感染症の世界的大流行の影響で、記念館の閉館イベントは中止。
そんな中、百花(ももか)は大学4年生となり、リモート環境下で卒論と就活に取り組むことになった。
突如姿を変えてしまった日常に、不安や理不尽さを感じながらも、百花や大学の仲間たちは現実に精一杯向き合っていこうとする。
そんな中、ついに藤崎産業の採用試験が始まり、百花は面接で「和紙」の意義とは何かを改めて突きつけられることに。
一方の一成(かずなり)は、新記念館の再建のために何やら動き出しているようで……?

シリーズ6冊目です。この物語ではコロナは関係ないと思っていたんですけど、前作の終盤から怒涛のような展開でしたねー。今回は2020年の世界だったから新型コロナが本当に未曽有の感染症だった時期。大学生はオンライン授業を強いられて画面越しでしか先生や友人と会えない日々。今回は会話はほとんどリモートでしたね。そんな中百花は就職活動を行い藤崎産業の採用試験を受けます。受ける場所が1社だけなんて信じられない!でも、そこしか考えられないから一挙集中というのは今後の人生においては正しいのかもしれないですね。受かればの話ですけど←でも学生時代から行きたい場所が決まっているというのはとても幸せなことだと思います。物語の中では2年くらいしか経過していないんだなぁ。不思議。
前作で一成は何かを考えていたようでしたが、それが形になっていきましたねー。それにしても著者さんの作品の舞台が川越に集中しすぎていないか(笑)また交わることもありそうですね。藤崎産業の社員となってからの百花の物語も楽しみです。

<KADOKAWA 2022.11>2023.2.3読了