教養としての歴史小説
今村 翔吾
ダイヤモンド社
2023-08-30


教養を高める最も有力な手段は、歴史を学ぶこと。
なにしろ歴史には、これまでの人類の営みが凝縮されているのだ。
政治も経済も芸術も宗教も、すべて歴史を通じて参照できる。
一方で、歴史というと、なんとなく、とっつきにくい印象を抱く人が多いのも事実。
そんな人は、ほとんどの場合、年号や歴史上の人物を暗記させるような学校の授業が、「つまらない」と感じて離脱している。
しかし、好きな「時代」や「人物」から興味を広げていけば、確実に歴史を好きになれる。
そして、その導入として最適なのが「歴史小説」なのだ。
歴史小説の主人公は、過去の歴史を案内してくれる水先案内人のようなもの。
面白い・好きな案内人を見つけられれば、歴史の世界にどっぷりつかり、そこから人生に必要なさまざまなものを吸収できる。
水先案内人が魅力的かどうかは、歴史小説家の腕次第。つまり、自分にあった作家の作品を読むことが、歴史から教養を身につける最良の手段といえる。
本書では、教養という視点から歴史小説について語っていく。
また歴史小説家を第1世代から第7世代まで分類して、わかりやすく歴史小説・歴史小説家を解説する。
小学5年生で歴史小説と出会い、中学生にして世にあるほぼすべての歴史小説を読破。ひたすら歴史小説を読み込む青春時代を送ってきた直木賞作家・今村翔吾。
20代まで歴史とは無関係のダンス・インストラクターとして活動。
30歳のときに一念発起して、埋蔵文化財の発掘調査員をしながら、歴史小説家を目指したという異色の作家が、一人の歴史小説ファンの視点から、また歴史小説家として、歴史小説という文芸ジャンルについて掘り下げるだけでなく、小説から得られる教養の中身や、おすすめの作品までさまざまな角度から縦横無尽に語り尽くす。

気になっていたこの作品をようやく読めました。先日今村さんをテレビで拝見してそういえば読んでなかったなと思っていたのでいいきっかけになりました(笑)以前カズレーザーさんと歴史について語る番組をされていて、面白かったのでまたやってほしいと思っていたんですよね。お2人と同い年の私は、お2人に比べてなんて知識がなくて浅いんだろうと痛感した番組でした(笑)
私は大人になってから日本史に興味を持ち、専門家の方が分かりやすく書いてくださっている本はちょこちょこ読んでいるのですが、歴史小説はあまり手に取ったことはありませんでした。今村さんがおっしゃるように、歴史小説は難しそうという固定概念を持っているからだと思います。小学5年生の時に真田太平記を読破したのは本当に凄いです(笑)歴史小説の申し子なのでは^^
今村さんの作品も前から気になっていましたが、まだ手に取ってはいませんでした。特に平家のことを書いた「茜唄」が気になっていたのでこれを機に読んでみたいと思います。
歴史小説を教養と考えるのは面白い視点でした。昔を生きた人達から人生を学び、そして同じように作品を読んだ人たちと語らい交流を増やしていく。素敵すぎますね。
これを機に歴史小説を読んで私も少しでも人生を豊かにして行けたらと思いました。

<ダイヤモンド社 2023.8>2024.7.11読了