まひろの家族事情は、ちょっと複雑。実の両親は幼い頃に離婚。父親は再婚した母親とともに事故で死亡。義母の妹に引き取られるも、彼女が結婚した相手の転勤で北海道へ行くことになるが、高校卒業間近だったので、同行せず、新しい父親の母が住む家に引っ越すことになった。
義理の祖母となった三原伽羅は、詩人で小説家で画家で、女優だったうこともある多才な女性。
彼女が住む東京の下町にある古い洋館には、新進の芸術家、建築家志望の学生、バーを営む歌手の女性といった個性的な面々が住んでいる。
新しい環境の中、ユニークな同居人たちとともに暮らすまひろの日常を描く。
複雑な家族の中で育ったまひろ。複雑な環境の中でもまっすぐに育って新しい家族の中で愛されて暮らしていけるのが分かって、なんだか温かい気持ちになりました。
まひろは本当にいい子だね…多分今までも不幸ではなかっただろうけど、これからももっと幸せになってほしいです。そして今度は伽羅の章に続くんですね。続きが気になります。読むのを楽しみにしています。
<徳間書店 2023.8>2023.10.17読了