焼き魚定食、冷やし茄子うどん、串カツ、茄子と胡瓜の糠漬け、ウニ載せ煮玉子、マグロの漬け丼──
姑の一子、嫁の二三、若頭の万里、三人で営む佃の「はじめ食堂」は、昼は定食屋、夜は居酒屋。
メニューが豊富で、なんでも美味しく、財布にも、疲れた心と身体にも優しい。
だが、常連のはなの姿が最近見えない。どうやらストーカーされているらしいと万里に相談があり……。
続々重版の大人気シリーズ、第十弾。文庫オリジナル。
もうシリーズ10冊目なんですね。サイクルが早いです。
今回も色々ありましたね…。後藤さんの家に空き巣が入ったり、はじめ食堂が料理教室をすることになったり、はなちゃんがストーカーに遭ったり…
それでも色んなことがはじめ食堂と常連客で解決していくんですからおもしろいですね。
山口さんの作品はいつもコロナ禍が過去になっていて、私はそれが良いなと思うんですよね。小説の中まで現代のリアルを入れなくても良いなじゃないかなって。こういう世界が早く来てほしいなーと思って読んでいます。
いつも言ってるけど、こんな食堂があったら私も常連になるのになーと思います。
物語はサクサク展開していくけど、恋模様はいつもゆっくりですね。
瑠美先生と康平の2人好きなんだけど…この感じが続いていくのが良いのかなー。
次回も楽しみです。
<角川春樹事務所 2021.7>2021.9.12読了