夜明けの花園
恩田陸
講談社
2024-01-30


「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。
累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集ゴシック・ミステリの金字塔。
湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。

「水晶の夜、翡翠の朝」「睡蓮」は別作品で既読でした。でもせっかくなので読み返してみました。
と言っても1番最初の「麦の海に沈む果実」を読んだのが20年前に読んだので(!)忘れかけているところもあったのですが、今回の作品は復習もしてくれる感じだったので大変ありがたかったです(笑)
黎二の名前を久しぶりに聞きました。懐かしすぎる…黎二の哀しい過去と最期も思い出してしんみりしてしまいましたが。
理瀬は大人になっても相変わらずですね。色々巻き込まれているけどそれでも冷静さが凄い。祖母に培われた度胸なのでしょうか。
ヨハンや理瀬のことだけではなく、周りの人たちのことも読むことが出来て良かったです。
理瀬シリーズはずっと読み続けていきたいです。

<講談社 2024.1>2024.2.23読了