同じ生年月日でありながら、対照的な人生を歩む2人の青年―原作は、伊坂13冊目の中短編集『フィッシュストーリー』(新潮文庫刊)のなかの中編『ポテチ』。仙台の街で生まれ育った2人の青年の奇妙な運命を独特の切り口で描いた感動の人間ドラマ。プロ野球のスター選手・尾崎と、空き巣を生業とする凡人・今村、別々の人生を歩んでいるかのように思えた2人は、目に見えない強い力で引き寄せられていった・・・。そんな運命に翻弄される主人公を通して、家族や恋人、友人、大切な人を想うあたたかな気持ち、運命に負けない強い心を独特のユーモアで描く。
原作を読んだのが15年以上前だったので忘れてしまっていたのですが^^;って前も何かの映画で言っていたような。そしてこの映画も11年前に公開されたんですね。伊坂さん原作の作品の映画化をやりたいと東日本大震災の後に企画されたそうです。
68分という映画としては短めの作品でしたが、ギュギュっと詰まった作品でした。面白かったです。
空き巣を生業としているっていうくだりに関して誰も突っ込んでいないのが面白すぎますね。黒澤さんも登場してテンションが上がりました。そうだ、黒沢さんが登場するんだった。でも、黒澤さんってこんなに面白い感じでしたっけ…?←
内容をすっかり忘れていたので今村が所々で情緒不安定だったのが謎だったのですが、そういうことだったんですね…。2人はラブラブカップルという感じではなかったけど、若葉がポテチのコンソメを頼んでいたのにうす塩味を渡してしまい、間違えたから取り替えようとした今村に対して「コンソメの気分だったけどうす塩味を食べてみたら予想以上に美味しくて食べて良かったと思うかもしれない」と断り、今村が号泣したシーン、あとから号泣した意味が分かるとじわじわこっちも目が潤んできます。若葉が今村が真実を知ったことでショックを受けた理由は「お母さんの子ではなかったことでも、生みの母に逢いたいわけでもなくて、母親が可哀想だと思ったんじゃないですか。本当は優秀な息子の母親だったはずなのにって」とちゃんと理解しているところも、相手の事をちゃんと理解して、ちゃんと好きなんだなって思って、素敵だなって思ったんですよね。
そして最後の野球の試合。
球団名は違ったけど、完全に楽天モチーフでしたよね。
最後のシーンはこっちも腕を上げたくなりました。尾崎かっこよかった!阿部さんの指差し!めちゃくちゃかっこよかった!今村の涙が本当に良かった。お母さんが地元の子が活躍した〜くらいの温度の拍手なのもまた良かった。上手く言葉に出来ないけど、本当に素晴らしかったです!
中村監督も凄くいい味出していましたね(笑)ちゃんと伏線も回収されていて流石でした。
さらに、通行人役で竹内結子さんが出演されていたんですね。ちゃんと出ている場所を確認して見直しましたよ。見つけられなかった(笑)一緒のシーンはなかったけど、未来の旦那さんと共演していたんですね…。そして松岡さん、イメージが全然違いますね…全然分からんかった…