苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

宮部みゆき

龍は眠る 宮部みゆき4

龍は眠る

嵐の夜、雑誌記者の高坂昭吾は車で東京に向かっている時に道端で自転車をパンクさせて立ち往生していた少年、稲村慎司と出会った。
彼は言った。「僕は超能力者なんだ。」
超能力を持つという二人の少年、慎司と直也。
しかし、高坂はそれを完全に信じることは出来ない。
やがて話は、高坂の過去と関わる事件が起こり、慎司、直也も巻き込まれていく。

超能力って、すご〜い。ってイメージだけど、これは全然違う。
聞きたくない事も、嫌でも聞こえてくるって、辛いよね。
人って、絶対に本音を隠す時あるもの。
それまで聞こえちゃうのは辛い。
もの凄く辛い人生だけど、それに立ち向かおうとする2人には感動したよ。

〈新潮文庫 1995.2〉H16.6.21読了

ブレイブ・ストーリー 宮部みゆき5



ブレイブ・ストーリー (上)


ブレイブ・ストーリー (下)

オススメ!
東京下町の大きな団地に住み、新設校に通う小学5年生の三谷亘は、幽霊が出ると噂される建設途中のビルの扉から、剣と魔法と物語の神が君臨する広大な異世界―“幻界”へと旅立つ。
それは、自らの運命を変えるため。
父親が違う女性の元へ行き、もう帰ってこないのだという。
おまえもいつかわかる。
そういわれても、どうしてそうしなければならないのか、わからなかった。
母はやつれ、自分が動いていくしかない。そう感じていた。
幻界へと導き出してくれたのは、不思議な転校生、戸川美鶴。
彼もまた、大きな目的があるようだった。
家族みんなが幸せになるために、亘は異世界へ進む。

私は凄く好きでした。
ストーリーはゲームの世界のよう。流石ゲーマーの宮部さんだなと思わせる世界観が漂っていました。
ただ、宮部ファンには賛否両論らしいですが。
私はゲームをする人間なので、すんなりと入り込む事ができました。
亘は始め、どこにでもいる普通の少年だと思っていたのに。
どんどん悪い方向へ進んでいくのが読んでいて辛かったです。
小学生の子どもが抱えるにはかわいそすぎる境遇です。
だって、親が自分の意思だけで突き進んでいってしまった結果だもの。
でも、旅を通していろんな人、仲間に出会い、成長していく姿は面白かったです。
上下巻、とても長くて読むのに時間がかかりましたが、それでも読んでよかったと思えました。
最後は感動的です。
予想は出来ましたけど、最初から最後まで読んで、改めて感動できました。

〈角川書店 2003.3〉 H15.9.11読了

ドリームバスター2 宮部みゆき4

ドリームバスター2

ここはテーラという世界。
ここでは意識を肉体から切り離し、自在に管理や移動を行うプロジェクト・ナイトメアという実験が行われていた。
実験台となるのは凶悪死刑囚50人。
しかし、実験機の”ビッグ・オールドワン”が大規模な暴走事故を起こし、死刑囚たちは地球という地へ逃亡してしまった。
そこにいる人間の夢の中へと侵入し、頭の中から支配していくのだ。
そこで、死刑囚を捕まえるための組織”ドリームバスター”が誕生したのである。
リップが行方不明になってから1ヶ月が過ぎた。
まだ手がかりは何もつかめていない。
シェンはなぜ親友のリップがいなくなったのか、疑問に思っていた。
そして同時に、悪夢にも悩まされていた。
今回のD・Pが原因らしい。
D・Pの名は村野理恵子。自分の事を卑下し、超マイナス思考女。シェンはこの女性と話をしているといらいらしてしょうがなかった。それと同時に放っておけない気もした。
シェンは賭場でグリズリという調査官と出会う。
そこでリップのことを調べてもらったが、意外な事実が判明する。

ドリームバスター第2弾。
噂によると5冊でるらしい・・・
まだまだ真相は分からないし、むしろ謎は増えてるのよね。
気になっちゃってしょうがない。
早く続きが出ないかしら。
リップは何者でどこにいるのか。
新たに出てきた人々もどうなっちゃったのか。気になるよ。
早く出してくれないと、内容忘れちゃうわ〜^^;

〈徳間書店 2003.3〉 H15.6.7読了

ドリームバスター 宮部みゆき4

ドリームバスター

オススメ!
地球と遠く離れているテーラという星は94%が海で覆われており、決していい環境ではない星である。
人口は増えず、文明はあまり栄えない。
そこで、身体の内部と外部を切り離す計画”プロジェクト・ナイトメア”を考え、その機械”ビッグ・オールド・ワン”を発明した。
しかしその発明は失敗し、たくさんの犠牲者を出した。また実験対象だった50人の凶悪死刑囚はその事故で出来た抜け穴を通り、地球へと逃げていった。
そして彼らは人間の脳に侵入し、夢から人の身体をのっとるようになる。
その事件から12年。
それからD・B(ドリームバスター)という人々が彼らを捕獲するためと、捕獲したときに出る賞金のために戦っている。

この本だけで終わらないことを知ってショック・・・
ものすご〜く中途半端で気になるところで終わってるんだもん。
おもしろかったのは、日本の今の流行のものとかがいろいろでてくるのね。
それがリアルな感じで面白かったよ。
D・Bをやっているわけとかも結構気になる。
おもしろいよ^^

〈徳間書店 2001.11〉 H14.2.12読了

今夜は眠れない 宮部みゆき4



今夜は眠れない

緒方雅男は平凡なサッカー少年。
もちろん父も母も普通の人だった。
しかし、ある日突然5億円というお金が転がり込んでくる。
このお金は「放浪の相場師」と呼ばれた澤村直晃の遺産だった。
母、聡子は19のとき、彼の命を救ったことがあり、その礼金だという。
母や僕は悩んだ。
その間に新聞やワイドショーでその話が持ち着ろ隣、近所や同級生の態度が変わり、見知らぬ人からの嫌がらせや脅迫電話が殺到した。
澤村と母の関係を疑った父は家を出て行ってしまう。
なぜ、20年近くも会っていない母へ5億という大金を渡したのか。
その謎を解き明かすために、親友で将棋部のエースである島崎俊彦と共に、事件を解明し始める。

面白かったよ〜。やられました!見事でした。
結末に驚きました。
やっぱり宮部さんの作品は好きだなぁ。
終わった後のほのぼのした感じが凄く好きでした。
雅男と俊彦の名コンビも最高でしたね^^
続編もあるみたいだから、読んでみたいです。
男の心理を掴むにはここまでやらないといけないんですかね。
怖い怖い(笑)

〈中公文庫 1998.11〉 H15.4.16読了

模倣犯 宮部みゆき4



模倣犯―The copy cat (上)


模倣犯―The copy cat (下)

大川公園のゴミ箱から、女性の手首が発見された。
有島義男の孫娘、古川鞠子は3ヶ月前から行方不明となっている。
不安を持ちつつ、事件解明に乗り出す。
高校2年の塚田真一は公園で手首を発見する。
それがきっかけとなり、少し心の傷が癒え始めていた悪夢が甦る。
これが後に、日本を最も騒がせる事件へと発展していく。

この話は3部に分かれている。
1部は被害者側の話。2部は犯人側の話。3部は被害者と犯人が接触し、解決までが書かれている。
すっごく読むのは大変だった^^;
最近、犯罪がテーマになった本って多いよね。
私はまず、東野圭吾の「手紙」が思い浮かぶんだけど。
ちょっと内容は違うけど、容疑者の家族もいわば被害者に近いのかもしれない。
一概には言えないけど。
そしてそれが、犯人の確信がないのなら尚更。
そういう家族が出てくるけど、ひどかった。切なかった。読んでいて、辛かった。
家族が事件に関係していたら、被害者でも加害者でも、周りの人たちはいろんな目で彼らを見る。
憎しみ、哀れみ、好奇心、同情。
そういう目で見ていても、周りの人ってのはやっぱり「他人事」になってしまうから、いつかは忘れてしまうんだろうな。
でも、家族達の心の中には大きな深い傷が残ったまま。
そしてそれは、リアルな現代社会でも起こっていることなんだろうなって思う。
読んでいて辛かったけど、勉強にもなったかな。
最後に。
犯罪者って、凄く頭がいいけど、内面は凄く子供って感じがする。
自分が頭のいい奴だって思っているただの子ども。
犯罪者ってそういう人が多いのかな。
大人からの愛情を受けなかった人。「親子愛」「家族愛」ってやっぱり大事なのかな。

〈小学館 2001.4〉 H15.1.2読了

レベル7 宮部みゆき5

レベル7(セブン)

オススメ!
朝、目が覚めると記憶が全くなく、腕にlevel7とかかれていた若い男女。
「レベル7まで行ったらもどれない」という謎の言葉を残して失踪した女子高生、貝原みさお。
みさおと知り合いとなり、行方を捜すカウンセラー、真行寺悦子。
全く異なる2つの追跡行は交差し、1つの凶悪な事件へと導かれていく・・・

やられた。この一言だね。
やっぱり宮部みゆきさんの小説は面白いね。
始めはこの2人はどんな関係なんだ。とか、女子高生はどこにいるんだ。
って凄く気になって読んでいてとまらかったし、
段々事件のことが分かってくるとぐいぐいと引き込まれた。
この全く異なる2つの事件を見事に1つにまとめ上げているのが凄いね。
出てくる人物もみんながどこかでつながっているのがまたいいんだわ。
面白かった^^

〈新潮文庫 1993.9〉 H14.11.22読了

蒲生邸事件 宮部みゆき5



蒲生邸事件

オススメ!
予備校の試験を受けるために、上京してきた尾崎孝史。
父に気を使い、彼の無言のプレッシャーに日々堪えていた。
試験を終えた日の夜、孝史の泊まっていたホテルが火事になり、孝史は建物の中に閉じ込められ、逃げ場がなくなっていた。
そこで孝史は、平田次郎と言う男に助けられる。
その男は、初めて見かけたときから気になる存在だった男であり、影の薄いような、暗さを持った男だった。
気を失っていた孝史が目を覚ますと、そこはホテルではなく、ホテルが建設される前に建てられていた蒲生邸だった。
平田は、時の流れを行き来できる、時間旅行者だった。
時は、昭和11年2月25日。
翌日から2・26事件が始まる時代へタイムスリップしてきたのだ。

2・26事件は歴史の授業で習ったけど、内容はさっぱり。
恩田陸さんの「ねじの回転」も2.26事件がテーマだったよね。
いつも勉強になるわ。
覚えているかは別として。
タイムスリップって言うことは、SFなのかな。
ストーリーも面白かった。
ふきがかわいらしかったね。
内容が濃くて、憎悪に満ちている感じだから、ふきのようなかわいい人はやすらぎをくれた感じだったね^^
ラストが素敵。
面白かったよ。

〈毎日新聞社 1996.10〉 H14.10.4読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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