ローンの返済も殺人も、無理なく実行できるものが望ましい―と語る推理作家の世古先生は、新たなトリックを生み出すため日夜実験を重ねていた。そんな時、馴染みの居酒屋に勤める青年・ガクが「ぶっ殺したくなるくらいヤなやつがいる」と言い出す。ガクのリクエストに応えて、古今東西の名作ミステリーを駆使しながら世古先生が繰りひろげる斬新なトリック談義。果たして完全犯罪は可能なのか!?ブラックユーモア・ミステリーの快作!
蒼井さんの作品を読んだのがめちゃくちゃ久しぶりでビビりました←
何でこんなに読んでいなかったんだろう。
実際に事件が起きるわけではなく、推理作家の世古先生が行きつけの居酒屋でバイトをしているガクにトリック談義をするというもの。1番初めにお客さんが談議に絡んできたときは怪しいな…と思ったらやっぱりトリックを知りたかったのか…と思いましたがそれを失敗させたのが殺したくなるくらい嫌な奴がいると言っていたガクだったのが面白かったですね。因果応報…じゃないか。色々繋がっていて面白かったです。でも鳴海の正体には気づかなかったなぁ…ガクと先輩のお陰で世古先生が命拾いして良かったです。実際に事件が起きるわけではないからまどろっこしいところもありましたが^^面白かったのでまたこのような談議の本があれば読んでみたいです。
<双葉社 2019.3>2023.5.4読了