遅めの桜が咲き始め、ようやく春が訪れた北海道。お互いの思いを再確認した千春とユウだったが、千春の帰任期限は刻一刻と迫っていた。このまま札幌で転職してユウとずっと一緒に暮らすか、それとも遠距離恋愛か。自分が本当にやりたいことは何か悩む千春に、ユウがお弁当に込めたメッセージとは? そして最終的に千春が選んだ生き方は? 北海道の旬の幸がたっぷり味わえる、ほっこりお弁当ものがたり第5弾!
前作で、もうすぐ東京に異動辞令が出る頃だというところで終わっていたので、今回は千春が人生の決断をするのかなと思っていました。千春がユウに話せずに悩んでいたけど、千春が考えている以上にユウは千春のことを考えていて羨ましくなりました。そこまで好きなら転職して札幌に住めばいいじゃんって転職を何度もしている私は思ったんですけど(笑)今まで築き上げてきたキャリアを手放すようでもったいない気がするって言うのは少しわかりました。でも、それは建前で本音は違うところにあったんですね。元々恋人と恋人の相手に裏切られて札幌に来たわけで、辞めるのが悔しいという気持ちは分かります。でもそんな理由で仕事にしがみ付くのは、ユウさんにとっては失礼と言うかなんというか。ユウさんとこれからも一緒に歩んでいくのなら、逆に辞めてしまった方が良いんじゃないかなと思いました。実際そうなりそうですし。東京で出会ったおばあさんとの会話が良かったです。おばあさんが下した決断が素敵だったし、千春にかけた言葉も良かった。そして、熊野さんと黒川さんが自分のことのように2人のことを祝福してくれているのに、こちらも胸が熱くなりました。これからの展開も楽しみです。
<KADOKAWA 2019.5>2024.11.24読了