青い波が打ち寄せる浜辺にぽつりと佇む小屋は、料理上手なネコシェフの店。ここに辿り着くのは、仕事や恋愛、子育てなどに悩み「現実から逃げ出したい」と切実に願う人ばかり。マイペースで饒舌なシェフは、旬の魚を使い腕をふるう。ホッキ貝のチャウダー、土鍋で炊いた鯛めし、タルタルたっぷりアジフライ――美味しい料理にほぐれた心の中にある本音に向き合った時、小さな一歩を踏み出せる。疲れた心にそっと寄り添う物語。
ネコシェフのお店に辿り着く人たちは何となく繋がっていて、時系列もバラバラで面白かったです。始めの千晶や最後の雛菊は同世代なので、結婚している人していない人どちらの気持ちもなんだかわかる気がして胸がきゅっとなりました^^;今回登場した男性陣はなんだかみんなダメダメでしたね。浮気していたり、彼女がいるのに女友達と言い訳して恋愛ごっこのようなものをしていたりって相手の女性は同一人物なのがまたなんか嫌な感じでしたけど。
ひとりひとりの悩みや境遇についても上手いなと思いましたし、そのリンクも良かったです。私も元気をもらいました。そしてお魚をたくさん食べようと思いました(笑)
<KADOKAWA 2024.2>2025.3.15読了