地味で目立たぬ若者が、若くして世を去り幽霊に。影の薄さに磨きをかけて暢気に暮らしていたが、街で見かけた善意の学生をその死の運命から救おうと思い立ち……。優しい幽霊の物語、『柳の下で逢いましょう』。遠い昔に別れた人との不思議な時間を描いた『約束の夏』、すれ違う少女たちの願いが切ない『踏切にて』の三本。大切な探しものがある人だけがたどり着ける不思議なコンビニたそがれ堂、大人気シリーズ第9弾!

あぁ…こちらの作品も切なかったなぁ…そして温かい。今回は特に生と死について考えさせられる作品が多かったですよね。
最初の「柳の下で逢いましょう」の主人公が影の薄い幽霊だったんですから^^どうして自分が死んでしまったのかもわからない、ふわふわした主人公だったけど、未来のある若者が死ぬ運命だと分かった時に何とかしようと行動していた姿は素敵でした。その勇気ある行動を青年にちゃんと伝わっているのが分かった時、涙が出ました。
「踏切にて」も切なかった。親友の少女2人がお互いを思い合っている姿が優しくて切なかったです。でもこの2人は近い将来また逢えますね。そこまで読みたかったな^m^

<ポプラ社 2020.3>2023.7.1読了