「童子のあやかしが出没し、悪さを働いているようだな、博雅」「よし。では、ゆくか晴明よ」。われらが都を魔物から守れ。百鬼が群れる平安京の闇の果て、幻術、風水術、占星術を駆使し、難敵に立ち向う希代の陰陽師・安倍晴明、笛の名手・源博雅。名コンビの活躍、すがすがしくて、いと、おかし。
シリーズ2冊目です。
早くも博雅の実直で優しいところにキュンキュンしています^m^
今作も1冊目と同じく短編集でしたが、1話だけあやかしが全く出てこないお話がありました。ただの狂言だったわけですが、博雅が素直で真面目な人であることをみんなが分かっていて、悪く言うと上手く利用されてしまった回でしたね^^;博雅可哀想。でも、清明が慰めているのもなんだか可愛かったです。
あとは清明から誰が来ても戸を開けてはいけないと言われていたのに、清明の声が聞こえて何の疑いもせずに戸を開けてしまったところとか可愛すぎましたよね^m^一緒にいた方はお母さんが鬼に喰われている(ように見せかけている)声が聞こえても開けちゃダメって言われてたのに。そのあとに博雅がピンチになるのに可愛くて笑っちゃいましたよね。博雅…愛すべきキャラクターです。
舞台で見るのは多分5冊目の生成り姫だと思うのですが今出ているところまでは時間がかかっても読み進めていこうと思います。それにしても驚いたのは1冊目と2冊目の間が10年近くも開いていたということ。待ちに待った新刊だったでしょうね。
<文藝春秋 1995.6、文春文庫 1998.11>2022.1.19読了