累計40万部突破、大人気「猫弁」シリーズ!
冴えない容貌、天才的な頭脳……自分のことは後回しで人の幸せを第一に考える稀代のお人好し弁護士、百瀬太郎。
婚約者である大福亜子との間にとうとう進展が……!?
今日も変わらず奇妙な事件を引き寄せる百瀬。
迷子のサモエドを追いかけて依頼人からの預かりもの(カメレオン)を喫茶店に忘れ(出入り禁止となる)、サモエドを一時的に預かることになった老婦人の庭からは埋蔵金が……!
今回の物語で、もうひとりの主人公とも言えるのが、二世議員の宇野勝子――通称「鉄の女」。
東京の花粉一掃を公約に、もえぎ村の杉林伐採を掲げるが、その行方は……。
宇野勝子、その対抗馬の桃川いずみ、サモエドを預かることになった小高トモエ、そしていよいよ出産する春美、百瀬顔負けの真っすぐさで仕事に取り組む亜子……彼女たちからは「人生いろいろ」という当たり前のことを教えられ、ぽかぽかとした勇気をもらえます。
今まで「猫弁」を読んだことがない人でも大丈夫!
今作からでもお楽しみいただける、そんな優しくあたたかい作品です。
こちらのシリーズを読むと、人にやさしくなろうって思うんですよね…今回もそうでした。
人にやさしくなろう。仕事を一生懸命やろう。百瀬や亜子のまじめさ、まっすぐさを目の当たりにするといつもそう思います。人間が出来てるんですよねー…
今回は議員さんの話と百瀬がかかわるトモエさんの話と最初は2つが順番に進んでいっていつつながるんだろうと思っていたのですが、繋がり方が面白かったですね^^まさかそう繋がるとは。
そして展開が面白すぎて読む手が止まりませんでした。そうきたかー!
本当に、心から百瀬と亜子には幸せになってもらいたいです。
そして宇野カツさんも。まさに鉄の女でした。かっこいい女性でした。敵をも最終的には味方にしてしまうんだから凄いです。
このシリーズに出てくる人たちは皆素敵で、私もこうありたいと思わせてくれます。胸がいっぱいになります。素敵なお話をありがとうございました。
<講談社 2021.7>2021.9.9読了