裁判官 三淵嘉子の生涯 (潮文庫)
伊多波 碧
潮出版社
2024-03-01


嘉子は、明治大学専門部女子部で学び、日本初の女性弁護士の一人となる。
世間からも注目をされていたが、戦争に突入する時代に弁護士となった嘉子は、活躍の場を得られないまま終戦を迎える。戦争で全てを失った彼女に残されたのは、かつて学んだ法律の知識だけだった。
多くの困難を乗り越え、念願の裁判官に就任した嘉子と彼女を慕う仲間たちは、苦境から抜け出せない人々を救うために、政治の力だけでは解決できない問題に向き合っていく。

朝ドラのモデルとなっている三淵嘉子さんのお話を読みました。
こちらのくくりは小説なのでしょうか。伝記の方が近いのでしょうか。
史実を記録のように書かれている印象だったので伝記に近いんですかね。
三淵さんと言う方は、家庭環境に恵まれていたことはあると思いますが、それでも自分の血の滲むような努力で弁護士となり、そして女性初の裁判官になる熱意が本当に素晴らしかったです。
男女差別はおかしいと、あえて女性を認めていないところへ向かうのが本当に、強い女性だなと思いました。嘉子の伴侶となった2人の男性もそれぞれ素敵で、気の強そうな(笑)嘉子を丸ごと包んでいるような感じが素敵でした。三淵さんの生涯を知ることが出来て良かったです。

<潮出版社 2024.3>2024.8.22読了