『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」−−瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」−−才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」−−花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
「汝、星のごとく」の続編です。その後の物語が描かれています。
まず初めの「春に翔ぶ」の物語の展開に驚きました。北原先生と結の関係って前に描かれていましたっけ。何と情熱的なことをしてるんですか北原先生(少し違う気がするが)親御さんのことは切なすぎましたけど、北原先生自身が結を育てるという選択をし、2人で生きていく決意をしたのが何だか胸が熱くなりました。月に1度会いに行く菜々さんのことも分かって良かったです。
編集者2人の話も熱かったな…。失礼ながら名前は覚えていなかったんですけど、ずっと支えてくれた人がいたから櫂たちは生きてこれたんですよね。
そして最後の「波を渡る」そんなに先の物語まで読むことが出来るとは思っていませんでした。何度かお互いのためを思って離婚の話も出てきたことがありましたが、ちゃんと話し合いをして誤解を解いているのとか、理想的だなと思いました。
島に住んでいて本当に若い頃からずーっと色々言われてきてるのに、それを憎まず呆れて終わるのが2人ともタフだなぁと思いました(笑)
結もなかなかな人生になってきていたけど^^それでも楽しそう。そして2人を取り巻く家族たちが、血が繋がっていてもいなくても強固に繋がっているのが本当に良いなと思いました。
読んでいる側も、幸せな家族を見ることが出来て良かったです。
<講談社 2023.11>2024.2.21読了