力は正義のために。そして、戦乱とは無縁の秩序ある国家。アーサー王の治世は、この理想を全うしたかに見えた。円卓の旗の下に騎士たちは集い、聖杯を求めて世界じゅうに旅だってゆく。だが、無二の親友にして円卓騎士団の長ランスロットが、妻のグェネヴィア妃と不倫の恋を育んでいたとは……悲劇の叙事詩、壮大なクライマックスへ!
間に合った…。「キャメロット」観劇前に読まなければと思っていたのですがギリギリ読み終わりました^^;上巻と下巻では一気に世界観が変わりますね。上巻はアーサー王が誕生するまでのことが書かれていて下巻は王になってから最期までが描かれているので下巻の方が壮大な気がします。
分からないところも多かったのですが、1番の主軸がランスロットとグェネヴィアの恋物語だった気がして若干モヤモヤが残りました^^;
アーサー王が国民に多大なる支持を集めていることは書かれてはいましたが伝わってこないというか…アーサー王がした功績をもっと知りたかったなと思います。
アーサー王は争いのない国を作りたかったのに、ランスロットを憎むガウェインとアーサー王を憎む不義の息子モ―ドレッドの企てにより、3人はバラバラになり戦が起きる。アーサー王はずっと辛そうでした。そして辛いまま終わる…えぇ…
この作品は第二次世界大戦中に書かれたそうですね。戦争に対する著者の批判が存分に書かれているような気がしました。ミュージカルでどう表現されているのか見るのが楽しみです。
<東京創元社 1992.1>2023.10.10読了