密室状態の別荘で、若き映画スター・比留間稔流が殺された。不老不死の吸血鬼〈蛭鬼〉の血を継ぐ稔流は復活すると、弟の真斗は信じて、事件の謎を追う。犯人は誰なのか、稔流は甦るのか? 本格ミステリと青春小説の要素を融合した力作長編。
稔流が誰に殺されたのかと蛭鬼は本当に存在するのかという謎を弟の真斗が解いていく物語。
両親は2人が幼い頃に亡くなっており、2人は施設で育った。ある日、叔父だと名乗る映画監督の馨が現れ、2人は東京へ行くことに。
稔流が死んだことで真斗は代わりに俳優になり一躍時の人となります。
それでも真斗はあくまで自分は稔流の代わりで1年後に復活する稔流をただひたすら待っている。その一心だけなんですよね。
事件に関してはそういうことだったのかと思いましたけど、いろんなことが終盤目まぐるしく起こりすぎてついていくのが大変でした^^;
幕間に登場していた刑事さんもびっくりですよ。そんな結末!?予想してなかったわ!ピノ食べてたことしか覚えてないんだけど。
恋をすると<蛭鬼>になるという。真斗はわかっていなかったけど、稔流の恋の相手、何となく予想がついてしまって切なかったな…
真斗は真斗の幸せを見つけてほしいと思って読み終えました。
<光文社 2021.3>2021.7.7読了