東京のぼる坂くだる坂 (単行本)
ほしおさなえ
筑摩書房
2021-05-31


アラフォーで母と二人暮らしの富野蓉子。
父・タカシは引っ越し好きの変人で、亡くなるまでに移り住んだ家は20箇所を超える。
それらはすべて東京の有名な坂の近くに建っていた。
幼い頃家を出ていった父の遺言状には、自分が住んだ坂のリストがあった。
その一つ「幽霊坂」を通りかかったことをきっかけに、蓉子は父の足跡を辿り始める。
坂をめぐりながら土地に刻まれた記憶をたどり、坂のある風景が、父の、母の、そしてわたしのさまざまな人生模様を描き出す――。

東京に坂が多いことは知っていましたがこの小説を読んで改めて多いな…と思いました^^;
こちらの作品は小説ではありますが、東京の坂のガイドブックの様でした。イラストもとってもかわいい。
結局父親は家庭というくくりでは収まらない人だったのかな…どうしてそこまでして坂にこだわるのかまではよくわからなかったような気がします。
でも、父親が引っ越すたびにはがきを送ってきたのは、純粋に蓉子に来てほしかったからじゃないかなと私も思います。まあ、身勝手だとは思いますけど^^;
こんな世の中じゃなければ、東京に行った時はどこかの坂へ行ってみたいなーと思うんですけど…。いつになるのかな…。

<筑摩書房 2021.5>2021.8.24読了