菓子屋横丁月光荘 丸窓 (ハルキ文庫)
ほしおさなえ
角川春樹事務所
2021-09-15


大学時代のゼミの仲間たちと、隣町の農園を訪ねた大学院生・遠野守人は、
その晩、友人・田辺の母の実家に泊まって、自分と同じく家の声が聞こえる田辺の祖母・喜代との再会を果たす。
古民家〈月光荘〉の管理人となり、早一年。
古い町並みの温もりに包まれ、人と繫がる楽しさを知った守人は、このまま川越の地で働きたいと考えるようになっていた。
その矢先、守人はすべての縁に導かれるように、自分の曽祖父が家の修繕を得意とする大工だったと知り……。
感涙必至のシリーズ第四作。

月光荘の管理人になってもう1年が経つんですね。
大学院2年生になって、そろそろ自分の今後を考えていかなければならない時期になりました。
読んでいても守人はサラリーマンっていう感じでもないし、教師っていう感じでもないから、どうするのかなーと思っていましたけど、守人が選んだ選択は良かったんじゃないかなと思います。羨ましいくらい。
守人と同じく家の声が聞こえる喜代と再会してたくさんのことを話して、そして守人は曽祖父のことも知っていきます。人は繋がっているんだなぁとなんだか心が温かくなりました。
守人も家族という部分では恵まれていないところもあったかもしれないけど、今はたくさんの人に囲まれて生活していて、素敵だなぁと思います。人との繋がりって本当に大事だなと思います。
これからも読み続けていきたい作品です。

<角川春樹事務所 2021.6>2021.9.5読了