大阪で活動する三人組女性地下アイドル「ベイビー★スターライト」は、様々な問題を抱えて危機的な状況にあった。尊大な事務所社長、グループ内での人気格差、恋人から暴力を受けているセンター……そのような中で、“ベビスタ”はさらに大きな問題に見舞われる。メンバーのひとりが事務所で人を殺してしまったのだ。彼女の罪を隠蔽するため、三人は死体を山中に埋めることを決意して――。
ドラマ化されていてそういえば原作があったな…と思い読んでみました(笑)
アイドルという仕事に対しての想いが異なっていたり、境遇の違いがあったりで3人の関係が少しぎすぎすしていて、読んでいて辛いなと思っていたのですが、ひとりが人を殺してしまったことで3人の関係性が変わっていきます。ひとりは殺人者となり、ふたりは殺人ほう助という形で一蓮托生の関係となったことでそれぞれを守るためにアイドルでい続けるために罪を隠します。でも、一人の人間がいなくなったことは事実で、3人は何度も窮地に立ちます。なんやかやありましたがバレないまま終盤に入り、結局どうなるのかと思ったら、ラスボスがえげつなかったですね…
主人公のルイは初期メンバーだということもありますが、何か闇を抱えているというか達観している部分があって、どうしてだろうと思いましたがその過去も明かされます。辛いな…。ずっと罪の意識を持っていたこと、そしてテルマとイズミは妹と同い年だったことから、2人を何としてでも守るという強い気持ちが伝わって来て切なくなりました。3人の関係性もですが、私はマネージャーの土井さんも結構いいところをかっさらって言った気がしましたね(笑)何を考えているか分からないって、怖さもあるけど絶対的な信頼もあるような気がして。土井さんの言葉は世間では間違っているのかもしれないけど、3人にとっては救いだったんじゃないかなと思いました。
ただ、結局最後はどうなってしまうのだろうとは思いましたが^^;ドラマでは登場するらしい弁護士や警察は原作では登場しませんでしたね。元メンバーも登場しないし…結構展開が変わるのかな。
<宝島社 2024.2>2025.10.3読了


