金か、命か、誇りか。
刀を握る理由は、何だ。
明治11年。深夜の京都、天龍寺。
「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書によって、
腕に覚えがある292人が集められた。
告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と、七つの奇妙な掟。
点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。
各自に配られた木札は、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ――。
「奪い合うのです! その手段は問いません!」
剣客・嵯峨愁二郎は、命懸けの戦いに巻き込まれた12歳の少女・双葉を守りながら道を進むも、
強敵たちが立ちはだかる――。
ドラマ化が決まっているこちらの作品。ようやく読み始めました。
あまり内容を知らない状態で読み始めたのですが、残虐過ぎてビビりました(遅)
金十万円をかけた殺し合い。読んでいてなかなか辛いですが、著者さんの文章力もあってか読みやすくてどんどんページが進んでいきます。
時代小説や歴史小説はあまり読まないのですが、言い回しが難しくて読むのに時間がかかるイメージでしたが、そんなことはありませんでした。
とにかく行く先々で命を狙われているため、こちらも行きつく暇がありません。ドキドキしながらも読む手が止まりませんでした。腹の探り合いをしつつも信頼できる相手を探す。そう言うところもあってか、嵯峨愁二郎や双葉は自分の境遇を細かく相手に伝えます。嵯峨愁二郎に関しては妻や子供のことだけではなく、かつての義兄弟の話の方が気になりました。義兄弟を生かすためにしたことが逆に義兄弟たちを苦しめていたようで、その理由が気になります。
まだまだ序盤ですね。楽しみに読みたいと思います。
それにしてもこの映像化は凄そうですね…情熱大陸を見て予想はしていましたけど…
<講談社 2022.2>2025.5.21読了