「悪魔の風」の正体は局地風(ゴッホ《星月夜》)、描かれた雲から降水確率もわかる(フェルメール《デフルト眺望》)、天気の表現でわかる作家の出身地などなど、古今東西の名画やマンガを天気という視点で見直すと、意外な発見に満ちている。画家たちの観察眼は気象予報士よりも凄い!? さらに、同じ地域でも時代の異なる作品を比較することで、温暖化などの変化に気づくことだってできる。現役気象予報士による美大の人気講義を再現。
1章 低地・高緯度のオランダが育んだ「光の絵画」
2章 島国イギリスの気象が生んだ「風景画」
3章 温暖なフランスだからこそ印象派が花開く
4章 豊かな日本の雲と雨
補章 漫画、アニメで描かれる気象現象
気象用語解説
描かれた絵画から当時の天候を研究するとか気象予報士ならではの研究で読んでいて面白かったです。今までそんな視点で解説されている方はいませんでした。
私は山田五郎さんのYouTubeをよく拝見するのですが、こちらの本が刊行されたときに著者さんがゲストとして登場されていました。五郎さんも大絶賛でしたね。それはそうだ。そんな面白い解説、五郎さんが興味を持たないはずがないですよね(笑)
絵画の解説も面白かったですが、漫画の解説も面白かったです。描かれている内容から著者さんの出身地を当てるとかなんですかその面白いゲームは。
斬新で面白い作品でした。
<中央公論新社 2024.2>2025.2.24読了