「寂しくなったら名前を呼んで」
ヴァイオレットは女子寄宿学校に派遣され、貴族令嬢のイザベラ・ヨークがデビュタントを迎えるまでの3か月間家庭教師となる。当初イザベラは反発するが、真摯に接するヴァイオレットに次第に心を開いていく。デビュタントを終えヴァイオレットが去る前日、イザベラは元の名前がエイミー・バートレットであることと自分の身の上を打ち明け、義理の妹のテイラー・バートレットへの手紙を依頼する。イザベラとヴァイオレットの手紙は配達員のベネディクトによって孤児院のテイラーに届けられる。
「君の名を呼ぶ、それだけで二人の絆は永遠なんだ」
3年後、孤児院を抜け出したテイラーが郵便社を訪ねてくる。テイラーはベネディクトの元で配達員見習いとなる。ヴァイオレットは読み書きのできないテイラーを手伝い、義理の姉・エイミーへの手紙を書き上げる。ベネディクトは地方貴族に嫁いでいたエイミーことイザベラを探し当て、テイラーを連れて配達に向かう。ベネディクトから受け取った手紙を読んだイザベラは号泣する。それを隠れて見守ったテイラーは、一人前の配達員になったら直接手紙を渡すと決意してベネディクトと街に戻る。

外伝を見ました。二部作だったんですね。自動手記人形なのに家庭教師までするのか…!?と驚きましたが(笑)女性限定の寄宿学校で完璧で容姿端麗なヴァイオレットは瞬く間に周りの人を虜にしていましたね^^イザベラは由緒ある貴族の血筋はあるけど生まれ育った環境が違うため自分のことを「ぼく」と呼び、今の環境になれることが出来ない。それでも義理の妹であるテイラーのために自分の未来を捧げた。それを誇りに生きている。徐々に縮まっていく二人の距離感が好きでした。そしてヴァイオレットが帰った後に出来た友人との関係も素敵だと思いました。
2作目はテイラーと自分の仕事に対して少し悩み始めている(笑)ベネディクトのお話。郵便配達員は幸せを届ける仕事。本当にそうですね。届くのが当たり前だと思っていたらダメだなと反省しました。イザベラが卒業後どんな生活をしているのかと心配していましたが、とりあえず不幸ではなさそうだったので良かったです。数年後にテイラーがエイミーへ手紙を届けるときが来るのでしょうか。それを考えるだけでワクワクします。