わが国の公共図書館で働く職員のほぼ4分の3が非正規雇用職員です。大学・学校・専門図書館でも過半数が非正規雇用職員という現状にあります。非正規雇用職員の大半が女性で,非正規労働を考える際,女性の視点は欠かせません。
本書は3月に行われたセミナーの記録です。講演「図書館で働く女性非正規雇用職員」,報告「はむねっと(公務非正規女性全国ネットワーク)アンケート調査からみえてきたこと」と報告「会計年度任用職員に関する提言」を収録し,参加者による活発な意見交換も収められています。
図書館活動を支えている非正規雇用職員の問題は,女性の労働問題でもあります。これからの図書館サービスと職員のあり方を考える大きな一歩になる書です。
私も10年ほど前、図書館司書として働いていました。雇用形態は非常勤職員です。
仕事は大変なところもあるけどやりがいがあって、楽しくて、できればずっとここに勤めたいと思っていました。でも、給与面から実家を出ることはできないと思い(一人暮らしをしているひともいましたが)安定した収入を得たいと思い、退職しました。
女性と専門職に対してこのままでいいのかと講演で熱く語られていました。夫の扶養に入っているため、収入が決まっている人もいると思いますが、そうではない人はなかなか続けられないです。
時が経てば経つほど状況は悪くなって言っているような気もしますが、それでも何とかしたいという情熱は持っていたいですし、できれば自分も動いていきたいと感じました。
<日本図書館協会 2022.11>2023.2.15読了