若だんなの父、藤兵衛が倒れた!長崎屋の大黒柱の危機に、妖たちも大慌て。一太郎は、父の命を救うため、薬種屋たちのいさかいに飛び込み、蜃気楼のなかに迷い込み、恐ろしい狂骨の怨念につきまとわれながら、ついには神が住む常世の国を目指すことになるのだ が――。八面六臂の活躍を見せる若だんなは父を助けることができるのか!? 不思議と怪奇に彩られたスリル満点のシリーズ第16弾。
今回は連作短編集のようでしたね。軸に薬を飲まされて体調を崩したおとっつぁんのために若旦那が奮闘します。本当にこの世でも蜃気楼の世界でも常世でも頑張っていました。原因が自分にもあるのだと思ったら、責任を感じちゃいますよね。それでもちゃんと奮闘して良い采配をしてちゃんと成長しているのだなぁと気分は近所のおばちゃんでした。お話の中に「長崎屋の主が死んだ」なんてのがあったからドキドキしちゃいましたよ。大丈夫だとは思いましたけど…。狂骨との闘いが怖かったな…若旦那も狙われちゃうと思って。でも、切なかったなぁ…
<新潮社 2017.7、2019.11>2024.2.8読了