三種のコロッケ、鶏じゃが、野菜たっぷりタンメン、焼きめし……
姑の一子と嫁の二三に手伝いの皐の三人で仲良く営む、東京は佃の「はじめ食堂」は、気取らないおいしい料理と時にはおせっかいも焼く人情味が魅力の人気店。
賑やかなランチが終わった九月のある日のこと、近所の「鳥千」のご主人がやってきて、焼き鳥屋を閉めて引退し、店をラーメン屋を開業する女性に貸すという。それが大騒動の始まりで──
元食堂のおばちゃんによる、続々重版の大人気シリーズ、ますます絶好調。

今回はいつも以上に連作短編という感じで繋がっていましたね。
軸となるのは「ラーメンちとせ」の店主である相良千歳。有名ラーメン店からの独立のようでオープンから行列が出来る繁盛店となりますが、ボヤ騒ぎに落書きなど様々なトラブルに巻き込まれます。
オープン当初は災難続きでしたが、それでもめげずに一人で営業を続け、更に伴侶を得るんだから凄い展開です。これは婚活食堂シリーズだっけ?って思いました^^;
出てくる人たちは相変わらず素敵な人たちばかりで、こちらもほっこりします。
千歳たちの馴れ初めが似ていたことから二三のことも思い出されますけど、何度聞いてもお姑さんと家族になりたいから結婚するって素敵だなぁと思うんですよね。これからも健康で長生きしてほしいなと思います^^次回作もすでに発刊されているので読むのが楽しみです。

<角川春樹事務所 2023.7>2024.3.25読了