まだ梅雨の始まらない五月の終わりの鎌倉駅。よく似た顔立ちだが世代の異なる三人の女性が一堂に会した。
戦中、鎌倉の文士達が立ち上げた貸本屋「鎌倉文庫」。千冊あったといわれる貸出本も発見されたのはわずか数冊。では残りはどこへ――夏目漱石の初版本も含まれているというその行方を捜す依頼は、昭和から始まり、平成、令和のビブリア古書堂の娘たちに受け継がれていく。
十七歳の「本の虫」三者三様の古書に纏わる物語と、時を超えて紐解かれる人の想い。

前作が何だか不穏な空気の中終わったのでどんな展開になるのだろうとドキドキしていましたが、今回は三世代にわたっての過去の話だったのでまた少し雰囲気が違いました。智恵子と登の出会いや関係性はここまで描かれたことはないですよね?登の純粋でまっすぐな想いは、大輔と通ずるものがあるような気がしました。ちらりと最後に若かりし頃の大輔が登場して、ちょっとニヤリとしちゃいましたね^^
それにしてもいつも思いますがいったいどこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションなんでしょうか。あとがきでほぼフィクションと書かれていましたがそう言われないと全部本当のことなのではないかと錯覚してしまうくらいの内容で、いつも本当に凄いと思わされます。

<KADOKAWA 2024.3>2024.7.6読了