遠くまで歩く
柴崎友香
中央公論新社
2025-01-22


コロナウィルス感染拡大のなか、小説家のヤマネは、『実践講座・身近な場所を表現する/地図と映像を手がかりに』という講座を担当することになる。PCを通して語られるそれぞれの記憶、忘れられない風景、そこから生まれる言葉……。PC越しに誰かの記憶が、別の新たな記憶を呼び覚まし、積み重なってゆく。人と人とのあらたなつながりを描く長篇小説。読売新聞連載、待望の単行本化。

コロナ禍に始まったオンラインの講座、直接会えていないけど、ひとりひとりが思い浮かべる情景にみんなが思いをはせていて、その中に自分が加わっているような感覚になりました。思い出す情景に、でも今はそれが出来ないともどかしい気持ちになったこと、当時はたくさんあったなと思い出したりもしました。著者が書いたことをすっかり忘れたと言っていた「五分だけの散歩」私も読んでみたいです。

<中央公論新社 2025.1>2025.3.13読了