直どうしてこうなってしまったのか、読み終えた今でも理解が出来ていません。
ブラックユーモアっていっていいのか?^^;
心の中のモヤモヤ度がハンパないです。
うーん・・・うまく言葉に表せません。まだこの物語の余韻から抜け出せないでいます。
ずっとその想いを離さない。それだけで衝撃作であり著者の思惑通りになったという事なのでしょうか。

<武田ランダムハウスジャパン 2011.9>H24.2.3読了

怪傑ゾロ ジョンストン・マッカレー5

快傑ゾロ (角川文庫)快傑ゾロ (角川文庫)
著者:ジョンストン マッカレー
販売元:角川書店
発売日:1998-08
おすすめ度:5.0
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覆面の騎士ゾロは、強きをくじき弱きを助く、大盗賊にして紳士。その首には賞金がかかったお尋ね者だが、男気溢れる快刀乱麻の活躍ぶりに、密かに応援する者も少なくなかった。元大地主の美しい一人娘ロリータは二人の青年から救婚されていた。ちょっと気弱な大富豪の息子ドン・ディエゴと、野心たっぷりの青年将校ラモン。ところが、彼女は追われてわが家に逃げ込んできたゾロに一目惚れしてしまう…。決闘あり仁義あり、恋も笑いもスリルも溢れる、一大冒険活劇の大傑作。

来年に坂本君がゾロでミュージカルをするということで、ちゃんとストーリーを知らない!と思い、読んでみました。
面白かった!
1920年に書かれた作品なのに、全く古さは感じなかったですし、とにかくゾロがカッコイイです!
突っ込みどころはまあ多少ありましたけど^^;
でも、ゾロの立ち振る舞いが本当に紳士で、素敵でした。
軍曹たちには悪人扱いされて、勝手に脚色されてますけど、本当に弱いものを助ける素敵な人なんですよね。
戦いの描かれ方も良くて、読みやすかったです。
ゾロの正体は最初のほうで分かりましたけどね〜。
ゾロを坂本君で当てはめて読んじゃいました。
マスク被ってゾロになってる写真が新聞に出てましたし。
妄想して読んでいるだけでかっこいい〜って思ってニヤニヤしてしまいます^m^
ロリータとシーンが本当に素敵。
あんなふうに口説かれたら、もう他の人は目に入らないですよね。
愛を貫く姿も素敵。
あぁ・・・ミュージカル・・・。
私は坂本君の舞台を初観劇、初ミュージカル観劇予定なのですが・・・
当たるかなぁ・・・。そして飛行機はちゃんと飛ぶかなぁ・・・^^;

〈角川文庫〉H22.9.4読了

ずっとお城で暮らしてる シャーリイ・ジャクスン4

ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)
ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)
すべての善人に読まれるべき、本の形をした怪物である――桜庭一樹
過去に一族のほぼ全員が毒殺されたブラックウッド家。幼いメリキャットと姉のコンスタンス、そして二人の伯父ジュリアンの三人だけが生き残った。十八歳になったメリキャットは、毒の影響で不自由な体となり、狂気に冒されつつあるジュリアン、毒殺魔と噂されるコンスタンスとともに、閉ざされた屋敷で静かな暮らしを営んでいた。
週二回、食料品を買いに村へゆくと、ブラックウッド家に敵意を抱く村人たちが彼女を待ち受けている。だが、メリキャットは強固な空想の中で生き、彼女なりに村人たちを軽蔑し、憎むことで己を守っていた。
空想に彩られた穏やかな日々を過ごす三人の元に、突然、今まで連絡の無かった従兄のチャールズが訪れる。世慣れた様子の彼に惹かれるコンスタンスと、忌み嫌い追い払おうとするメリキャット。だが、美しく病める箱庭世界は大きな変化を迎えようとしていた……。

皆様のブログを拝見し、何度かこの作品が取り上げられているのを見つけ、気になっていました。
図書館になかったため、読めないなぁと思っていたら、「書店はタイムマシーン-桜庭一樹読書日記」に登場し、桜庭さんが絶賛されていたため、文庫本を買ってしまいました。
その本を読んで、文庫本が出ていると知ったので。
ジャンルとしては、ホラーなんですよね。
キャーって思う怖さとは違って、心の中がすうっと冷えてしまうような、何だか物悲しい怖さを感じました。
ブラックウッド家はかつては資産家で、家族で幸せに暮らしていた。
でも、毒殺事件によって家族はコンスタンスとメリキャットと叔父のジュリアンだけとなってしまう。
それでも、街の人たちには不気味がられてからかわれても、この3人で生活は成り立っていて、幸せに暮らしていた。
はず・・・だったのに、従兄弟のチャールズによってその幸せな生活が崩れていく。
私は最初、チャールズが真実を知っていて、3人を光の指すほうへ導いてくれるのかと思っていたのだけど、全然違いましたね。
チャールズがやってきた後にまた大きな出来事があるのですが、そのときの街の人たちの3人に対する言葉が胸に突き刺さりました。
人は怖い。軽はずみな言動でも、言って良いことと悪いことがあります。
それを読んでいて強く感じたから、2人は2人っきりで生きていくのも、ありなのかなとも思ってしまいました。
コンスタンスとメリキャットにとっての幸せは、この屋敷で2人で暮らしていくことなんですよね。
とても怖かったし、それがいいことなのかは分からないけど、でも2人にとってそれが幸せならば、それもありなのかなとも思いました。
いやはや、凄い作品だったな。

〈創元推理文庫 2007.8〉H21.10.2読了

ロミオの青い空 鏡京介 原作リザ・テツナー4

ロミオの青い空 (竹書房文庫―世界名作劇場)
ロミオの青い空 (竹書房文庫―世界名作劇場)

家族のため人買いルイニに買われミラノで煙突掃除夫となったロミオ。
想像以上に厳しい生活に耐えられるのは、親友アルフレドとの誓いと煙突の先の青空があるから—。
やがて、不良グループ「狼団」から煙突掃除の少年達を守るため「黒い兄弟」が結成された。
少年同士の熱き友情は『世界名作劇場』の伝説となった。

アニメのノベライズ本です。世界名作劇場の文庫版は何冊か出ています。
私は何作か見ていますが、「ロミオの青い空」が1番好きです。放送されたのは1995年。13年前か〜。
原作の「黒い兄弟」も読みました。
登場人物はフィクションですが、煙突掃除夫として奴隷のように働かされていた子ども達がいた事は事実なんですよね。
肺に煤がたまり、食べ物もろくに与えてもらえず、死んでしまった子どももたくさんいたと言います。
そういう史実があったと言う事を忘れてはいけないと思うし、そういう子ども達を作ってはいけないと、思わせてくれる重い作品だと思います。
でも、出てくる子ども達はみんな明るくて前向き。
主人公のロミオも前向きで挫けず、明るいとってもいい子です。
原作ではジョルジョという名前なのですが、多分日本人には聞きなれない名前だからアニメでは変わったのかな。
先の見えない不安もたくさんあるのに、周りを明るくしてくれる。博識のアルフレドも、病弱なアンジェレッタも、強気なビアンカもみんなロミオの事が好きで、信頼できる仲間だと思える、そんな子。
ノベライズ本はやっぱりアニメを見ていないと分かりにくい所もあって入り込みにくかったけど、やっぱり素敵な作品でした。
世界名作劇場の中でも放送回数が少なかったらしいですが、それでも心に残る作品でした。
アルフレドとロミオの友情は、好きだったなぁ〜。
主題歌も好きでした。この文庫、主題歌とエンディングの収録されているCD付きなんです。だからこの作品が文庫化されるのをずっと待っていて、発売された時に速攻で買ったんです。
のわりに、読んだのは4年後だったけど^^;

〈竹書房 2004.7〉H20.11.14読了

ハリーポッターと死の秘宝 J・K・ローリング5

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

7月31日、17歳の誕生日に、母親の血の護りが消える。
「不死鳥の騎士団」に護衛されてプリベット通りを飛び立ったハリーに、どこまでもついていくロンとハーマイオニー。
一方、あれほど信頼していたダンブルドアには、思いがけない過去が。
分霊箱探しのあてどない旅に、手掛かりはダンブルドアの遺品だけ。
ハリーは全ての分霊箱の在りかを探し出し、ヴォルデモートを倒す事ができるのか。

ネタバレありかもです。

読みましたよ〜。苦労しました^^;
7巻を読み始めるのと6巻まで読み終えるのが大変だった…。
でも、頑張った価値がある作品だったと思います。
ダンブルドアが亡くなり、ハリーただ一人で分霊箱を探すこととなる。
そう思っていたけど、ロンとハーマイオニーは何年も前からハリーとともに戦う事を決めていた。
そして、それをダンブルドアも分かっていたのか、3人にある遺品を残す。
その意味が分かった時は、深いなぁと思いました。
ロンが一時離脱したり、大事な人との別れがあったり。
たくさんの危険が迫っていても、ハリーたちは怖気ることなく立ち向かいます。
ハリーとヴォルデモートの戦いの中のハリーの台詞の数々は惚れ惚れしてしまいます^^
でも、中でもとても印象的なのは翻訳者と同じく33章です。
何かあるなとは思っていたのですが、見事に騙されていました。
なんて切ない人生だったのでしょう。
そして、なんて純粋な人なんだろう。人生を懸けてずっと一人の人を愛し続けるなんて。1番感動したかも。
最後は幸せになってよかったねと思いました。

〈静山社 2008.7〉H20.9.8読了

ハリー・ポッターと謎のプリンス J・K・ローリング5

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

ヴォルデモートの復活のせいで、夏だというのに国中に冷たい霧が立ち込めていた。
そんな中を、ダーズリーの家にダンブルドアがやって来るという。
いったい何のために?そして、ダンブルドアの右手に異変が……。
17年前の予言は、ハリーとヴォルデモートとの対決を避けられないものにした。
過酷な運命に立ち向かう16歳のハリーに、ダンブルドアの個人教授が始まる。

頑張った…。読み終わった…。
今日、図書館に第7巻を取りに行くんです^^;それまでに読み終わらなければと思い、昨日丸1日かけて読み終えました…
時間を有効に使ってるんだか使ってないんだか…。
この作品を読む前に7巻のあらすじを読んでしまって、微妙にネタバレを知ってしまってたんです。
なので、失敗したなぁと思います。
でも、その過程や犯人が誰なのか、分かっていなかったのでそれはスッキリしましたけどね。
6巻はハリーにイライラする事はなかったですね、やはりハリーも成長したのでしょうか^^;
それとも、自分の使命を嫌でも知ることとなり、大きな重圧がのしかかっている事を知ったからでしょうか。
16歳の少年にとって、この運命は過酷過ぎますよね。
7巻がどうなってしまうのか気になります。
にしても、酷いですね。本当に酷い。暗いです。報われないです。
ハリーがかわいそすぎます。
もっと青春を謳歌するべき年頃なのに。勉強も恋も。全て諦めなければならないんですから。
でも、友達には恵まれましたよね。
ロンとハーマイオニーも大人になったなぁと思います。
何だかんだ言いましたが、次が最終巻です。
終わっちゃうのは寂しいですが、早く読みたい。

〈静山社 2006.5〉H20.8.17読了

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 J・K・ローリング4

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻 上下巻2冊セット(5)

復活したヴォルデモートとの戦いはいつ始まるのか?
ハリーにはなんの知らせも来ない。そして突然ハリーは吸魂鬼に襲われる。
「不死鳥の騎士団」に助けだされたハリーは、「騎士団」が何か重大な秘密を守っていることを知る。
新学期が始まり、恐ろしい新任教授アンブリッジと黒い扉の夢に悩まされ続けるハリーに、チョウ・チャンが微笑みかける…。

最終巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」が発売されたと巷で話題になっているときにこんな前の作品ですみません^^;
5巻も6巻も持っていたのですが、タイミングを失い、図書館で7巻を予約したら何だかそろそろ来そうな感じだったので^^;
あわてて読みました。
映像化されているから、キャストを想像して読んでしまうのですが、まだ3人は15歳なんですね…。
何だかもっと歳をとっている気になってました。
だからかどうも違和感が…。
前にも書いたかもしれないけど、ハリーの気持ちが幼い部分が残っていて、姿と感情がアンバランスな気がするのです…。
5巻は何だかイライラしてしまったなぁ^^;
ハリーに対して、どうしてまたそういうことするの!って突っ込みを入れたいところが多々ありまして^^;
相手の思う壺なんだから止めなさいって、言いたくなりましたよ。
どういう展開になっていくのかとても気になって読んでいきましたが、段々確信に迫ってきていますね。
ずっと秘密にしていた事が明らかになったり、ついにあの人が…!って言う場面もあったし。
最後はとてもせつないラストでした。
6巻はどうなっていくのかな。
また、急いで読まなくちゃ^^;
やっと読んだので、映画も今更ながら見れます…。

〈静山社 2004.9〉H20.8.3読了

ラベルのない缶詰をめぐる冒険 アレックス・シアラー4

ラベルのない缶詰をめぐる冒険

くるくる天然パーマに牛乳瓶めがねをかけて、「天才少年」にしか見えない少年、ファーガルのひそかな趣味は、スーパーで安売りされる、「ラベルのない(取れてしまった)」缶詰を集めること。
ある日、振るとカラコロ音がする、不審な缶詰を開けると、そこに入っていたのは金のピアス。
こうして、ファーガルの、ラベルのない缶詰をめぐる冒険がはじまった—。

久々のアレックス・シアラーさんです。
凄いです。本当に。どうしてこんなストーリーが思い浮かぶのでしょう。
着眼点が凄いです。
装丁が可愛くて、何だか気になるタイトルだったので読んだのですが、あんなスプラッタな展開になるとは…。
引き込まれますね〜。面白かった。
ちょっとネタバレになってしまうので、あまりいえませんが、缶詰を集める趣味からあんな展開になるとは…という感想です。
面白かった!
でも、私はもう、キャットフードとラベルのない缶詰はあけられないかも^^;怖くて。
関係ないけど、アレックス・シアラーさんの訳ってほとんど金原瑞人って方がされているのですが、芥川賞作家金原ひとみさんのお父さんなんだってね。
娘さんの作品は読んだ事がないけど驚きました。

〈竹書房 2007.5〉H20.7.18読了

たのしいムーミン一家 ヤンソン4

たのしいムーミン一家

長い冬眠から覚めたムーミントロールと、仲良しのスナフキンとスニフが海べりの山の頂上で黒い帽子を発見した。
その帽子は、物の形や姿を変えてしまう魔法の帽子だった。
この帽子を拾ってしまった事で、ムーミン一家の周りではたくさんの不思議な事がおこるようになる。

「かもめ食堂」に触発されて、読んでみました。
私はアニメもあまり観た事がないのですが、思ったとおり愛くるしいキャラクターですね^^
スナフキンがムーミン達と暮らしていたって言うのが驚きでした。
最後には旅に出ちゃったけど・・・。次回はでるかな。
ミイやミムラは出てこなかったなぁ。
これから出てくるかな。
他に7冊あるので、ちょこちょこ読んでいこうと思います。

〈講談社 1978.4〉H19.1.8読了

白い犬とワルツを テリー・ケイ3

白い犬とワルツを

長年連れ添った妻コウラに先立たれ、自らも病に侵されたサムは、暖かい子ども達の思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。
妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。
犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てない。
始めは追い払おうとしていたサムだったが、段々その白い犬を愛おしく思うようになる。

う〜ん・・・感動的なのを想像していたのですが。
ちょっと違いましたね。
家族や奥さんの愛はたくさん感じましたが。
でも、娘さん二人を好きになれなかったな〜
父親を心配しているのはわかるけど、病気についてとか決め付けすぎ!
父親の事、ちゃんと見てるのかなって思っちゃう。
義理の息子達の方がしっかりしてると思っちゃったよ。
それは私がまだ子供の考えだからなのかなぁ。
う〜むむむ。
嫌いではないんですけどね^^;

〈新潮社 1998.3〉H18.10.1読了

片目のオオカミ ダニエル・ペナック3

片目のオオカミ

動物園に、1頭のオオカミがいた。
そのオオカミは片目がなく、どんな人間に見られても背を向けていた。
ある日、1人の少年が、オオカミの前に現れた。
その少年は、ただじっとオオカミを見つめていた。
オオカミは少年を相手にしなかったが、少年はオオカミと同じように片目を手で覆い始め、ずっと見つめていた。
その姿を見て根負けしたオオカミは、自分の過去について話し始める。

面白いと言える作品ではなかった。
でも、オオカミの過去、少年の過去は、実際にも起こりえる現実であると思った。
心に傷を負うような辛い過去。
1匹と1人の共通点は、人間によって翻弄されたと言う事。
人って言うのは、人以外の動物にも人間にも危害を加えるんだよなぁ。
なんて、考えさせられたり。
オオカミと少年の友情ってのは、新鮮でよかったようにも思う。
これから明るい未来が、オオカミと少年に訪れるといいなぁとも思う。

〈白水社 1999.9〉

スノードーム アレックス・シアラー4

スノードーム

チャーリーの所属する研究所で、若い科学者クリストファーが姿を消した。
彼は、絶対的に不可能とされる「光の減速器」の研究を続ける、ちょっと変わった青年だった。
失踪の際、彼は同僚のチャーリーにある原稿を残した。
そこには、不思議な物語が綴られていた。
彼が残した物語は、真実か、それともまったくの空想か。

ネタバレ注意!

最初は文章がわかりずらくて、読みにくいなぁと思っていたのだけど、あっというまに惹かれました。
研究所での会話だからね。わからないのも仕方ないのかな。
クリストファーの残した物語に変わると、いつもの作品と同じように、読んでいて止まらなくなった。
クリストファーの人生を大きく変えたエックマンの行動は、稚拙だとしか言いようがない。
読者の中には、エックマンに愛情も沸いてくるといっている人もいるけど、私はそうは思わなかった。
醜い顔をした人の目線が気になる芸術家。
彼のした事は、子どもじみていて、救いようがない。って、私は思ってしまった。
クリストファーやロバート、ポッピーの事を何も考えていない。
ただ、エックマンの最期は、想像するとなんとも悲しい。
そのあとにクリストファーがしたことも、正しくはないかもしれないけれど、そうしなければならないような衝動に駆られたんだろうな〜。
ラストは意外・・・でもなかったけど、良い終わり方だったのかな。

〈求龍堂 2005.1〉H18.8.20読了

カモメに飛ぶことを教えた猫 ルイス・セプルベダ4

カモメに飛ぶことを教えた猫

ゾルバは黒猫。5年前から心優しい少年に飼われている。
その少年が2ヶ月間の旅行へいってしまい、ゾルバは留守番を任された。
屋根で物音がし、行って見ると油まみれのカモメが苦しんでいた。
名はゲンガーという。仲間とはぐれてしまい、海に捨てられた油にのまれたのだ。
ゲンガーとゾルバは3つの約束をする。
1つ目は、ゲンガーは1つの卵を残す。それを暖めること。そして、それを食べてはいけない。
2つ目は、この卵から生まれた子どもを育てること。
そして、3つ目は、子どもに飛び方を教えること。
3つの約束を交わし、1つの卵を残してゲンガーは死んでしまった。
生まれてきたカモメは、フォルトゥナータと名づけられる。

この話はほのぼのしていて、とってもかわいいよ^^
人間がほとんど出てきません。
動物達の物語です。
ゾルバが約束をちゃんと守って、フォルトゥナータを育てるんだけど、飛び方を知らないから仲間達に聞くんだよね。
でも、仲間達っていってもみんな猫だから分からないの^^
そして、猫達はひとつの禁忌を犯す。
それは、読んでのお楽しみ。
素敵なお話です^^

〈白水社 1998.6〉H13.5.12読了

ダ・ヴィンチ・コード ダン・ブラウン4

ダ・ヴィンチ・コード (上)

ダ・ヴィンチ・コード (下)

ルーブル美術館館長のソニエールが館内で殺された。
館長と会う約束をしていたハーバード大学教授のラングドンは、警察より協力捜査を依頼される。
死体はダ・ヴィンチの<ウィトルウィウス的人体図>を模した形で横たわっており、周りには複雑怪奇なダイイングメッセージが残されていた。
館長の孫娘で、暗号解読官のソフィーは、一目で自分だけに分かる暗号をソニエールが残していることに気づく。
2人は共に行動し、暗号の謎を暴く。

大学で予約して、ようやく読みました。
いや〜興味深いというか、面白かったですねぇ。
宗教学を勉強していたら、もっと楽しめたのかなぁとも思う。
暗号が解読されていくのに、そのキーワードが、何のことだ?って思うところが多々あって^^;
もったいなかったかなぁと思う。
ラングドンとソフィーのコンビはナイスでしたね^^
最後のどんでん返しも面白かったし、ラストも好きです。
もう1冊シリーズのようなものであるらしいので、読んでみたいと思います。

〈角川書店 2004.5〉H18.6.3読了

銀のキス アネット・カーティス・クラウス4

銀のキス

もうすぐ17歳になる少女ゾーイ。
ゾーイの1番大好きな母親は、今ガンで入院している。
父親は母親にかかりきりで、家には帰ってこない。
更に不幸な事に、ゾーイの親友ロレインも遠くに引っ越す事になる。
孤独に耐えられなくなってきていた。
夜遅く、公園で散歩をしていると、一人の青年に出会った。
名はサイモン。
お互いに孤独である事を知り、2人は惹かれあっていった。
しかし、サイモンは人間ではなく吸血鬼であった。
そして何百年も生きている根源を抹消するため、孤独な闘いを行っていたのだ。

始めはゾーイが暗すぎて、読む気がなくなって言ったのですが^^;
面白かったです。
2人が出会ってからの話はとても良かった。
2人がちゃんと悩みを解決させて、前を向いて生きようとしている姿はカッコいいと思いました。

〈徳間書店 2001.3〉H13.12.11読了

リトルターン ブルック・ニューマン3

Little Tern

突然飛ぶことが出来なくなったリトルターン(コアジサシ)は、群れから離脱してしまった。
飛ぶ事なく生活し、鳥以外の友達も出来た。
友達のゴースト・クラブの話を聞くことで、飛べた時には見えなかった様々な景色や気持ちの変化が現れるようになる。

今の人間もリトルターンと同じじゃないのかなぁって思う。
1つの事に集中しすぎていて、周りが見えていないの。
1度立ち止まって、周りを見ることも大切だよ。
って言う事を、教えてくれているんじゃないかなぁって思う。
いい話だったよ^^

〈集英社 2001.11〉H14.12.16読了

ちいさなちいさな王様 アクセル・ハッケ3

ちいさなちいさな王様

「僕」の前に小さな王様が現れた。
彼の国では王様らしい。
人間とはすこし、感性の違う不思議な王様は、「僕」と一緒に住むことになった。

大人の絵本っていうテーマらしい。
確かに子供向けではないかも。
王様は偉そうなんだけど、でも、何かおかしくてかわいい感じ。
憎めないというか。
ちょっと空いた時間などに読むのがオススメかな。

〈講談社 1996.10〉H14.2.20読了

星の輝き シドニィ・シェルダン4

星の輝き〈上〉

主人公のララは、人生全ては運だと決め付けるひどい父親と2人で暮らしていた。
母親は、ララを産んだ時に亡くなり、ララと一緒に生まれた双子の片割れも死んでしまった。
父親はいつもララを邪魔者扱いし、学校へも行かせずずっと家の手伝いをさせていた。
ララが17歳の時に父親が死に、家業の下宿屋を一人で支えていた。
そんなララに、一つの転機が訪れる。
下宿屋の経験を生かし、ビルを立てる計画を考え始める。

シドニィさん初読作品でした。
面白かったよ。ビルの建て方とかがイマイチ分からなかったけど。
でも、ララが最初はただ幸せになりたかっただけなのに、段々欲深くなっていくのが悲しかったなぁ。
やっぱりそうなっちゃうんだ〜って。
ラストが好きなので、これでいいのかなって思ったんだけど。

〈アカデミー出版 1995.10〉H12.11.22読了

ナルニア国物語 7 さいごの戦い C・S・ルイス4

さいごの戦い

大猿ヨコシマは、愚かなロバにライオンの皮を被らせてアスランの名を名乗らせ、ナルニアを支配しようと考えた。
王子チリアンはそれを見破るも、
カロールメン兵の数が多く、捕らえられてしまう。
そして、ヨコシマは見破られると、
今度は破壊の神タシを本当に呼び寄せてしまい、自体は最悪の展開へ。
ジルとユースチスは、ナルニアを救うさいごの戦いへ挑む。

ラストです。読み終わっちゃいました。
春休み中に7冊全部読むって言う目標は、ちょっと及ばなかったけど^^;
コンプリートしました〜
ラストも良かったねぇ。満足ですよ。
本当にファンタジーの世界を味わって終わりました。
ラストはまあ、良かったんじゃないかなぁって思うね。
ただ、スージーだけ可哀相なんだけど^^;
それだけが気がかり。
彼等の力があれば、きっとナルニアは平和で住みやすい世界になるよ。
全部読んじゃって、ちょっと寂しい気分。

〈岩波書店 1986.3〉H18.4.10読了

かもめのジョナサン リチャード・バック4

かもめのジョナサン

かもめの大群の中に、ジョナサンという子供のカモメがいた。
ジョナサンは空の高い位置から海面のギリギリまでを急降下する事を覚え、練習を重ねる。
それが、飛ぶ事のできる鳥としての誇りであると感じていた。
しかし、仲間にはカモメは餌をとるために飛ぶのであって、その飛び方は意に反していると非難を浴びる。
その鳥の生き方に、疑問を抱く。

これも有名な話ですね。
私は、ある漫画がきっかけで読んでみようと思いました。
凄く薄いし、3部構成になっているから読みやすいし、ささっと軽く読めちゃうと思います。
カモメ目線なのも面白いし、誇りをもって生きてる姿もいいなぁと。思いましたね。

〈新潮社 1981〉

ナルニア国物語 6 魔術師のおい C・S・ルイス 4

魔術師のおい

ディゴリーはおじとおばの住む家に居候している。
父は遠方に働きに出ており、母親は病気で危ない状態。
ディゴリーはポリーという少女と出会い、友達になった。
ディゴリーの叔父アンドルーが何かを企んでいることを知り、2人は隣の空き家で何を行っているのか知ろうとする。
2人は空き家に行こうとして、不幸にもアンドルーに出会ってしまい、異世界へと送り込まれてしまう。
死滅した都チャーンにたどり着き、魔女を縛る呪文を破ってしまったために、アスランが作り出すナルニア国に悪の種がもたらされる。

第6弾。
遂に終わりが近づいてきましたねぇ。
これは、面白かった。
何が面白かったのかというと、今までのナルニアの秘密が解明されていたからなのよね。
なるほど〜
っていうところがありました。
始めにこれを読む前に、まずは1冊目の「ライオンと魔女」を読みましょう^^

〈岩波文庫 1986.3〉H18.3.30読了

ナルニア国物語 5 馬と少年4

馬と少年

漁師の養子シャスタは、義父に奴隷のように扱われて生きてきた。
あるとき、身なりのよい男が現れ、シャスタを買うと交渉しにやってきた。
シャスタはその男が乗ってきた、言葉を話すブレーと共に逃げ出す。
行き先は、言う事を禁じられていた北の国ナルニア。
途中でナルニアを不意打ちしようとする強国カロールメンの計略を知り、先を急ぐ。

第5弾。
ここまで頑張って読みましたよ。
なんて^^
あと2冊だわ〜。長いわね。
今回はナルニア国の世界に暮らす少年達の話。
ちょっといつもと違うね。
でも、ルーシィ達が王女、王として登場。
逃げているから見つからないかって、ドキドキするよ。
あとの作品も楽しみ。

〈岩波文庫 2000.11〉H18.3.24読了

弟の戦争 ロバート・ウェストール4

弟の戦争

兄弟2人は、仲良く暮らしていた。
弟は自分の事よりも人のことを考える優しい子どもである。
しかし、あるとき、弟の様子がおかしくなる。
突然、聞いた事もないような言葉を叫ぶようになる。
どうやら弟は、ベトナム戦争の兵士と心のみが入れ替わってしまったらしい。
では、弟はベトナムで戦っているのだろうか。
そして、元に戻るのだろうか。
家族の闘いが始まる。

これは、中学の時に読んだ作品です。
ベトナム戦争が舞台なんだよね。
主人公の弟君は、白人のヨーロッパ人。
なのに突然知らない外国語を発したら、びっくりするよねぇ。
弟が読んでいて恐かった。
やっぱり戦争は、あってはならないものだよね。

〈徳間書店 1995.11〉

ナルニア国物語 4銀のいす C・S・ルイス4

銀のいす

泣き虫でいじめられっこのジルは、同級生のユースチスと共に呪文を唱えると、異世界にいた。
その世界でライオンに出会い、行方不明のこの国の王子を探してほしいと告げられる。
その世界でであった沼人、泥足にがえもんと3人で、リリアン王子を救うべく、北へと旅路を進んでいく。

第4弾ですね。
4兄弟が出ないのもあるのかって、びっくり。
でも、出ないのもあるって後から知りました。
いや〜ユースチスも変わったね。
ちょっとヘタレなのは変わっていないけど^^;
ちゃんと勇気も持っていて、凛々しくなった。
ジルも、成長できたんじゃないかな。
ラストが結構好き^^
第5弾も楽しみ。
春休み中にナルニア国物語全制覇してやる!

〈岩波書店 2005.7〉H18.3.14読了

アリスの見習い物語 カレン・クシュマン4

アリスの見習い物語

両親のいない孤独な一人の少女がいた。
名前もなく、はっきりとした年齢も分からない。
いつも同じ見窄らしい服を着て、髪もぼさぼさで伸びきっている。
少女は自分で「アリス」と名づけ、毎日を送っていた。
あるきっかけから、あまり人付き合いの良くない産婆の家に住む事になる。
そこでアリスは、助産婦という仕事に立ち会う。

児童書ですね。中学生の時に読みました。
中学の時の友人に、これ面白いよ〜。読んでみて〜。
って言われて読んだ記憶があります。懐かしい・・・。
7年前か・・・^^;
アリスはとっても強い子。ずっと一人で生きてきてた。
産婆の事は始めは嫌いだけど、仕事を知っていくうちに関係が少しずつ変わっていくのがいいなぁ。
・・・今もおいてあるのかな、中学校に。
これは、中学生には良い本だと思うな。友達は正しかった^^

〈あすなろ書房 1997.2〉

マディソン郡の橋 ロバート・ジェームズ・ウォラー3

マディソン郡の橋

1965年8月16日、ロバート・キンケイドとフランチェスカ・ジョンソンは出会った。
一目見て、2人は惹かれ結ばれて2日間を過ごした。
しかし、フランチェスカにはもう家庭があり、2人はずっと一緒にいることはできなかった。
フランチェスカはそれから死ぬまでの20数年間、忘れられずにいた。

これって、実話なんだよね?
映画は有名だけど、私はあんまり知らないんだよね。
素敵な話だとは思ったけど。

〈文芸春秋 1997.9〉H14.8.14読了

ナルニア国物語 3 朝びらき丸 東の海へ C・Sルイス4

朝びらき丸 東の海へ

エドマンドとルーシィ、そして従兄弟のユースチスは部屋に飾ってあった額の絵の中へ吸い込まれた。
そこはナルニア国の外海で、王となったカスピアンが航海の旅に出ている時だった。
前王のたくらみにより、行方不明となってしまった亡き父の7人の友人達を探して進んでいく。
そのいく先々で出会う危険と人々。
王たちは様々な不可思議な出来事に遭遇します。

第3弾です。
スーザンとピーターはでてきません。
その代わりに出てくるのがユースチス。
こいつはムカついたわ〜><
ひねくれた子でしたよ。
まあ、冒険をしているうちに結構成長していくんだけどね。
次回も楽しみ。
今度はどうなるんだろう。気になるなぁ。

〈岩波書店 2005.7〉H18.2.28読了

ナルニア国物語 2 カスピアン王子のつのぶえ C・S・ルイス4

カスピアン王子のつのぶえ

ナルニアから帰ってきて1年が過ぎた。
4人は学校へ向かうために、汽車を待っていた。
突然、4人は何かにひっぱられ、気が付いたら何処かの森へいた。
探検してみると、どうやら再びナルニア国に来たようだ。
何故ここへ戻ってきたのか。
4人は不思議に思いつつも懐かしさを覚える。
しかし、かつてのナルニア国とは違っていた。
4人が過ごした1年の間に、ナルニア国は何百年も経っていたのだ。
そして、ひとつの戦乱が始まろうとしているところだった。

ナルニア国シリーズ第2弾。
久しぶりに読みました。
面白かったよ。
前回の作品とちょこっとだけ結びついていたから、すぐ話に入っていけたしね。
にしても、1番驚いたのはエドモンドの成長。
1冊目のこの子は凄く嫌いだったの^^;
生意気で自分の事しか考えてなくて。
でも、成長してたね〜。
ルーシィのことをちゃんと考えて、前にあった事をちゃんと反省してた。
それが、良かったなぁって思う。
次回作も楽しみ^^

〈岩波書店 2005.7〉H18.1.29読了

ミッシング 森に消えたジョナ アレックス・シアラー4



ミッシング―森に消えたジョナ

オススメ!
ジョナとジョーは親友同士。
2人が学校へ向かっていると、消防車が走っていくのを見つけた。
ジョナは追いかけようという。
始めはジョーも追いかけていたが、息が切れ走れなくなった。
ジョナは気にせず追いかける。
このことは誰にも言うなよ。
そういって、2人は分かれた。
それから、ジョナは行方不明になった。。。

アレックスシアラーさんの最新刊。
訳者も言っていたけど、この方はホント凄い。
私も何冊も本を読んでいるけど、この人はどうしてこんなにも全く違う話をかけるんだろう。
ビックリだね。
ある話は成仏できない心の優しい少年の話。
ある話はおばあちゃんになった少女の話。
ある話はデパートに住みだす親子の話。
などなど。
面白いですね。
次はどんな話なんだろうって、わくわくするよ^^
児童書だと思うんだけど、大人でも充分楽しめる。
あとがきで、あさのあつこさんの言葉が載っていた。
「児童書で書いてはいけない事は、絶望させる事」
諦めさせる事ってことだよね・・・。
ジョーは、ずっとジョナが現れなくて、周りのみんなが死んだと思っていても、決して認めはしなかった。
自分までが認めてしまったら、ジョナは本当に生きて帰ってこなくなる。
そのために、自分の罪を一人で背負い込んで生きていく。
健気で感動しました。
ラストは想像とは大きく違って更にびっくり!!!
こうきたか〜〜〜って思った。
これは、アリ。ホント面白かったよ。

〈竹書房 2005.8〉H18.1.6読了

魔法があるなら アレックス・シアラー4

魔法があるなら

リビー、ママ、アンジェリーンは大きな高級デパート、スコットレーズに向かっている。
閉店直前にママがベットの下に隠れろゲームをしよう!と言い出した。
その間に店は閉まり、3人だけが残った。
3人のデパート暮らしが始まる。

面白い設定だよね。
お金がなくて生活が大変なこの家族。
でも、母親は前向きで明るくて、いいわ〜。
人に見つかっちゃうんじゃないかとハラハラするし。
ちょっとした冒険だよね^^
かわいらしかったわ〜

〈PHP研究所 2003.2〉H15.9.26読了

13ヶ月と13週と13日と満月の夜 アレックス・シアラー5



13カ月と13週と13日と満月の夜

オススメ!
カーリーは赤毛でそばかすの多い12歳の女の子。
カーリーは一人っ子で、ずっと姉妹のような親友がほしかった。
そんな時に現れたのが、普通の事少し違った雰囲気を持つ転校生のメレディス。
親友になるなら彼女しかいない!と思ったカーリーはすぐに仲良くなろうと話しかけた。
しかし、メレディスには大きな秘密があった。
そして、その秘密がカーリーに明かされ、カーリーに危機が訪れる。

これは、オススメ。
アレックス・シアラーさんの作品の中では1番かも。
この人の本は児童書だけど、考えさせられるし、あったかい気持ちにさせてくれるんだよね。
それが、魅力だと思う。
この作品も、あんまり考え付かないような内容。
カーリーが素直でかわいいです。
クリスマスに近い、今は読むのに適している時期かもね。

〈求龍堂 2003.5〉H15.8.11読了

スタンド・バイ・ミー  スティーブン・キング4

スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編

行方不明だった少年の事故したいが森の奥にあるという情報を掴んだゴーディ、クリス、バーン、テディは「死体探し」のたびに出る。
苦難と恐怖に満ちた2日間。
その間に彼らは友情、人生、訣別を知り、成長していく。
たどり着いた先で、少年達が見たものとは・・・

これは、いまさらですなぁ。
面白かったよ。少年達が頑張ってるよね。
成人したゴーディが作家としてこの作品を書いているという、ちょっと変わった設定。
ラストの4人の将来が、ちょっと切なかったです。

〈新潮文庫 1987.3〉H14.8.9読了

ハリー・ポッターと炎のゴブレット J・K・ローリング5



ハリー・ポッターと炎のゴブレット

ハリーは再び、マグルの家にいた。
しかし、シリウス・ブラックのこともあり、いつもよりは快適に過ごす事ができた。
今年は魔法界のサッカー、クィディッチのワールドカップが行なわれる。
ハリーたちを夢中にさせたブルガリア対アイルランドの決勝戦のあと、恐ろしい事件が起こる。
そして、学校では100年ぶりにホグワーツ以外の学校と三大魔法学校対抗試合が行われる。
6年生以上は出場できない大会。
しかし、ハリーの名前が炎のゴブレットの中に入っており、選ばれてしまった。
それがきっかけとなり、ロンとは仲が悪くなり、周囲のハリーに対する態度もひどいものだった。
選ばれた出場選手、4人に3つの課題が与えられる。
しかし、その課題には、ヴォルデモートの罠が仕掛けられていた。

面白かった〜☆
久しぶりに読んだハリーポッターシリーズ。
やっぱり面白いよね。最高ですよ。
でも、実写の3人を思い浮かべちゃうんだよね。どうしても。
それが悪い事ではないんだけど、14歳って感じられなくて^^;
本の主人公達が何だか子どもっぽく感じちゃったのよ。でも、14歳としたら普通だと思うんだけどね。
ハリーとロンがケンカしてて、ハーマイオニーが頑張って仲を戻そうとしているのがけなげで可愛かった。
ラストのハリーの戦っている姿は感動しました。
それに、悲しかったね。
5作目はまだ手に入れてないんだよね。
BOOKOFFにはいるのを気長に待とう。
流石に4000円はね・・・学生には辛いんだわ^^;

〈静山社 2002.10〉H17.11.14読了

死ぬまでにしたい10のこと ナンシー・キンケイド3



〈原作〉死ぬまでにしたい10のこと―初めて人生を愛することを知った女性の感動の物語

べリンダは23歳で3人の子どもと、夫のヴァージルがいる。
夫は無職で、バスの中で暮らしている。
べリンダは病院へ行き、余命2ヶ月と宣告される。
それから死ぬまでにしたいことのリストを作り始める。

映画の原作も読んで見ました。
ちょっと設定違うんだね。
子ども3人いるし。
原作も浮気するんだね・・・言い方悪いけど^^;
ラストもちょっと違う。
映画のほうが、ここは好きかも。

〈祥伝社 2003.12〉H17.11.2読了

ナルニア国物語 1ライオンと魔女 C・S・ルイス 4



ライオンと魔女


戦争を避けて、歳をとった学者が住む田舎の古い大きな屋敷にやってきた4人のきょうだい。
ピーター、スーザン、エドモンド、ルーシィ。
広い屋敷を探索するうちに、末っ子のルーシィは空き部屋の古い衣装ダンスに入り込む。
奥へ進むと、いつしかルーシィは雪の降り積もる森に立っていた。
そこは別世界ナルニア。
偉大なライオン、アスランが創りあげた自由の国。
しかし、今は白い魔女の手によって永遠の冬に閉ざされていた。

話題作。初めて手にとって読みました。
面白かったね。
やっぱり一つの世界が出来上がってる作品って凄いと思うよ〜。
「十二国記」とか。
これもシリーズ化しているし。
凄いよね、衣装ダンスの中からこんな壮大な世界が出てくるなんて。
話題になるはずだわ。
ルーシィが素直で勇敢で可愛いです。
エドモンドは好きじゃないけど^^;なんて。
映画も楽しみになってきた^^

〈岩波書店 2005.5〉 H17.10.1読了

ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館 ヨースタイン・ゴルデル3



ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館


久しぶりに会った従兄弟のニルスとベーリット。
二人はレターブックを買い、文通をすることに。
しかし、そのレターブックを買ったのは、見知らぬ女性、ビッビ・ボッケンだった。
そのレターブックでの文通が始まってからというもの、2人の身の回りではふしぎなことが起こる。
離れた地で2人は、ビッビ・ボッケンという人物についてを調べ始める。
どうやら彼女は書誌学者で、他の場所にはない本を所蔵しているという。
2人の冒険の結末は・・・?

「ソフィーの世界」を書いた方の作品。
それに比べたらとっても分かりやすかったよ^^;
始めは2人の手紙のやり取りだけなんだけど、それが尚更興味ひかれる感じだったね。
話の内容がおもしろい。
謎の女性の正体を探る2人。
そして、女性のしていることもまた興味深い。
大きな図書館。。。本を読む人が興味をそそらないわけがないよね^^
最後は2人の勇気に感動したわ〜

〈NHK出版 2004.11〉 H17.9.6読了

黒い兄弟 リザ・テツナー4



黒い兄弟〈上〉


黒い兄弟〈下〉


オススメ!
ジョルジョはスイスのソノーニョ村に住む少年。
幸福とはいえないが、家族全員が幸せに暮らしていた。
ある日、村に頬に傷のある男が現われ、ジョルジョを煙突掃除夫に売るよう父親に話す。
当然父親は断ったが、それからジョルジョの家族には不運が付きまとった。
そしてジョルジョは煙突掃除夫として、ミラノに行くことになる。
ミラノへ行く途中、ジョルジョと同様に煙突掃除夫として売られ、ミラノへ向かっていた少年に出会う。
名はアルフレド。ジョルジョの生涯の親友となる少年だった。
2人は親友の誓いを立て、それぞれの家へ売られていった。
住まわせてくれた家の家族はジョルジョを人として扱っていなかった。
食べ物はろくに与えず、仕事ばかり。
この街には同じ境遇である煙突掃除夫の少年は沢山いる。
その少年たちの集団「黒い兄弟」がジョルジョの居場所だった。

まだまだ話は続くけど・・・
これは10年位前にアニメで放送された「ロミオの青い空」の原作。
本は小学校高学年向きくらい。
でも、そのアニメが大好きで、原作も思わず読んでしまった^^
私は男の友情が好きみたいだな^^;
ジョルジョ(アニメではロミオ)とアルフレドの友情が凄く好き。
相手のために、自分を犠牲にしても助け合っている姿。
「黒い兄弟」も同じ。
ミラノの不良集団である狼団と立ち向かっていく姿はかっこよかった。
助け合える仲間がいたから、辛くてもやり遂げられたんだね。

〈福武文庫 1988.12〉 H15.5.27読了

チョコレート・アンダーグラウンド アレックス・シアラー4



チョコレート・アンダーグラウンド


オススメ!
健全健康党によって、チョコレートなど甘いものを食べることが禁止された。
甘いものが大好きなハントリーとスマッジャーは、バビ叔母さんと共に地下チョコバーを作る密売人となった。
甘いものが好きな子ども達のためだけの秘密の場所。
もしも知られたら、逮捕されるいわば大きな賭け。
でも、みんな喜んでいたし、甘いものを食べられて幸せだった。
しかし、少年団員のフランキーがその秘密を嗅ぎつけ、ばれてしまった。
ハントリーたちは、再びチョコレートのある自由な世界を取り戻す!

この作家好きだなぁ。
内容は発想がいつも面白い。
人が考えないようなストーリーを書かれていますよね。
それが凄く好きです。
多分児童書というくくりだと思いますが、大人でも十分楽しめるし考えさせられると思います。
チョコレートがなくなったら、私は生きていけないと思う^^;

〈求龍堂 2004.6〉 H16.9.6読了

天使の靴 ドナ・ヴァンリアー5



天使の靴


オススメ!
1985年。
ネイサン・アンドリュースは8歳。レイチェルという妹。父のジャック。母マギーの4人家族である。
ジャックは自動車修理工で、生活をしていくのがやっとなほど低収入だった。
古い家に住み、生活も大変だった。
だが、ジャックはいつも妻のマギーと子ども2人を大切にしており、4人はとても幸せだった。
しかし、この幸せな家庭に悲劇が襲う。
ロバートはケイトと言う妻を持ち、リリーとハナという娘のいる弁護士である。
家族が必要なものは全て手に入れた。家も、車も、家具も・・・
家族が生活に不自由が内容、いつも長時間働いていた。
それが、夫婦と家族の絆を失わせているとも知らずに・・・。
ある日、ケイトが離婚話を持ち出す。
だが、どうして別れなきゃいけないのか、ロバートは分からなかった。

どちらの家庭も、家族に愛を注いでいる。
でも、片方は心。片方はお金で家族との絆を深めていた。
ロバートは、愛情の示し方が違っていたんだね。
でも、家族を愛していることに変わりはなかった。
ジャックとマギーの愛にはとても惹かれたよ。素敵な夫婦。
そんな2人から生を受けたネイサンだから、ロバートの心を揺るがすことが出来たんじゃないかなと思う。
ラストは感動。
それでいて、凄く未来を見据えている感じ。
凄く好きな本。

〈ポプラ社 2001.11〉

青空のむこう アレックス・シアラー5



青空のむこう


オススメ!
ある日、ハリーはトラックに轢かれて死んでしまった。
いつの間にか、〈死者の国〉で〈彼方の青い世界〉へ行くための手続きを待つ列に並んでいた。
名前の登録が終わり、〈彼方の青い世界〉に向かう何も無いところを歩いていると、アーサーという少年に出会う。
アーサーは150年前に熱病で死んでしまった少年だった。
彼は、自分が生まれたときに死んでしまった母親を探している。
この世に未練があるために、〈彼方の青い世界〉に行かないのだった。
ハリーも一つだけ、心残りがあった。
姉のエギーと喧嘩して別れ、そのままハリーは死んでしまった。
どうしてもエギーに会って、ひどいことを言ってしまった事を謝りたかった。
すると、アーサーは一つの提案をする。
生きた人が暮らしている〈生者の国〉へ行こうと言ったのだ。

数年前にベストセラーになった作品。
この話は、主人公が死んでしまったことから物語は始まる。
そこで思ったことは、主人公は死んでしまったことに対しては全く触れていないということ。
ただ、お姉さんにひどいことを言ってしまった。だから謝らなくちゃ、死ねない。そう考えてる。
ハリーは明るい性格の子だから、「死」が一つのテーマになってはいるけれど、暗くはなかった。
ただ、読了後は感動の一言。
家族は素晴らしいことなんだって感じた。
お姉さんのエギーにとって、ハリーの死は特に心に深い傷を負うものだった。
喧嘩とは言え、相手にひどいことをいい、謝る相手はもう死んでしまったから。もう一生話せないし、許してもらえない。
ハリーは自分がひどいことを言ったことを後悔した。それで、お姉さんに謝ろうと思ったって言うけど、お姉さんの傷を消そうとも思ったんじゃないかな。
エギーが自分に言ったことで、ずっと悩んでいてほしくないから。幸せになってほしいから。
この2人は、とっても素敵な姉弟だなって思いました。

〈求龍堂 2002.5〉 H14.9.23読了

十五少年漂流記 ジュール・ヴェルヌ3



十五少年漂流記


1860年3月9日の夜、一艘の舟が嵐に巻き込まれていた。
舟に乗っているのは15人の少年達。
そして、15人を乗せた船は無人島に漂流し、少年達はそこで暮らすこととなる。
15人は知恵を絞りあい、食料を集め、住むところを見つけた。
冬も越すことが出来た。
しかし、その舟はオーストラリアから漂流してきた。
そこはイギリスの植民地であったため、少年達の間にも亀裂が走る。
少年達は無事に国へ帰ることができるのか。

すっご〜く今更な感じですが。
ホントは中学生とか高校生のときに読むべきだよね。
でも、この少年達はホントに凄い。
自分達が生き残るために、知恵を出して生活していく。
やっぱり喧嘩とかはあるけれど、かっこよかったよ。
有名な小説もちゃんと読んでいかねば^^;

〈新潮文庫 1990.5〉 H14.3.28読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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