月の満ち欠け
佐藤 正午
岩波書店
2018-04-19


あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――この七歳の娘が、いまは亡き我が子? いまは亡き妻? いまは亡き恋人? そうでないなら、はたしてこの子は何者なのか? 三人の男と一人の女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく、この数奇なる愛の軌跡。

映画化されると聞いてさっそく読みました。
キャスティングが少し明らかになっていたので少し当てはめて読んでみたりしたのですが…
壮大な物語でした…凄かった…
途中でいろんな人の過去が描かれるので時代がいつで誰の物語なのかちょっと混乱しかけましたが^^;何とか読めて良かったです。
瑠璃って綺麗な名前ですよね。でもこの作品を読み終えた後だとなんだかいろんな意味を探ってしまいます。
瑠璃と三角君が逢っていた時は瑠璃の夫のことや三角君のことをどう思っているのかよくわからなかったけど、夫の過去のことも語られて瑠璃のことも分かってきて、三角君のことをちゃんと考えて、愛していたんだということが分かってきました。まあそうでなければ、こんな現象は起きないわけで…。
でもちょっと執念も感じて怖さも少し感じたけど(ごめん)
現代に戻ってきたとき、無事に逢えるのだろうかとドキドキしていたけど、最後はほっとしました。
小山内さんは巻き込まれた第三者だと思っていました。でも、違ったんですね。奥さんとの馴れ初めは最初の時点で素敵だと思っていたのだけど、それで終わりじゃなかったんですね。
この作品を読んでいて、恩田陸さんの「ライオンハート」を思い出しました。自分が自分でなくなっても、ちゃんとあなたのことを覚えていて、あなたに会いに行く。
1番最後の三角君の言葉に、自然と笑顔になれました。

<岩波書店 2017.4>2022.3.6読了