孤独の価値
森博嗣
幻冬舎
2014-11-28


人は、なぜ孤独を怖れるのか。多くは孤独が寂しいからだと言う。だが、寂しさはどんな嫌なことを貴方にもたらすだろう。それはマスコミがつくったステレオタイプの虚構の寂しさを、悪だと思わされているだけではないのか。現代人は〈絆〉を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって〈絆の肥満〉状態だ。孤独とは、他者からの無視でも社会の拒絶でもない。社会と共生しながら、自分の思い描いた「自由」を生きることである。人間を苛む得体の知れない孤独感を、少しでも和らげるための画期的な人生論。

時折、森先生のこういう内容の本を読みたくなります。
強がりではなく私は一人でいるほうが好きだし、気楽です。それでも、少しだけ寂しさを感じることがあります。家族といるときでも職場で同僚が周りにいるときでもなんだか孤独に感じる。
だからと言ってベッタベタに仲良くしたいわけでもなくて、私は我が儘だなぁと思います。
友達に逢いたいと思うときもあるけど、それは自分が今逢いたいと思っているだけで相手のことは考えていなくて自分のエゴだなとも思ったりして、難しいです。
そうやって色々考えてしまったときに、森先生の孤独に対する考えを読んでほっとしたいのだと思います。欺瞞かなとも思いますが自分が少しでも楽になるから良いんだって勝手に思っています。
私は多分孤独だからこそ自由に生きられているのだと思います。
自分は恵まれているのだと思って前向きに生きていきたいです。そしてできれば私も森先生のような生活がしたいです。でも独り身だとさすがにちょっとあれかな^^;

<幻冬舎 2014.11>2022.1.15読了