こはく
2020-02-25


長崎県に住む広永亮太は35歳。幼い頃に別れた父のことはほとんど覚えていないが、父が借金とともに残していったガラス細工会社を受け継ぎ、どうにか経営を立て直しつつある。その一方で、かつての父と同じように離婚し、ふたりの息子とずっと会っていない亮太。現在の妻の友里恵とは幸せに暮らしているが、友里恵から妊娠を告げられ、父親になることへの一抹の不安を覚える。そんな折、母の元子と暮らす兄の章一が、街で父を見かけたと言い出す。いい加減なことばかり言って仕事もせずにぶらぶらしている兄が、いつになく真剣な面持ちで父への恨みも口にしたため、亮太は衝撃を受ける。亮太は兄と共に父を捜しながら、自分たちと別れた後の父の人生に思いを巡らせる。二人は、唯一の手がかりとなりそうな元従業員の住所を手に入れるが、その女性はすでに引っ越していた。そもそも兄が父を見たというのは本当なのか、と亮太は疑い始める。

私は父も母もいて、きっと大切に育てられたと思うので、主人公たちの気持ちはちゃんとは分かっていないと思います。そして結婚もしてないし子供もいないので尚更。
でも、母子家庭で育って父親を知らなくて、そして自分が父親になるとなった時、自分は父親になれるのか。自分の父親のように子供を捨ててしまうのかもしれないと思い悩んでしまう気持ちは少しだけ分かるような気がします。
亮太の気持ちは分かるけど、お兄さんの気持ちは分かるようなわからないようなだったな。大人になってなんで今更…って思ったし。でも今更だからこそ、自分の幼いころからの想いと決別しようと思ったのかもしれない。
それでも両親の想い、子供の想い、心の機微が伝わってきた気がしました。それにしてもアキラ100%さんの演技が素晴らしかったですね。