15秒のターン (メディアワークス文庫)
紅玉 いづき
KADOKAWA
2022-05-25


そこにはきっと、あなたを救う「ターン」がある。
「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のターン」)。
ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。
大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。

紅玉さんの作品を久しぶりに読みました。読むことが出来て嬉しいです。
短編集ですがどの作品も個性的で面白かったです。
「2Bの黒髪」「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」の3作が好きだったかな。
「この列車は楽園ゆき」は白馬の王子様のようなのにどうして2人とも好きにならなかったんだろうって純粋に不思議だったんだけど←最後は明るい未来が見えた気がしていいラストでした。
「15年目の遠回り」は「15秒のターン」の主人公の姉が主人公。妹もだけど姉もずいぶん拗らせた恋愛をしてるなぁ(笑)素直に一緒になればいいのに。でもその時間も2人にとっては愛おしい時間なのかなと思ったら素敵です。

<KADOKAWA 2022.5>2023.10.11読了