財布は踊る
原田ひ香
新潮社
2022-07-27


60万部超え大ヒット作『三千円の使いかた』の著者、最新刊は「お金のつくりかた」! 会社の同僚と平凡な結婚をし、ひとり息子にも恵まれ、専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。二年以上の努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚して――。様々な事情で「今より少し、お金がほしい」人達の、切実な想いと未来への希望を描く!

「三千円の使いかた」が面白かったので今回も手に取りました。面白くて展開が気になって一気読みだったんですけど、なんでそうなる!?っていう展開が多すぎてびっくりしましたよね。
みづほの夫の「いくら使っても3万円しか請求が来ない」発言はなんて頭の中お花畑なんだろうって思いましたし、文夫のねずみ講も読んでいるこっちが嫌気がさしましたし、野田も普通に暮らしてればいいのに目先の金にくらんで自爆するしなんでみんな危険な投資ばっかりに手を付けるんだよ!馬鹿か!って思いながら読んでました←
最終的に良い展開になったのは文夫でしたね…。ちゃんと自分を持てた事が良かったんですよね。めちゃくちゃハッピーエンドでびっくりしました。
奨学金の返済に追われる麻衣子と彩は諦めないで頑張れと応援していました。私は奨学金をもらわずに大学に行かせてもらっていたので、なんて恵まれていたんだろうって思いましたよね…。結果はどうあれ、2人にいい出会いがあってよかった。
最後のみづほに関してはまだ別れてなかったのかと思いましたよね←借金が判明した時の器の小ささに読んでるこちらもげんなりしましたけど、自分の息子がこしらえた借金なのに1円も払わなかった親も親ですよ。その親が年を取ったらきっと苦労するからさっさと分かれるが正解だと思いますよ(言い方よ)と、言いたいことが溢れますが感想としては人の振り見て我が振り直せってことですね。私は基本ケチな上にきっとずっと独身で自分の力で生きていかなければならないと思っているのでお金に関する本は結構読んでいたりします。一攫千金なんか目指さずにコツコツが1番だな…と改めて思えた作品でした^m^

<新潮社 2022.7>2022.10.18読了