田舎町の本屋と、ある書店員の身に起こった奇跡を描き、全国書店員の共感を集め、2017年本屋大賞5位になった『桜風堂ものがたり』。その続編の登場です!
郊外の桜野町にある桜風堂書店を託され、昔の仲間たちとともに『四月の魚』をヒット作に導いた月原一整。しかし地方の小さな書店であるだけに、人気作の配本がない、出版の営業も相手にしてくれない、という困難を抱えることになる。そんな折、昔在籍していた銀河堂書店のオーナーから呼び出される。そのオーナーが持ちかけた意外な提案とは。そして一整がその誠実な仕事によって築き上げてきた人と人とのつながりが新たな展開を呼び、そして桜野町に住む桜風堂書店を愛する人たちが集い、冬の「星祭り」の日に、ふたたび優しい奇跡を巻き起こす。

最新刊がこちらのシリーズの第3弾だと知り先にこちらを読みました。
10年間勤めた書店を離れなければならなくなり、今は桜風堂書店で働く一整。
小さな町の小さな書店であるために、いくら人気の作品でも配本がないこともある…んですね。全く来ないということもあるのだとこの本を読んで知りました。
既に銀河堂書店を離れている一整にオーナーが提案した内容、このご時世大変なのでは…と思いつつも、生きる伝説と化しているオーナーだからこそできる提案なのかなと思いました。めったにないチャンス。これをものにしない手はないですよね^^
そして一整は更にたくさんの人たちと出会い関わっていきます。自分が気づかぬところで人の役に立っていたりして…
「星祭り」で起きた奇跡は、奇跡なのだけどそれでも一整の人柄が生んだものなのだと思いました。こんなことがあっても良いじゃないかと思えました。
そして一整と苑絵の関係も気になるところ。あと渚砂と純也の関係も。
次回作も読むのが楽しみです。

<PHP研究所 2018.7、2020.11>2022.3.17読了