伊神さんの卒業から丸一年、市立高校にまた卒業の季節がやってきた。今年は柳瀬さんをはじめ、仲のよかった先輩たちが高校を巣立っていく。そんな、しんみりとしたある日の放課後、秋野麻衣が、おずおずと不思議な出来事を目撃したと相談に来た。鍵のかかった真っ暗なCAI室のパソコンに向かって、誰かが何かをしていたらしい。調査の結果、書道室をはじめ部室棟でも同様に謎の人物の出現と消失の情報が寄せられる。卒業生でもある教師によると、神出鬼没で出現する「兼坂さん」という市立七不思議の一つだと分かるが……。トリックメーカーである著者が贈る、〈市立高校シリーズ〉最新作。
いや本当にこのシリーズ史上1番トリッキーな作品でしたよね(褒めてる)
物語の途中で似鳥さん登場するし!12年後もあるしよくわからん異世界の物語も入っているしmくじを見たら何だこれは…!となります。
このシリーズを読むたびに柳瀬さんの卒業が頭にちらついていましたが、ついに卒業を迎えましたね…。
そして最後の最後にやってきた七不思議の謎。
確かになんだか違和感というか変な感じを節々に感じてはいたのですが、それでも何が変なのか分からず、最後まで読んでそういうことか!と納得ができました。面白かったです。
12年後は葉山君と三野君しか登場しませんでしたが、2人ともパートナーはいるみたいですね。予想がつくようなつかないような焦らされた感じで終わりましたけども。
あとがきを読むとこのシリーズは終わりではないようですが、それでも一区切りついたような感じがします。
むしろこの後にどういう展開で持っていくのかも気になる…。
面白かったです!
<東京創元社 2021.3>2021.11.4読了