またしても都に起きる妖しげな事件の数々。晴明と博雅がその因果を探り、鮮やかに解決。「月突法師」「花占の女」など9篇を収録!
「月琴姫」博雅のもとを夜な夜な訪れる異国の美しい女性。語れども声は聞こえず哀しい目で見つめ、翌朝には残り香とともに消える女が気になった博雅は清明に相談する。清明は帝より博雅が賜ったという、吉備真備が唐より持ち帰った音のならぬ琵琶に興味を惹かれる。
「花占の女」菊屋敷で菊の花びらを数える女のしょうたいとは。
「龍神祭」博雅の愛用の笛である葉二がいつの間にか消えていたという。
特に印象に残った3篇のあらすじを残しましたが…。やはり博雅がらみだと食い気味に読みますよね(笑)初めのお話が博雅の素を夜な夜な訪れる女性のお話。なんだか気になる展開です。でも、話を聞いていくうちに改めて博雅の純粋さが分かってただただ博雅が素敵だと思って終わりましたよね…人でも動物でも物でも同じように慈しむ博雅…素敵です。
あらすじは書きませんでしたが「蚓喰法師」で露子姫が登場して嬉しかったです。これからも時々登場して欲しいな。登場しそう。
そして時たま博雅が純粋に清明のことを「この世にお前がいて良かった」とかいうからこっちは悶えますよね←清明も、博雅がまっすぐに言うからからかえもせず「バカ」とか言っちゃって…みせつけられてる!←これからも少しずつ読んでいきます。
<文藝春秋 2007.6、2009.12>2023.2.17読了