新宿ゴールデン街、三番街にある小さなバー「カールモール」のカウンターに立つ女マリコ(伊藤沙莉)。日々バーテンとして常連の相手をしているが、実はもう一つの顔を持っていた。それは探偵稼業だ。ある日、とある組織から「歌舞伎町に紛れ込んだ宇宙人を探してくれ」という依頼をうけ、恋人の自称忍者MASAYA(竹野内豊)の協力のもと、宇宙人に迫ってゆくのだが……。
先日『雨の中の慾情』の公開が発表されて、ちょうど同じ片山慎三監督の作品がWOWOWで放送されていたので見ました。こちらの作品は片山慎三監督と内田英治監督が6つの物語を交互に作られたそうですね。多分珍しいですよね?1番キーとなるのが宇宙人と匿っている人間を探してほしいという依頼で、その依頼を受けたマリコが営むバーの常連客も絡めた人間ドラマだと思いました。常連客がメインとなるお話もあってどの人も一筋縄ではいかなかったですね。ホストにお金を貢いでいるキャバ嬢なら可愛い方で(?)殺し屋の姉妹とか落ちぶれたヤクザとか主人公の彼氏は忍者とかその時点でカオスでツッコミどころが満載でしたよね^^まあ最初から宇宙人が登場する時点でカオスなんですけど。奇想天外なところもありましたけど、面白く観ました。SF的な部分は置いておいて、登場する人たちが抱える闇が深くて、でもカールモールという場所がその闇を包み込んでくれているような気がしました。マリコが15年間抱えていることも、真実を知っても何も変わらなかった常連客がその証だなと。そしてマリコと彼氏のなれそめもなんとも複雑で深くて、国民健康保険を払えなくても(笑)マリコには必要な人なんだなと思いました。分かる人には分かるSF映画ネタもあったそうですね。私は全然分からなかったんですけど^^;そういう小ネタもあるところも含めて面白い作品だったと思います。