翻訳家として働く辻原志織は、三十四歳。五年の交際を経て、結婚をした夫の誠太は、友人から「理想の旦那」と言われ、夫婦生活は安定した温かさに満ちていた。ただひとつ、二人の間に子どもがいないことをのぞいては。あるとき、志織は誠太のSNSに送られた衝撃的な投稿を見つける。
自分の人生に奥さんを利用しているんですね。こんなのは本当の愛じゃないです。
二週間後、夫は失踪した。残された手紙には「自分は志織にひどいことをした、裏切り者だ」と書かれていて――。
図書館で借りたので帯を見ていなかったのですが「私を、愛してはいなかった」なんて書かれていたんですか?え?なんで?読んでいて誠太が志織を愛していないと思ったこと1度もなかったですけど…
始めが志織の視点、次が誠太、お互いに相手をどう思っているのか読み進めるうちにどんどん分かって行って読んでいて切なくなりました。1度離れたことで自分を見つめなおすことと、相手を考える時間が出来て、2人の絆がさらに深まった気がしました。自分のことをこんなにも好きになってくれる人がいるなんて、凄く凄く幸せなことです。羨ましいです^^良い物語でした。
<KADOKAWA 2021.12>2022.7.13読了