本の好きな王様がいました。王様はもう年寄りで、目がほとんど見えません。王様は二人の男を城に呼び、言いました。 「わしは本が好きだ。今までたくさんの本を読んだ。たいていの本は読んだつもりだ。しかし、目が悪くなり、もう本を読むことができない。でもわしは、本が好きだ。だから、本の話を聞きたいのだ。 お前たち、世界中をまわって『めずらしい本』について知っている者を探し出し、その者から、その本についての話を聞いてきてくれ。 そしてその本の話をわしに教えてほしいのだ」 旅に出たふたりの男は、たくさんの本の話を持ち帰り、王様のために夜ごと語り出した―。 お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケによる、抱腹絶倒・感涙必至の本の旅!
又吉さんとヨシタケさんが書かれた物語が交互に描かれています。又吉さんは文章で、ヨシタケさんはイラスト付きで。それぞれの個性が表れている作品ばかりでした。
又吉さんの作品はお互いに絵本作家を目指す男の子と女の子の交換日記の話が好きかな。最後がちょっと切なかったけど…。
ヨシタケさんの作品は世界一受けたい授業でもちらっと紹介されていた自分の個人情報のすべてが本に掲載されていた人の話。オチは確かに怖い。
たくさんのお話を聞くことが出来た王様。
良かったねーと思っていたらまさかの展開にびっくり。
2人が素敵なお話をたくさん作ったことに変わりはないんだけどなぁ。どうなっちゃったんだろう…
<ポプラ社 2022.7>2022.10.2読了