仕事も恋愛もぱっとしない岡野七子がたどり着いた、住宅街の洋菓子店「月と私」。そこには、お菓子にまつわる魅力的なエッセンスを引き出して、物語としてお客に届ける、「ストーリーテラー」語部九十九がいた―。さまざまな悩みを抱えてお店を訪れた人たちは、語部の語るストーリーと、美しいシェフの作る極上のお菓子に心解きほぐされていく。人生を変える物語をどうぞ。ワケありストーリーテラーと美しいシェフとお客が織りなす、疲れた心に甘くやさしく沁みわたる連作短編集。

ストーリーテラーって職業?と思って読みましたが、自分の売りたい商品を売り込む営業マンみたいなものですよね。カタリベさんが語るお菓子の物語はどれも興味深く、美味しさを際立たせていた気がします。読んでいるとお菓子を食べたくなって困りました。ケーキが食べたい…
最初に出てきた七子や爽馬の母親の物語は良かったけど、令二はいただけなかったですねー。ああいう独裁的な感じの人はダメ。生理的に無理。方向性が間違いまくっていますよね。自分の印象を悪くするだけなのに。それだけ自分の見目に自信があるということなのでしょうか…意味が分からない…
シェフはカタリベさんといつの日か一緒になったら素敵だなぁと思って読み終えました。
それにしても登場するお菓子がおいしそうすぎました…

<ポプラ社 2020.12>2022.1.4読了