古民家〈月光荘〉のイベントスペースとしての運営を任されることになった遠野守人。
修士論文提出後の小正月、「庭の宿・新井」で開かれる繭玉飾り作りを取材しつつ、イベント開催の段取りを学ぶ。
そこに、守人と同じく家の声が聞こえ、かつて養蚕を営む家で育った喜代も参加することになった。
将来に向けて動き出した仲間たち、思いがけない再会、大切な人との別れ──。
土地と記憶をめぐる四世代にわたる物語、感動のシリーズ第五作。
もうシリーズ5冊目なんですね。
守人もべんてんちゃんたちも卒業の年。それぞれの別れがありましたねー。
養蚕に関しては「青天を衝け」でお蚕様を大事に育てるシーンがあって、それを思い出しながら読んでいました。懐かしかったです。繭玉づくり、私もやってみたいな。
守人も卒業だけではなく大きな転機もありましたね。家族というものをあまり知らずに育って守人にとって大きな出会いがありました。
川越で月光荘の管理人を任されて、人生が大きく変わっていく姿は読んでいる側も元気をもらったというか、前向きにされてくれた気がしました。
出てくる人たちが皆優しくて温かい。私もそうありたいと思います。
そして今回は大きな大きな別れがありましたね…そう遠くない未来に訪れるものだとは思っていましたが、少し寂しいです。
こちらのシリーズは一区切りつきましたがまだ続くのでしょうか。これからの守人たちの物語も呼んでいきたいです。
<角川春樹事務所 2022.7>2022.9.17読了