第153回芥川賞受賞作
「早う死にたか」
毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。
日々の筋トレ、転職活動。
肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して……。
閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!
「婦人画報」で庄司くんが連載している読書エッセイの今月の作品だったので読みました(ゲンキンな奴)気になってはいましたが、ようやく手にとりました。
早く死にたいと言いつつも生き続けている祖父。そんな祖父を過剰に介護して死を早めようとしている孫。そんな考えを持っていることに驚きましたが、悪意ではない複雑な心情の上でだと感じます。そして、その孫も若いけど無職で将来に不安もを感じてもいます。
年を取っているから、若いから、そんな簡単な言葉では言い表せない世界の摂理を感じました。
介護の問題と将来の問題、それをありきたりなものではなく、よりリアルさを感じる作品でした。
庄司くんのエッセイの中で、お祖父さんとの会話が書かれています。それがとても温かくて優しくて、思わず泣きそうになりました。私は小学1年生の時にふたりの祖父を相次いで亡くしているので会話をした記憶があまりありません。ふたりの会話を読んでいて、祖母とのことを思い出しました。7年前に他界した祖母に、たまらなく逢いたくなりました。
<文藝春秋 2015.8>2026.4.1読了



















































